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オーライ晴耕雨読4

 田舎暮らしは忙しい。
「忙しい」とは心を滅ぼすと書くので、オレは使いたく無いとカッコつけてる友人が居るが、田舎暮らしの忙しさは心ばかりか肉体も十分に疲れる。
 朝夕は冷え込む日も増え、とうとう薪ストーブの火入れが始まってしまった。
 ここへ越してきて、三度目の冬を迎えるに辺り、去年も一昨年も当に冬のピークで薪欠乏の失敗を繰り返しているので、ここらでシコタマ用意しておきたい所。優しく楽しい隣人千葉さんの好意で廃材を頂き、ソレを丁度の長さに切り出しては、家の周りに積み上げるのだが、どう工夫しても単純作業。面白くも何とも無く、1時間もやれば直ぐ泣き入れでコーヒーブレイク。そうかと思えばブレイクの方が長くなり、根っこが生えて立てなく成る前にまた始めてといった具合で、ちくとも進まないのである。
 今日は遊びすぎで風邪を引いた長女が寝てばかりいて、退屈している次女。
「もうしょうがないんだから」なんて、大人びた言葉を唱えつつ、退屈凌ぎで薪をせっせと運んでくれた。
その小さい背中がどうにも愛おしく、危なっかしいのに頼もしい。
 秋の空はもの凄く高いがどうにも気まぐれ。時々ぱらつく雨に参り、昼下がりは、次女が摘んだレモンバームを使って2人でお茶をして過ごす事にした。

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