【人の敵は人!?】そうかもしれないけれど・・・

一体何の話かというと

TBS日曜21:00のドラマ「ブラックペアン」の一コマ。嵐のニノが主演のやつですね。そのドラマに、加藤綾子ふんする「木下」が、治験コーディネーターとして登場しているんですが、これがまた、教授をも手玉に取るようなやり手な感じなわけです。ライバル病院にも出入りしちゃって、一体誰の味方なのかもわからない、ちょっとミステリアスな感じ。

そんな木下の過去が明らかになったお話で、簡単にいうと
・木下は過去看護師だった
・ある時、医師の医療ミスをなすりつけられた
・調査があったが、同僚の看護師も圧力をかけられて、結果として嘘の証言をした
という設定です。

で、今回、新しい治験患者にあいさつに入ったところ、その患者は、なんと過去に嘘の証言をした同僚の看護師(相武紗季)だったのです。。。

人の敵は人!

ここで、木下は「人の敵は人」という言葉を口にします。また、同僚の看護師も「人の敵は人・・・」という言葉を口にします。

ドラマでは、自己保身による人の裏切りを「人の敵は人」と表現していますが、身の回りの組織でもこういうことってあるよなーと思うわけです。

組織が大きくなるにつれて、組織が当初もっていた理念や目的、そんなものはだんだん薄れてくることがあります。それは、組織がうまく行っていてもうまく行っていなくてもです。わたしのお師匠さんは、目的に向かうことを第一にする考え方を「目的的」と表現していましたが、その「目的的」思考がだんだん薄れてくるわけですね。そのかわり、何がマインドを占めてくるかというと、保身とか我、そんなものが強くなってくる。

なんでそうなるん?

組織って、できたての頃・小さい頃は、何かの目的に共感して集うわけです。スタートアップとかだとわかりやすいですよね。その多くは、なんら良き条件があるわけでもなく、その目的に参加できることがモチベーションになります。

けど、事業の成長に伴い組織が成長して、「得られる果実」が増えてくると、それを手放したくないわけですよ。お金とか地位とか権限とか。もし、誰かが進めることが、組織を「目的的」に導くことであっても、その人の「果実」を脅かす場合、その人はなんと、その「誰か」を攻撃する。ときには陥れることまでやってしまう。。

人って怖い。まさに「人の敵は人」なわけです。。

すべての組織がそうなる?

もちろん、すべての組織がそうなるわけではありません。リーダーシップの存在が大きいとおもっています。そうした負のエネルギーにもきちんと目を向けて、「公平に」「正しく」、「観る・視る・見る」ことをすることが必要です。「見抜く目」ってやつですね。そのためにもリーダーは組織内にも目を配る必要があります。誰もが常に正しいことが語られるとは限らないからです。ときに「看る」ことも必要だと思うんです。そしてここがHRがHRの仕事をするかしないかの境目だと思うんですよね。

【人の味方は味方】だと信じたい

ドラマでは、木下(加藤綾子)は過去の同僚の看護師(相武紗季)を助けるため尽力します。主治医の投薬ミスをとめ、手術中に発生したアクシデントを放置しようとした主治医と院長を制したりします。

また、院長の謀略をなすりつけられそうになった看護師が、正しいことを言えずにいました。お父さんの治療費をネタにゆすられてたようです。木下はそこに優しく寄り添い味方であると話します。

残念ながら、現実ではドラマのようにきれいにハッピーエンドになることは少ないと思います。私自身もいわゆる「嵌められた」経験もあります。けれど、表立って証言をしてくれなくとも、真実は一つであり、応援してくれる人は必ずいます。そうした人が1人でもいる限り、わたしは「人の味方は人」だと信じていたいと思うのです。

そうした決意というか、思いを新たにさせてくれたドラマでした。

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