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DMOz、お前生きていたのか!

DMOzって知ってます?

Open Directory Project(オープン・ディレクトリー・プロジェクト)の略称で、昔あったYahoo!カテゴリと同じく、人力でウェブサイトをカテゴリ(ディレクトリ)ごとにツリー式に仕分けしたオールドタイプの検索エンジンとでもいいましょうか。Yahoo!カテゴリに対して、GoogleがDMOzをGoogleディレクトリとして採用していたことでも知られています。

両者の違いは、Yahoo!カテゴリが中の人によって運用されていたのに対して、DMOzはボランティア方式だったという点があります。

検索サイトといえばディレクトリ型だった時代

インターネット黎明期の検索といえば、ディレクトリ型検索が主流でした。人の目で見てカテゴリごとに整理整頓することで、有益な情報をインターネットユーザーに届けようというのがディレクトリ型検索エンジンの趣旨です。

しかし、その後、爆発的にウェブサイトの数が増えるに従い、エディターの手作業では、ディレクトリへの登録が追いつかなくなったり、登録されるのがサイトトップページのみであることから、下層ページにある本来ユーザーが欲する有益な情報にアクセスしづらいという状況が散見されたり、あるいはエディターの主観が多少なりとも入るための弊害(エディターによってはカテゴリ間での不公平感が生まれていた)が拭いきれないなど、問題は増えていきました。

それを尻目に、同じくGoogleやYahoo!、Microsoft等によるロボット型検索エンジンが台頭し、どんどんと精度を上げていきます。

Yahoo!は、2005年から独自の検索エンジンであるYST(Yahoo Search Technology)を実装し運用開始しますが、わずか5年後、2010年にはYSTの開発を終了発表。検索エンジンをMicrosoftのBingに切り替えていくことになります。しかしながら、日本においては、Bingの日本語検索の精度が低いという理由などから、Yahoo! Japan社が独自に、Googleの検索エンジンを搭載しています(ここでもやはり日本だけガラパゴスなのはなぜだろうか……)。

SEOに絶大な効果があるとされたディレクトリ検索サイト

ロボット検索が優位にたちつつあった200X年代中盤から後半にかけても、ディレクトリ検索サイトは一定の影響力を持っていました。

それは、ディレクトリ検索は人の目で選別された良質な情報ソースがあるため、SEO(検索エンジン対策)のためのリンクジュースとして、価値が高いものだとされていたためです。同じ検索ニーズへ応えようとしていた両者ではあるが、ロボット型検索を攻略(上位表示)するためのひとつのツールとしてディレクトリ検索が認知されるようになってしまったのは、なんとも皮肉なものです。

さらに、そのリンクジュースを得るために、有象無象のサイトがディレクトリ検索への登録を申請しまくっていたのも、ディレクトリ検索の終焉を早めることになったとも言えます。

思えば、僕も色んなサイトをYahoo!カテゴリやDMOzに登録申請しまくっていた記憶。

ディレクトリ検索のその後

ロボット検索が主流になる中、一定の影響力を持ち続けていたディレクトリ検索ですが、2017年3月にDMOzが、翌年2018年3月にYahoo!カテゴリがサービスを終了することになります。

両方のニュースは一応キャッチアップしていましたが、正直なところ、その時の感想は「へぇ、っていうか、まだあったんだ……」でした。

実際200X年代までは、SEO的な部分でディレクトリ検索への意識は持ち続けていたものの、201X年代に入ると、Google検索の度重なるアルゴリズムのアップデートにより、僅かに残っていたディレクトリ検索からのリンクによるSEOへの影響は、ほとんどなくなっていたためです。

その裏側として、ボランティアであるエディターたちも、ごく一部を除きまともには稼働しておらず、申請しても、ほぼ放置されていた状況もありました。

わい氏、DMOzのエディターだった

「へぇ、っていうかまだあったんだ……」

と書きましたが、DMOz終了のニュースを聞いたときは、若干寂しい気持ちになりました。なぜかというと、僕はDMOzのエディター権限を持っていたからです。エディターになるには審査がありますが、プロフィール的には問題ない経歴を持っていたので割とすんなり採用してもらえた記憶があります。

とはいいつつ、エディター権限を貰ったものの、ぶっちゃけほとんど活動はしませんでした。それでも、多少なりとも「中の人」として携わった身としては、感慨にふけったりはしますよね。

と、そんな中ですが、最近DMOzが生きてることをしったのです。それで、このnoteを書いているわけですが。

サービス終了後、機能は、http://dmoztools.net/ へ引き継がれ、更にその後コンテンツは、https://curlie.org/ に引き継がれ、現在も公開されているようです。

Curlieには、僕のエディターとしてのプロフィールページも残っていました。

https://curlie.org/public/profile?editor=chonmage

経緯も含め、誰がどんな目的で運用を継続しているのか、ちょっと調べた程度では確認できませんでしたが、とりあえず、DMOzは生きていた! 

Curlieの情報持っている方がいらっしゃいましたら教えてくださいm(_ _)m

ところで、ディレクトリ型検索エンジンというと、YomiSearchとかも懐かしいですね。これもSEO目的で有象無象がアホみたいに作られて、結果的にGoogle様からはYomiSearchからのリンクが有るサイト=スパムサイトみたいな評価をつけられたりするようになったのは笑い話。必死にYomi系サイトからのリンクを否認しまくる作業を何度かやりました。疲れたなぁ、あれ。


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