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月読の詩



薄いからだに

光を廻らして

きみのいのちの在り処を説く


自然が生まれたようにしていれば

きっとぼくらは死ぬのだろう

だからいつまでも

自然を殺さねばならないのだろう


摂理というのは

近い未来じゃなくて

遠くの宇宙をいつもみている


それをぼくらに知らせずに

されるがままに死んでいく

それかぼくらが気づけていないのか

なすがままに殺していく


まったくそれは

簡潔な気持ちであって

冷たい色も温かい色も

何もない

そんな僕らなのだから

ようやく僕らが死ぬときも

悲しんでいるようで

何も感じてないはずさ

そうであったように

そうするだろう

ぼくらが造った世界なのだから

ぼくらが死ぬときは

世界も果てるのは同じことと

最後までそうやって文明を

遺していくつもりさ


きみらの声は

届かない

ぼくらは死んでも

聴こえない



茶埜子尋子

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