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大きいトルティーヤが当たり前に✴︎遊学日記week13@Oaxaca, México

朝起きると、唐辛子のピリッとした匂いがキッチンを包んでいる。

7/8 うだうだ

寒さで布団から出れない。
Oaxacaの気温は朝晩は15°C、昼間は28°C。朝の7時前の体感気温は10°Cちょっと。気持ちが追いつかず、布団のなかでうとうと、うだうだしてると1時間ほど経っていた。

・お庭の掃除
・トイレとお風呂の掃除
・玄関前の掃除

今日のWorkaway

起きて、ストレッチをして、ラジオでスペイン語のお勉強をして、朝ごはんを食べる。ホストさんが起きてきて、お手伝いの指示をもらう。ルーティーンができてきた。

フルーツ天国!!

お庭掃除を終えたら、買い物から帰ってきたおばさんがご飯を作ってくれた。
11時、朝ごはん。わたしは9時すぎにフルーツとヨーグルトを食べたから、これは昼ごはん。
作ってくれたのは salsa de huevo。買い物に行く前におばさんが火にかけたであろうトマトと唐辛子が鍋で調理されるのを待っている姿を、朝台所に行った時に見た。この子たちはミキサーにかけられ、ザルでこされ、ピリ辛ソースになった。とかれた卵は油でじっくりやかれる。卵にソースをかけて、トルティーヤと一緒に食べる。ソースの辛味が卵とトルティーヤで柔らかくなる。
Oaxaca 定番の料理らしい。シンプルな材料でできるので、貧しい家でも作られているとおばさんが教えてくれた。

salsa de huevo

7/9 侍はもういない

・お庭の掃除
・お家の掃き掃除
・庭の木材置き場の整理

今日のWorkaway

明日出発するわたしのために、お手伝いを早めに切り上げて友達も一緒にお昼を食べに行こうと誘ってくれた。
いつも通りバスに乗ってセントロに向かう。今日のお昼は taquitos de jamaica y plátano 。taquitos はトルティーヤに具を詰めて軽く揚げたもの。jamaica のお花の甘煮が2本、甘さ控えめのバナナが2本。その上にお豆を煮たものと、ワカモレソースがかかっていて、最後にチーズがのせられたベジタリアン料理だ。おいしくて大感動。

メキシコでベジタリアンやビーガンとして生活するのは難しそうだなと思っていた。タコスの具材は基本肉か魚。メキシコ人はお肉が大好きなんだ!!というのがわたしの印象だった。意外とそういうわけでもないみたいで、意外と動物性タンパク質を避ける人もいるみたい。豚肉は食べないという人が結構いる。

最後の夜、ホストさんと色々話していた。いつか日本でアートを学びたいという彼女はわたしに色々質問してくれる。
「侍はもういない」と伝えると、「なんで〜悲しい〜〜」と言われた。ラスト サムライが好きらしい。「忍者はまだいるんだね〜」と嬉しそうにしていた。

7/10 車では寝てしまうの

前回のパッキングが思いのほか時間がかかったから、8:30出発ということで6:00過ぎに起きてパッキングを始める。

案の定乾かなかった洗濯物たちをジップロックにいれて、全ての荷物を詰めていく。なんだか前回よりスムーズに詰まって、何かなくしたんじゃないかと少し不安になりつつ、少し嬉しい。
7:00過ぎに荷物を詰め終え、最後の朝ごはんを食べる。

パンを買いに行くと朝早くに家を出たおばさんが、焼きたてのパンとほかほかのタマルを持って帰ってきた。

おばさんはあんまり笑わない。わたしがキッチンにいてもリビングにいても、あいさつをするだけで世間話はしない。そんな彼女だけど、ごはんをつくるときは食べる?と聞いてくれて、この食材はそっち(日本)にはある?と興味をもってくれて、昨日はお料理をしながら彼女の学生時代の話をしてくれた。

朝早く家を出ると昨晩伝えたから、いつもより早い時間に家を出て、いつもより種類豊富に買ってきてくれたのだ。ちょっとずつ食べな、と。

朝ごはんは食べ終えたばかりだし、あと10分ほどで出発するのだけれど。おいしそうな匂いとおばさんの優しいお世話に惹かれて、一口ずつつまむ。

バタバタと荷物をまとめて、お別れ。鍵と一緒に3羽の折り鶴をテーブルに置いてきた。

オアハカで暮らす日本人女性の紹介で Mixteca地方のお宅に1週間滞在させてもらうことになり、移動の日。Oaxacaの中心部から約3時間のドライブ。寝ない、と心に決めていたのに寝てしまった。

この旅は、Workawayなどのシステムと、知り合いのツテと、気になる人や団体を見つけてきて精一杯の思いを込めて贈るメールやDMに対するありがたい返信、ほぼこの3つによって成り立っている。
オアハカは関係性0から、数珠繋ぎでありがたいことにものすごく充実した日々を送っている。

7/11 torilla配達員

滞在先ファミリーの息子さんが tortilla 屋さんの経営をしている。ということで、tortilla の配達を娘さんと車でする。小売店や病院に届ける。

機械で作る tortilla 屋さんの経営をしているけど、お家では手作りの tortilla しか食べないらしい。一度機械の tortilla を食卓に出したらおばあちゃんが美味しくないと言って、走って手作り tortilla を買いに行ったこともあるそう。
機械から焼きたてホクホクで出てくるのを見ていておいしそうだなぁ、と思っていたけどやっぱり手作りには勝てないのか。

