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やりたいことってなんだろう?~学生が将来を見つめるキッカケをつくる鳥取県の地域コーディネーター~

特定非営利活動法人 学生人材バンク
松梨 一揮(まつなし かずき)さん

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シゴトリップ
参画地域コーディネーターインタビュー

「コーディネーターっていったいどんな存在なの?」「どんな活動をしている人?」
シゴトリップに参画している地域団体のコーディネーターさんにお話をお伺いして、その活動や人柄などを取材してみました!


未来を考えるきっかけをつくりたい

ーご自身が活動される目的や想いをお聞かせください。

一番には、学生さんに将来について考えるきっかけを提供したいということがあります。インターンシップのコーディネーターをしていると「自分はこういう人間なのかもしれない」とか「こういうことが好きなのかもしれない」などと学生さんが経験を通して気付きを得ていきます。確信ではなくても小さな発見を拾い集めていくことで、学生さん自身の未来が形作られていくと思いますし、これからもそんな機会をつくっていきたいと思っています。

ーキャリアに関わる活動をしたいと思うようになったきっかけはありますか?

私が石川県で半年間のインターンシップをしていた時、他のプロジェクトに参加するインターンシップ生たちと一緒に住んでいました。そこで話をしているうちに、将来について迷ったり本当にやりたいことが何なのかを探しているのは自分だけじゃないと気付いたことがきっかけです。

ー私も将来やりたいことを探っている最中なので、同じような悩みを持っている人と話す時間が貴重だと感じます。

そうですよね。私自身が将来について悩んだ経験があるからこそ、学生の皆さんに将来について考えるヒントや機会を提供できる人になりたいと思うようになりました。

学生人材バンク松梨さん活動写真トリミング

双方のコミュニケーションを大切に

ー活動する上で大切にされていることはなんですか?

二つあって、一つは学生さんが納得して物事に取り組めているかどうか、に意識を傾けることです。やりたくないと思っていることを無理にやる必要はないと思いますし、私が投げかけた考えが必ずしもその人にとって正解だとは思っていません。違和感を感じているのであれば別の方法を考えたらいいと思っています。なので、学生さんがどう思っているのか、にきちんと耳を傾けるということを大切にしています。

ー学生側の意思を確認しているということですね。確かに、言われたことをやっているだけでは、それが本当にやりたいことなのかを見失いがちになりそうだと思います。

もちろんこちらがやってほしいこともありますが、それが押し付けになってしまうことは避けたいです。本心を問いかけることで学生さん自身も当事者意識を持って考える経験になりますし、その方が充実した活動になると思います。

もう一つ大切にしていることは、自分の話をすることです。学生さんの目線に立った時に、初対面の大人からいきなり「君は将来何がしたいの?」と言われても心を開いて話せないじゃないですか(笑)

ーそうですね、将来についていきなり話すのはハードルが高いと感じます。

相手に相手自身のことを話してもらうので、私も同じように自分の話をして、コミュニケーションのハードルを下げられればと思っています。例えば自分が失敗した経験を話すとか。そうすることで、取っ付きにくい印象が取り除けたらと思っています。

自分の価値観に出会う

ーシゴトリップへの参加を迷っている学生にメッセージをお願いします。

シゴトリップでは仕事の内容や企業のビジョンを知ることができますが、それと同時に自分を知ることもできると思っています。自分の「好きなもの」「やりたいこと」がはっきりしていなくても、企業や他の参加学生さんの価値観と自分の価値観を比較することで、徐々に輪郭が見えてくるのではないでしょうか。仕事と出会うのはもちろんですが、新しい自分とも出会うことができるプログラムだと思います!是非ご参加ください!


◆シゴトリップとは?
オンラインで全国各地の企業に訪問して社長の話や従業員の話を聞き、実際のシゴト体験ワークショップをしながら、自分の将来のキャリアについて考えるプログラムです。
詳しくはこちら!
https://www.challenge-community.jp/shigotrip/?fbclid=IwAR0ZIKmUngWlixyg5XoV0ptslWgRCSy8JI3zoRvbgLc1hMkcSme5DR-0gGE

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取材した印象

 今回の取材を通して、松梨さんの丁寧で親しみやすさのある人柄が感じられました。学生の考えをしっかり聞くことを大切にされているという話がとても印象的で、まさに「学生と伴走するコーディネーター」を体現されているのではないかと思いました。ご自身が進路について苦しんだ経験をお持ちなので、コーディネーターをされる際には同じような悩みを持つ学生に寄り添ってお話ししてくれそうだなという印象を受けました。

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団体紹介

「若者と地域をつなぐ」
学生や若者が地域とつながりながら成長できる機会を提供する鳥取県のNPO法人。過疎化が進む集落と、地域と関わりたい大学生をつなぐ活動にルーツを持つ。現在はこれに加え集落の活性化や企業の発展のために、大学生主体の地域振興や企業活性化のプロジェクト、人材育成企画などを行う。

団体概要

団体名:特定非営利活動法人 学生人材バンク
所在地:〒680-0831 鳥取県鳥取市栄町627 MARCHING bldg.1階
設立:2002年4月1日(2008年5月15日法人化)
代表:中川 玄洋
役員:理事 梶谷 彰男
   理事 佐藤 顕範
   理事 田村 仁美
   理事 横山 良子
   監事 小谷 寛、永井 伸和
スタッフ:常勤3名、非常勤3名、学生スタッフ100名程度
主な事業内容
・学生ボランティアの地域派遣
中山間地域での農地保全作業の労働力として大学生を派遣。人手不足の課題を抱える集落と、地域との繋がりを持ちたい学生とのマッチングを行う。年間約500名の大学生を派遣。
・学生プロジェクトのサポート
学生スタッフがチームを組み、様々な計画を遂行する。学生が主体となって地域と連携して進めている活動の支援を行う。学生が米の生産から販売まで手掛けるプロジェクトなどがある。
・移住・定住促進
定住希望の県外出身の若者と受け入れ地域のマッチング。
・地域おこし協力隊支援
地域おこしや地域で仕事を創出しようとする若者の支援。個別相談や研修、任期終了後の起業支援を行う。
・中小企業支援
鳥取県内の中小企業の経営革新の支援。企業支援の一環として長期実践型インターンシップを実施。企業では新たな挑戦を進める機会が生まれ、学生は社会を知る経験ができる。その他企業向け、自治体向けの研修や講習を行う。

参照:特定非営利活動法人 学生人材バンク HP

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取材:播磨菜月
国際教養大学4年生

秋田県出身で、大学では地方学やメディア学などを学んでいます。現在は、秋田県にあるNPO法人みらいの学校で4か月間の長期インターン生として企業への取材や企業と学生を繋ぐプロジェクトのサポート業務を担当しています。

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