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何のために稼ぐのか

人は何のために働いてお金を稼ぐのか。
これはわたしの長年の疑問であり、いつになっても答えが出ないものである。

生きるために稼ぐ

わたしは社会人になってからずっと、生きるために稼いできたと言っても過言ではない。社会人になるタイミングで実家を出て、人がたくさん集まる大都会で生活を始めた。新卒で選んだ会社は、自分がやりたかった仕事ができることと引き換えに、お世辞にもお給料が高いとは言えない、むしろ低いくらいの会社だった。大都会×低収入は、ぎりぎり赤字回避できるくらい。毎日生きるのに精一杯だった。

でもそんな生活でも、節約を頑張ったり、たまのご褒美(ボーナス)があったりしたら、少しずつながら貯金はできた。月末に収支を計算して今月はこれだけ貯金できた、というのを見るのが至福のときだった。学生のときの貯金も合わせてだが、1年目で100万貯まったときには達成感で満ち溢れた。

使うために稼ぐ

あるとき、とても(かなり)仲が良い友人とお金の話をした。その友人はわたしと真反対で、ハードワークだけどお給料はたくさん貰っていて、貯金はせずあるだけ全部使うスタイルらしい。そんな友人に、わたしは節約頑張って貯金しているんだ、と話すと、なんでそんなことするの?と尋ねられた。答えに詰まったわたしは、逆になんでそんなお金貰っているのに貯金しないの?と尋ねたら、使うために稼いでいるからだよ、と返ってきた。目から鱗だった。

貯金は必要?

わたしはできる限り貯金して、いつかもしかしたら起こりうる有事に備えることが絶対だと思っていた。だけれど、そんな友人の存在のおかげで、その考えは絶対ではないと気付かされた。
たしかに、必要だからお金を稼いでいるはずなのに、使わず貯められたお金は必要以上のものみたいだ。貯金だって、いつかお金が必要になるかもしれないからしているのだが、全部仮定の話だ。必要になるときは来るかもしれないし来ないかもしれない。わからない。だったらどうしたら良いのか?

いろいろ考えた結果、むやみやたらに貯金することはやめた。普通に生活して、たまたまお金が余ったら貯金するくらい。数年続けた貯金生活のおかげ(?)で、節約する癖は抜けないし散財なんてできやしないけれど、気持ちは随分楽になった。赤字でもまぁいいか、貯金できなくてもまぁいいか、と思えるようになった。

答えのない問い

さて、人は何のために働いてお金を稼ぐのか。
結局お金の使い方なんて人それぞれだ。貯金することは全然悪いことでもないし、反対に、貯金せずに全部使ってしまうことも全然悪くない。正解なんてない。だけど、何のために稼いでいるかは定期的に考え直す必要があると思う。お金を貰うことが目的なの?たくさん稼いで何するの?って自問する日々。


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