7/12 いつか戻ってきたらまたおいで

昨日22時ごろ、パソコンを開く前に一旦目を瞑ってみようと思って瞑ったらそのまま寝ていた。目を覚ますと電気がついていて、寝落ちしたことに気がついて携帯をみたら夜中の2時だった。ちゃんと寝ていたみたいだ。電気を消してまた眠りについた。

そもそも22時に「寝よう」ではなく「一旦目を瞑ってみよう」と思ったのが今考えれば変だ。メキシコに来てから、がっつり寝ている。

早寝をしても5時に起きれるなんてことはなく、7時にようやくベッドから出た。

散歩をしたら気持ちがいいんだろうなと思って、今日は朝散歩をすると決めていた。お散歩してくる!とお母さんに伝え、家を出る。

30分くらいの短いお散歩にしようと思ったら、気持ち良過ぎてうろうろして、帰りに見かけた手作りトルティーヤのおばあさんと長話になって、結局1時間くらいお散歩していた。

お店の前を通り過ぎたときに、おはよう、と言われて、おはようと返して通り過ぎたけど、どうしても作ってる様子を写真に収めたくて、戻って写真を撮ってもいいかと聞いた。どうして、と不思議そうに尋ねられ、覚えておきたくて、と返す。

日本から来ました、と伝えるとそんな遠くから、と驚かれた。
日本はトルティーヤ屋さんはなくて、いつもお米を食べるんだ、と伝え、驚かれる。
名前を聞かれ、伝える。意味ももちろん聞かれて、答える。

佳穂
佳:美しい = hermosa, bonita
穂:稲穂 = planta de arroz

わたしの名前

話の流れで気づいたのだが、わたしの名前はとても日本らしいなと思った。
わたしが生まれる日の夜、お父さんが稲穂の夢を見て、「穂」をいれたいとなって、「佳」はお姉ちゃんの名前から来たもの。ここまでがセットでわたしの名前の由来。意味だけ説明すると、始めはみんななんで?となる。日本の名前っておもしろくて好きだけど、説明するのが大変だな、と思っていた。
でもこの瞬間、これから自分の名前を説明するのが楽しみになった。

帰ったらどこに行ってたのか心配された。そりゃそうだ。どこにいくかも言わず、散歩してくるといって1時間どこかへ消えていったんだもの。報連相は、大切に。

夜は移動遊園地に行った。海外のチープなのに過激な動きをする移動遊園地が結構好き。

チープだねー

7/13 念願の手作り tamales

お父さんの兄弟が亡くなって3年が経ち、儀式が行われるため朝早く家を出発して、実家に向かう。
2時間弱うねうねと上昇していって、標高1800mほどの Cotoltepec というまちへ。

着いてすぐさま朝ごはん。
朝ごはんは手作りの barbacoa 。スペイン語でバーベキューという意味。
親戚のお父さんが一から作ってくれた。羊をさばいて、穴を掘って、焼けた炭や石を入れた上にマゲイ(サボテンの一種)の葉を敷き、味を付けた羊を乗せてゆっくりと焼いたらしい。葉っぱの下?にスープができて、それが信じられないくらい美味しい。タコスにして食べるのが基本だけど、今回はとうもろこしを砕いたスープにお肉が入って、サルサと一緒にトルティーヤと一緒に食べた。
手間がかかる料理だから、週末、特に日曜日に食べられるもの。バルバッコアの屋台は基本的に週末しか出店しない。

お肉がほろほろ

びっくりしたのは、子どもたちが働き者なこと。コーヒーを注いでくれたり、お肉やトルティーヤが足りているか確認してくれたり。日本でもホームパーティーを開いたら少しのお手伝いはするけど、それどころではない。一通り落ち着いてから食事を始めていた。聞いたらこういうことに慣れているらしい。家族の誕生日や教会のミサがあるときなんかに、大人数向けのご飯を作って人々をお招きするみたい。月に1回から2回。結構な頻度である。

お昼ご飯は tamales を作る。なんと約 230 個。出来立てを作り手たちでつまんで、その後は夜ご飯と翌日の朝ごはんで食べた。

出来立てホカホカ

18時ごろにみんなで集合をする。メキシコでは1,2,3年目の命日に親戚で集まって一日目はお家で、
格好は黒を基調とする人が多いけど、基本的にカジュアルで色も決まっていない。お祈りと歌を交互に行う。

7/14 食べて、祈って、歩いて、歌って、食べて

二日目は朝ごはんを食べて、お家から教会まで歩き教会でミサをあげ、教会からお墓まで歩き、お墓にお花を飾ったり、水をかけたりして、お家に戻ってお昼ご飯をみんなで食べる。マリアッチは必須。明るい音楽で故人を思うのだ。
スピーチともなると娘さんなどが涙を流していたが、好きだった曲をみんなで歌って最後は明るく終わる。

帰り道、jiotilla 狩りをした。
サボテンの実で標高の高いところで育つらしい。お母さんが木の枝を取ってきて、よく熟した実をひょいっと取る。中は真っ赤で、ぷつぷつした小さな種がたくさん入っている。皮を剥いて食べるというよりかは上をかじって、ぺって飛ばして、中のみを吸い出して食べる。さっぱりしていておいしい。

ジャンプして撮ろうとしたらサボテンのトゲが手の甲に刺さった。綺麗に抜けず、トゲが刺さった部分は黒く、周りは少し赤い。腫れ出したら病院に行こうと思ったら、翌日月曜日に微熱と全身痛に襲われた。身体が外敵と闘ってるのかな〜と思っている。


神がいつもわたしを見守っている、そうおばあさんは言ってくれた。

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