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詩|珈琲

きみも年を取ったら
珈琲を飲めるようになるよ。
舌が鈍感になるんだ。

知らない大人のひとが
遠くに遠くに立っていて
わたしに微笑みかけた
いつか
あの人の気持ちも
わたしの気持ちも
分からなくなる日が来る
足りない日々を
愛しく思うよりも先に
忘れてしまう日が来る
ブレンドコーヒーを
飲めるようになって
俯く時に思い出すことも
なくなってしまう日が来る
ブラック缶コーヒーは
まだ飲めないけれど
全て飲み込んだ日に

覚えていたいことも
思い出せずに
遠い場所に立つ
珈琲を飲む大人になって

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