ニーズと技術の組み合わせ
こんにちは、Cando Advisorsの安藤です。私達の方ではこのところ、アメリカの特にシリコンバレーを中心としたスタートアップのアイデア出しの方法やメソッドが、日本企業の新規事業や成長に役立つのではないかという仮定のもとに、いろいろと研究しお客様とお話を続けています。その中で今回は、スタートアップのアイデア出しの方法の一番根本である、ニーズに基づくというお話です。
「ニーズ」と「新技術」
スタートアップでは、日本企業だけではなくアメリカでもまず「これはすごいだろう」と、素晴らしいアイデアをベンチャーキャピタルへ持ち込むことがあります。
1990年代の終わりのドットコムバブルの頃であれば、アイデアをパワポにしてベンチャーキャピタルへ持ち込んだだけで、割と「これは凄く良いアイデアだね」と投資を受けられた例も多いそうですが、その後ドットコムバブルの崩壊でそういった、「市場のニーズ」をよく調査しなかったベンチャーが軒並み倒産したため、最近は「アイデアだけ」のベンチャーがまともな出資を受けるケースは稀だと言われます。
スタートアップで新事業のアイデアを出す時は、まずアイデアを出してはいけない。アイディアありきのベンチャーで問題なのは、それが本当に顧客が必要としているものなのかどうかがわからないところです。
今一番主流となっているのはニーズ。まずアイディアではなく、何がお客様にとって困っていることなのか、何が一番必要とされる「課題」なのかを、アイデアの前にまず山ほど出してください。
その中でまだ満たされていない顧客のニーズに、自分の技術や既存の技術を組み合わせることで解決できないかと。この接点が、新事業の生み出し方の一番要になるところです。
これは当たり前といえば当たり前なのですが、今でもアメリカのスタートアップや大企業、または日本の大企業に関わらず、ニーズを飛び越して「まずアイディアを沢山絞り出せ」というところが非常に多いです。
しつこいようですが、一番新事業になりやすいのは満たされていないニーズです。それもお客様が既に把握しているニーズでは遅いので、把握していない“お客のインサイト”と言われるものを発見し、そこへ革新的な技術を組み合わせて新事業にしようと言われています。
フレームワーク
満たされていないニーズとしては、まず消費者向け(B to C)では、トップになるのは便利さ、速さ、快適さです。
それから企業向け(B2B)では、売り上げを伸ばすか、コストをカットするか、生産性を速くするか、その三つしかないと言われています。
解決方法としては、日々いろいろと新技術やビジネスモデルが出てきていますが、2021年の今現在一番話題になっているのは、AI、ロボティクス、5G、モバイル、それから暗号通貨の周辺などがあります。
もう一つは、ものすごく革新的な新技術を持ってこなくても、ビジネスモデルを変えることでお客様を便利にすることができる。
実は新技術や新製品を開発するよりもビジネスモデルを変える方が、圧倒的に早くコストが低いので、投資効率で考えるとビジネスモデルを考えた方が早いと言われています。
この何年かで発達しているビジネスモデルとしては、サブスクリプション、クラウド化、デリバリーの仕方を変える、販売チャネルを変える、または自動化する、というような例があります。
今回は非常に短くなりましたが、こういったニーズと技術、またはビジネスモデルを組み合わせて、新しいモデルを出そうというお話でした。
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