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スウィングキッズ

争いとは。

争う理由なんて本当は誰も知らなくて

でも、みんながやっているから、身内が殺されたから

一時的な感情でカッとならざるを得ない状況の中で

ただ生きたくて。

そんななかで見つけた希望

タップダンス。

ダンスをしている時だけは、人種、階級、戦争、不条理、なんて関係なくて

どこまでも対等で

生きているというエナジーで。

天才的な振付師になれたかもしれない

知性と心の豊かさをもち世の中を変えられたかもしれない

家族を愛し温かい家庭で最期まで過ごせたかもしれない

カーネギーホールの真ん中で観客の拍手を全身に浴びていたかもしれない

そんな人間が

何の根拠もない理由もない

確かではないものによって

鼓動を止められてしまうなんて。

許されるはずがない。

そんなの悔しすぎる。

悔しすぎるんだ。

ダンスを武器に人を殺さなければいけない。

そんな世の中には、私が絶対にしない。

「こんな時代もあったね」なんて言葉では絶対に済まされない。済まさない。

音楽やダンスや芸術はどこまでも自由で。豊かで。安らかで。壁はない。線はない。

クリスマスパーティーでダンスを披露するシーン。

最後に目を合わせ足を奏でる瞬間。

あのときの5人の笑顔は、

生涯、忘れない。忘れられない。

思考と感情をぐちゃぐちゃにかき回され、固められたものに、上から優しさの粉をちょっとかけたみたいな話。

毎日に不幸せを感じてる貴方、観てみたら。

追記

どんな音楽やダンス、映画や芸術にも歴史があって

国の財政や戦争や世論が深く関わっていて

芸術を愛するということは

そういう歴史をも飲み込み、解釈しようと努力しなければならないのだと

気を引き締められました。


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