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18歳の私へ。18年後の私からアドバイス

◇こちらは共同運営マガジンへの寄稿記事です◇

昨夏、私は36歳になった。大学一年生の頃からちょうど倍の年をとったことになる。社会人になってしばらく経ち、さまざまな仕事や結婚、出産を経て、今に至る。

そんな私が、あの頃の私に伝えられることは何だろう。偉そうなことは語れないし、きっと響かないだろうけれど…それでも少しだけ、私なりにメッセージを綴ってみようと思う。



大学一年生の頃の私へ

入学おめでとう。受験、よく頑張ったね。

私はもう36歳になったよ。今のあなたにはきっと想像のつかない世界かもしれないね。まぁ肌なんかは年相応に変わったけど、さほど老け込んだりはしてない(たぶん)から安心してね。

今のあなたは「大人になったらバリバリ働くキャリアウーマンになる」と密かに思ってるよね。私、どうしてると思う?

あのね、バリキャリはもう辞めちゃった。そんな時期もあったんだけど、今はかわいい娘もいるし、子育て中心の生活になったの。でも、いい感じで働けてる。いわゆる仕事と子育ての両立ってやつ。バリキャリを諦めたんじゃなくて、もっと幸せな働き方を見つけたんだよ。

さて、せっかくの機会だから、当時を振り返って5つのアドバイスを送ってみようと思う。未来の私が言うんだからリアルだよ。受け取ってね。


1.学べることはしっかり学んでおきな

あなたは不真面目ではないから、大学生活も遊んでいるわけではないし、それなりに取り組んではいる。でもやっぱり、要領よく単位を取ろうとしているよね。そこそこ頑張って、無事に卒業できればいいかって。

マジでもったいないから

大人はよく言うよねって思うかもしれないけど、例にもれず、私もこうなるよ。ははは。

私ね、編集やライターの仕事で生きていくことになる。少なくとも、今のところは。言語学を専攻しているのに、考えたことなかったでしょう?

だから今もう一度、言語学を学び直したいと思ってる。卒業と同時に頭の中も大学に置いてきちゃったから、はっきり言ってほとんど覚えてない。もったいなさすぎるのよ………時間もお金も労力も。

専攻分野だけじゃないよ。英語や第二外国語も、大変だけどもうちょっと興味持って取り組んでみてもいいんじゃない?就職や転職活動の時に、じわじわと“壁”になってくるぞー。

その他の自由科目も、途中で諦めないで、ある程度「自分のもの」になるまでやってみたらいいかもよ。それが将来の仕事につながることだって、結構あるんだから。


2.友達・仲間やつながりを大切に

大学生(院生も)は“大人に一番近い学生”。だから、大学時代の友達・仲間とは、その先も長い付き合いになっていく可能性があるよ。

私はなんやかんやで応援団に入って、わちゃわちゃしながら結局4年生の最後まで続けることになる。その同期は今でもずっと大事な仲間だし、私のホームだなぁと思える居場所になってるよ。

バイト仲間とは、社会人になって少し集まったりもしたけど、もう少し深く仲良くなっておけばよかったかなぁと思う。

あと、1年生の頃のつながりを大事にした方がいいよ。他の大学は分からないけど、共通科目やクラスで顔を合わせる機会が多いのは、うちの大学では1~2年生の頃だから。

その後はだんだんバラバラになっていくんだよね。それぞれの専攻中心になってあまり会わなくなったり、留年したり、退学したりする人もいる。振り返っても、やっぱり1年生の頃のワイワイが一番楽しかったなって思うよ。


3.学費のありがたみと奨学金について

あなたの大学の学費は、全てお父さんが払ってくれているよね。自分なりに気を遣って「お父さんに頼らなくても、奨学金でいいのに」と言っているけど、ほんとね、そのありがたみを噛みしめたほうがいいよ……

私は今、夫の奨学金返済でめちゃくちゃ苦労してる。

奨学金は「借金」だからね。テイのいい借金。

奨学金は気軽に(気軽にじゃなくても)、できる限り借りない方がいい。あなたの年齢の頃は分からないだろうけど、大人になってから本当に生活を圧迫する。それで人生を狂わされている人もたくさんいる。

家庭の事情で仕方ない人もいるけど、だからこそ、学費を出してもらっていることのありがたみと感謝をしっかり持っておいてね。親になって娘の将来を考えるようになった今、ひしひしと実感しているよ。


4.お酒には注意

さて20歳になったらお酒が飲めるようになるわけだけど、本当にお酒には注意。あなたは体質的にも強くない。ノリで飲んで楽しむ分にはいいけど、調子に乗って飲みすぎないように。

一生後悔することになるあの出来事は、お酒とともに起こるのだ・・・・(墓場まで持っていくつもり)


5.悩みすぎるのはほどほどに

大学3年生ぐらいから、なんとなく悩みが多くなるんじゃないかな。就活を前に、漠然とした不安や、自分について深く考え込んだり。専攻以外の講義は減って、家にいる時間も増えて、なんとなくモヤモヤした気持ちで過ごすことになる。

モヤモヤするのは別にいいけど、まぁ、何とかなるものだし、何とかして生きていくしかないんだよ。大丈夫。

それに「今自分は学生で、世の中を知らないし、経験もないし…」と自信がないんだろうけど、はっきり言って、大人になったからといって一向に自信はつかないよ。残念でした。あなたの倍生きても、全然自信はつきません。

内へ内へと悩みすぎないで。背伸びしても、大人には見透かされるものだし、自分を傷つけるほど低く見る必要もない。

今の私があなたにアドバイスするとしたら、こんなことを考えてみたらどうかな。将来のプランとか社会人になってからの理想はいったん置いといて、自分のありのまま、素の状態を観察してみてほしい。就活のための自己分析とはちょっと違うよ。

「自分のまんま生きるってどんな状態だろう?」
「自分が快適に過ごすって、どうやったら実現できるかな?」
「本当の本当に自分の心が好きなことって、何?」



――私があなたにアドバイスを送るとしたら、この5つかな。ふーん、と思ったかもしれないね。だけど、あなたの生きた先に私がいるんだから、きっと少しは役に立つはず。頭の片隅にでも入れておいてくれたら、未来のあなたが喜ぶよ。

めいっぱい楽しんでね。



「18歳の私へ、18年後の私からアドバイス」、おわり。

最後まで読んでいただきありがとうございました。




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