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薔薇色の夢




美しい香りにかこまれている
平凡なわたし
いつかはこんな花々に囲まれていたい
ガーデニングをして
ニワトリや子馬や
動物たちにかこまれて
くらしたい

ここにはたくさんの人が
薔薇を見るため
訪れているけれど
いつかはひとりで

噴水近くのベンチで
このエッセイをかいている

風が強い日。
ここまで飛沫が飛んでくる
頬や唇にひんやりしては
消えてゆく

果てしない夢を
平凡な日々に
調和しているような
優しさの雨

黄色い薔薇や
紫の薔薇
やっぱりひとりでは
勿体ない

わたしはひとり
この空間に
やっぱり勿体なくなってきた

今度は母を連れてこよう

ゴールデンウィークの混んでいる日に

たくさんの人と
美しい薔薇を見るために
平凡な日の
薔薇色の夢



茶埜子尋子

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