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「柔道とJUDOは違う!」って、何が違うの?

「柔道とJUDOは別モノ」

と言う人がいます。


 ハッキリ言って、私も同意見です。


 柔道は武道。

 JUDOは武術・スポーツだと思います。



1、武道とは

 武道とは【道】を説くことを目的としたものです。

 そのための手段として鍛練と言う手段を採っているだけです。


 柔道の精神は

【自他共栄(じたきょうえい)】

です。


 自分と他人とで、共に栄えると言うことですね。

 そのため、他者への無礼はNGなため、礼に始まり、礼に終わるわけです。



2 武術とは

 武術と武道を似た言葉として混同している人が多くいますが、むしろ真逆の意味です。


 武道の対義語が武術です。


 武術とは、技術のことを指します。

 そこに目指す精神は存在しません。

 目的を達成するための技術以外の何物でもありません。


 つまり、相手に勝つための技術と言うことですね。

 言ってしまえば、勝てれば何でも良いのが武術です。



3、スポーツとは

 競技のことです。

 要は勝ち負けを競うモノですので、武術と似ているかと思います。

 勝つことを目的に鍛練を積むのがスポーツです。


 その過程で精神論・スポーツマンシップを持ちこむかどうかは取り組んでいる選手次第であって、スポーツマンシップを実現するために練習に取り組むわけではありません。



4、ルールが違う

 武道である柔道は、講道館のルールです。


 自他共栄、相手を尊ぶことを前提にしたルールですので、相手に対して失礼な行動は反則になります。


 反則になる一番有名な行動は、畳の上で喜ぶ行為です。

 私と同じ、又はそれよりも上の世代だと経験者がいるかもしれません。

 一本で勝った後に思わずガッツポーズを採ってしまい、一本が取り消された経験が。


 そうなんです。

 悔しい思いをしている敗者の前でこれ見よがしに喜ぶのは、相手の気持ちを思っていないと言うことです。

 それでは自他共栄の精神に反しますので、反則になります。



 20歳代くらいの若い世代は、柔道連盟の

「国際大会を意識する!」

と言う趣旨で国際規定ルールが主流になっているので、このような経験がないかもしれません。


 実際にオリンピック等では喜んでいる姿を多く見掛けますよね。

 講道館ルールでは反則行為ですが、それを堂々と許しているのが国際ルールです。


 講道館ルールだと他にも、足払いの時に蹴る寝技で手を離した状態で相手を足だけで押す等も反則です。

 細かいことを言い出すとキリがないですね。



5、最後に

 「柔道とJUDOは違う」

を言うと必ず

「細かいことを言うなよ!」

と言われます。


 しかし、JUDOを否定しているわけではないんです。

 JUDOルールは精神以外にも、見ている者を飽きさせないようにと色々と改正されてきました。


 そのため、柔道未経験者が見ると、柔道より見ていて面白いんです。

 それのお陰でエンターテイメント性は上がり、世界的に普及したのはJUDOのお陰だと思っています。


では

【何で細かい部分で柔道とJUDOを明確に分けたがるのか?】


 それは、JUDOを武道を呼ぶこと、日本発祥と呼ぶことに違和感・不快感があるからです。


 だから、JUDOを武術とか、スポーツと明確にしていれば何の違和感も不快感もありません。


 JUDOそのものは受け入れていますので。


 そのため、当然

「日本らしい、一本を取る柔道」

ではなく

「日本が目指す、一本を取るJUDO」

と表現してもらえれば違和感はありません。


 それでも

 「オジサンがうるさいなぁ」

と思う人もいると思います。


 しかし、日本のモノが海外でふざけた全く別物として広められているのを不快に思いませんか?


 実際にそのような偽物を、日本の職人等が懲らしめる

【ぶっこみジャパニーズ】

等の番組も人気がありますよね。

 これと同じ気持ちなだけです。


 柔道に興味を持ち、柔道の黒帯の取得方法等に興味を持った貴方はこちらの記事も併せてお読みください。

【柔道の黒帯。強さ、取得方法、凄さ、年齢等々。日本人なら是非知っておきましょう】



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