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「公休を公休で休めない」ジレンマから脱出した勇気ある話

「年末年始の休みは、この何年、まともに取ったことなんてありません。」

私は彼女のこの言葉を聞いて、えっとメモを取る手を止めました。これは、最近相談に来てくださった病院勤務の方のお話です。感染病の影響により、病院勤務の方は大変過酷な労働状況にある事は分かっていましたが、正月休みが取れないほど多忙なことに、自分の想像が追いついていない、情けなくなりました。

彼女は、いい顔をしたがる上司の言動に翻弄されながら、後輩を守るように働いています。

俗にいう八方美人の上司によるモヤモヤを、対処するヒントを得たくて、話を聞きに私の相談室へ来てくれました。

今回は、彼女が勇気をもって行動して上司をうならせた見事なジレンマ脱出ストーリーを紹介します。

「ある日、具合が悪くて休みたかったんです。でも、妊婦の後輩も急な体調不良で休みに。職場にも相談したんですが、二人とも休みになるのはどうかと思い、無理をして出勤したら、すべて他の部署で対応していました。最悪の、業務のダブルブッキングです。上司は、『何がいけないの?負担にならないように他の部署へ手配したんだよ。』と当然のような顔をしているんです。こんなことなら、私は出勤する必要なかったのに。上司の行動は意味不明です。」

このような現場を無視した上司の態度に限界を感じた彼女は、院長に進言することを決意。別の医師にも話をして、記録(出来事のエビデンス)を残しその医師から院長にすべての事実を伝えました。

後日、院長から八方美人上司へ、トップダウンの厳しい指導があり、きついお灸をすえることができました。

「何をやってるんだ。彼女を攻撃してどうするんだ。君は彼女を守る立場だよ。彼女が辞めたら、私の仕事が回らなくなるんだよ!」

結果、彼女が得たもの

院長から責めを受けた上司。その効き目は想像以上でした。

「あれこれと揉めることがなくなったのが一番です。相変わらず忙しいけど、精神的に楽になりました。」

彼女はこの出来事をきっかけに、自分の要求も申し出ました。何かあったら休みます。困ったことがあったら上(院長)に言ってください。と

こうして、トップをうまく使うことで、上司の嫌がらせがこれ以上続かないように、釘を刺すことができました。

自分がやりたくない仕事を断りやすくなりましたし、「休む宣告」をしたことで「後ろめたさ」を抱くことなく休みやすくなりました。呼び出されても、「以前、休むって宣言しましたよね」と毅然と言えばいいのです。

彼女は、これまで上司の言うことが絶対的で、医者の命優先の精神も加わりそこにある職場のカルチャーに従ってきたのかもしれません。話の随所に、圧力に翻弄されながらも反抗し、何とかやってきた苦労と忍耐を感じました。そのような職場で今回のたった1回の行動が、苦しみを解消するきっかけになったことは大きな変化です。もし、今も変わらず理不尽な出来事に耐えていたら、決して訪れなかった日常です。

そして、今回の勇気ある行動とともに、福原のアドバイス「引き受けない・断る」も思い出して実践していると教えてくれました。

今日も、とにかく残業せずに帰るため、昼休みもまともに取らず、業務量を消化していく日々を送っているそうです。そのような状況でも、彼女は繰り返します。「仕事は楽しいです」と。彼女の夢は、今の病院で自分の仕事の専門性が認められ独立した部署として確立されること。新しくメンバーが配置され、気持よく働ける部署を作りたいと笑顔で語ってくれました。

今回分かったことは、

味方がいない職場でも、力関係を有効活用するルートをしっかり見定めて立ち回れば、聞く耳をもたない上司に聞く耳を持たせて、働きやすい環境に整えることができるということです。

パワハラを労基署に訴える前にできることは沢山あります。

もし、あなたも「ひとり職場」で困った上司に振り回されているなら、話に来ませんか?

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