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『幼児教育』性教育

こんにちは!

今日は少しディープなテーマで。

性教育の始まり

日本の性教育の始まりは戦後から国が主導してきた『純潔教育』に遡ることになります。そこから1980年の薬害エイズ事件をきっかけに若者に知識を教えなければならないという意見が強まりました。その後様々な出来事が起こります。1992年は学習指導要領が改訂され、性に関する具体的な指導が記載されここを性教育元年と呼ぶようになりました。1997年には七生養護学校事件が起こり、性教育に対するバッシングが続くようになってしまった出来事も起こりました。


もともと日本では性教育はタブー視されており、国の学習指導要領には「妊娠の経過については取り扱わない」と明記されています。これは通称歯止め規定と言われているものです。2021年4月に文部科学省は「生命の安全教育」を発表しました。しかしここでも性行為などについては触れない方針としています。こうしたことを鑑みても日本という国はかなり性教育をアンタッチャブルなものとして取り扱っているのが目に見えて理解できます。さらに1998年、中学1年生の保健体育にて体が成熟し妊娠出産ができることを教える授業が導入された際「この年齢で性行為は教えるべきではない」として学習指導要領に盛り込まれたこともあります。

先ほど記述した「生命の安全教育」においては幼児の性教育についても言及しています。そんな小さい時からなにを教えるの?となるかもしれませんが、ここで列挙してみたいと思います。

〇自分と他人の体を大切にすること
〇男女には体の部位に違いがあること
〇違いはあっても平等であること
〇違う部分は体の大事な場所なので、水遊びの時も水着で守ること「プライベートゾーンを教える」(水着で隠れる部分)
〇「その部分を他人が見たり触ったりしてはいけないこと」

このようなことは幼児教育からしっかりと伝えていくべきところだと思います。幼児だから早すぎるとか、教える必要はないではなく、加害者、被害者にならないために大事な教育だと感じます。

寝た子は起こすな

性教育にはわざわざ寝た子を起こすなという議論があります。果たして性教育は寝た子を起こすようなものなのでしょうか?子ども達の性的な好奇心をわざわざ刺激することはおかしなことなのでしょうか?では誰からも教えてもらえなければどうなるのでしょうか?おそらく先輩や仲間達から教えられたり、今はインターネットを介して知識や情報を得られることがあります。正しい情報もありますが、誤った情報に埋もれがちになっている可能性もあると思います。性にまつわる現象や問題は生殖機能の知識だけではありません。性指向や性自認などの精神面、性的マイノリティー差別やアウティングなどの社会的、虐待、犯罪に関わる人権・法律面など様々なところに及びます。これだけ必要とされる知識がある中で寝た子は起こすなという話は、まったくお門違いな話だと私は感じます。

氷山の一角

子ども達が「命の始まり」に対して興味を持つことは極自然なことなのに大人はタブー視して誰も教えてくれない。このような状況であれば間違った知識のまま、間違った行動を起こす可能性もあります。実際に13歳未満の子どもが性被害にあった認知件数は年間1000件を上回ります。この数字は氷山の一角で被害を訴えることのできない方が数も多数おられるのです。

重要なポイントは子ども自身に性の目覚めはなくとも、彼ら彼女らに性加害をする人間が存在する可能性があるのです。そしてそれに対して身を守る手段を得ることも性に関する教育なのだと思います。交際をしている段階できちんと避妊について話し合えるような関係が構築できるのも正しい性教育の実践が不可欠だと思います。

過去の授業

私は高校教員の時、男子校でコンドームの使い方を実演しました。自身でコンドームを買い、生徒たちの前で試験管を使い実演しました。

以下がその当時の投稿です。

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