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次男と歩く-クリスマスコンサート

カナダの学校では、この時期、当たり前のようにクリスマスコンサートが開催される。
日本の小学校などで行われる学芸会のような催しだと思って良いかもしれない。

次男の通う学校は、学年があると言うより、障害の度合いやそれに伴う成長の度合いによってクラス分けが行われている。
そんなことから、各クラスの障害に合わせた取り組みで、コンサートが開催されるのである。

ダンスを披露するだけ。
手を振って歩くだけ。
クリスマスソングを歌うクラスもあれば、セリフを覚えて演劇をするクラスもある。

それぞれが出来ることを頑張る。

健常者の学校のように、多くのことは出来ないかもしれないけれど、それぞれが出来ることを頑張る。

その姿勢は、健常者にも必要だと思う。

何のために研究をしているのか。
何のために働いているのか。
何のために意見を発する機会が与えられているのか。

お金の為に、事実を曲げたり、印象操作したり・・・

でも、目の前で繰り広げられる障害をもった生徒の姿はとてもピュアで
真っすぐな気持ちに触れられて。

時には、神経質になり、演劇のセリフを切り出せなくて一旦幕が閉じることも。

でも、直ぐに幕があけ、頑張るその姿は、見てて心地いい。
彼らの障害は、彼らが望んだものではない。
でもその障害を克服しようと、日々戦っている。

その、障害を苦とも思っていないのか、真っすぐな気持ちや姿勢に感動すらする。

カナダと言う国で、自ら育ったことが無い教育制度の中で、健常者である長男を育てることにも苦労した。
手放しではなく、二人三脚のような感じで育ててきた。

次男は加えて障害を持つようになり、より二人三脚のような歩み方が必要ではあると思う。
それでも、前を向き、小さな一歩を踏み出し、楽しそうに極寒の中でも学校に通う次男や、クリスマスコンサートで知ったクラスメイトや他のクラスの生徒たち。

誰もが経験出来る訳では無い、貴重な経験を次男のおかげで経験出来ていることに感謝するとともに、一緒に前を向いて歩く、障害こそ異なれど、純粋な彼らや教員に囲まれていることを感謝して。

今年最後のイベントである2日間コンサートが終わると、次男も冬休みに入ります。


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