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展覧会 塩田千春 つながる私(アイ)

観てきました。

まずは、解説なしで、ただ感じに行ってほしいですね。
これは、インスタレーション作品に対して、先入観なしに、何もない状態で触れて何を感じたのか、というのが、とても大事な経験だと私は思うからです。
というのも、今回観終わってから、図録がまだ発売されておらず、10月末頃になるということで、SNSフォローしとこかな、って思って、フォローしたんですが、そこに書いちゃってんですよね。こういった作品です、って。
なんか、すごい勿体無いなぁ、って思いました。
行く前にこれを読んじゃうと。
まぁタイプによるのかなぁ、。
私が彼女の作品に触れたのは、第1回目のヨコトリ。
汚れた大きな服が天井高くから吊るされていて、水が滴っている。
とても印象的ながら、何か重たいものを感じたのを今でも覚えています。
それから、所々で作品を観てきた中で、今回、会場で流れていた過去作品を振り返るインタビュー映像は、答え合わせをするかのような感じで、とても興味深かったです。
バスルームという作品は、私にとってはとてもなんだろう、人間の中にあるヘドロの中で、醜くもありながら耽美さもある。鬼畜大宴会を観た時となんか似てたんですよね。本人のインタビューを聞きながら、そうだったのか、とも思いつつ。
私が一番キーワードとして持ち帰ったのは『魂のありか』だったっけな。
ガンになり、手術→抗がん剤という流れの中で、身体だけがケアされ魂が置いていかれる感覚がした、といったことをおっしゃっていたんですが、まぁそれが、なんだろう、今私が知りたい触れたいと思ったこととリンクした、というのかな。
別にイタコになりたいとかそういうんじゃないんですよ、決して。
ただ、なんてんだろう、自分がいずれどこへ行くのかも含めて、今最も興味のあることなんだろうな、って。
また、カタログが出たら購入もしたいし、もう一度観に行こうと思っています。
なるべく人の少ない時間帯に行きたいですね。
インスタレーションは、ある意味、その人の中にある自分に触れる行為でもあると思うので。望ましくは一対一だと思ってます。
すごい不思議な感覚ですよね、それも。
改めて書いてみると。
だからこそ、アート作品といわれるものの中で、一番好きな媒体なのかもしれません。
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2024.11.追記
また観に行ってきました。
今回、印象に残ったのが、クルクル舞う白いドレスです。
初めて塩田さんの作品に触れたのが、ヨコトリだったのですが、その時は、ドロで汚れた大きなドレスが吊るされて、水が絶えず滴っている。
とても、対照的やなぁ、って。
あの時の、重さ。今の、軽やかさ。
彼女がここ20年ほどでしょうか、その変化を感じる最たるものでした。
大回顧展とかやらないのかな、やったらとても楽しいと思うけれど、なんせ規模が大きいから無理か。
とか。
思いつつ。
手紙が縫い込まれた赤い糸の中をクルクル踊ってみたいですね。
それも今回思いました。
血と星と。
それもまた永遠のテーマですね。
図録、買えました。
またゆっくり読みたいなと思います。

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