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探究プレゼミの考え方

探究プレゼミ概要

教育探究科学群では、去年(2021年)の12月から探究プレゼミという企画を定期的に実施しています。高校生は参加にあたってまず事前課題を実施し、その課題の審査を経て当日の参加が認められるため、誰もがとりあえず参加をするということができない仕組みになっています(理由は後述)。
探究プレゼミは、高校生に対して少し違った学習機会を提供することと、教育探究科学群の学び方だったり雰囲気だったりを体験して頂きたいという趣旨で行っています。このnoteにもたびたび出てくる大学生と大学院生のチームであるASPIREの方々の企画立案&運営をしています。これまではこんなことをやってきました。

探究プレゼミ1期「未知を楽しみ冒険しよう」2021年12月5、12、19、26日(4日間開催)
探究プレゼミ2期「未知を楽しみ冒険しよう」2022年3月28、29日(2日間)
探究プレゼミ3期「あたらしい教育を探究しよう」2022年5月21日(1日間)
探究プレゼミ4期「本当に必要な大学教育のありかたとは」2022年6月18日(1日間)
探究プレゼミ5期「本当に必要な大学教育のありかたとは」2022年7月9日(1日間)
探究プレゼミ6期「経験からみつける自分らしい学び方とは」2022年7月28日(1日間)(ONLINE)
探究プレゼミ7期「本当に必要な大学教育のありかたとは」2022年8月4日(1日間)
探究プレゼミ8期「ファッションの探究科学」2022年8月24日(1日間)(ハイブリッド)

総合型選抜の一環という考え方

探究プレゼミは、誰でも参加を出来るわけではなく、事前課題の実施やその審査プロセスが入ります。その理由の一つは、探究プレゼミの参加証明書によって総合型選抜の一次審査(書類審査)が免除になることが挙げられます。これはきっと賛否もある気もしますが、事前課題は正直なところ結構重く、さらに審査もあるため、結果的に一次の書類審査と同等くらいの評価をしているという認識です。
また、これからの大学選びの在り方として、大学の名声や偏差値だけでなく、自分に合うかどうかという視点もあってもいいのでは?という問題提起もしているつもりです。一緒に勉強をしたり、学群の教員や関係する学生と対話し、一緒に勉強をする中で高校生が面白いと感じたらその大学に行ってみようとなるのは望ましい在り方なんじゃないかなと。
最近、就職活動でもマッチングという話を随分聞きますし、その個人の志向性や価値観等に合う、あるいは共感するところに所属するのはとても大事だし、そういう選択ができるように大学側も個性を発揮していく必要があると思います。

どんな気持ちで探究プレゼミの運営をしているか

探究プレゼミの実施にあたっての自分の役割は、アイデアを出したり、企画を形にする中での相談役というか、壁打ち相手というか、お話相手みたいな感じです。これは教育探究科学群でもそうだし、ASPIREでも同様ですが、基本的なスタンスとして、選択肢はたくさん作るけど答えは与えないという考え方で接しています。時には自分自身としては確信が持てない企画やプロジェクトでも、本人がやりたいのであればその理由をちゃんと説明してもらってとりあえずはやってみるというのが基本です。
ただ、探究プレゼミもそうですし他の企画でもそうですが、ひとつ大事にしていることは、通称「裏テーマ」の設定です。もちろん、企画をどんな目的で何をするのかというのは常に明示をしています。例えば、来月実施予定の探究プレゼミ 9期 [経験から見つける「自分らしい学び方」とは?]でも、そこらへんはちゃんと書いてありますね。
裏テーマは参加する高校生には明示はしませんが、企画者と運営側では共有しているものです。これは、ひとつの目的を明示してそこに進んでもらうということではなく、暗示的に活動の中に埋め込み、生徒自身がそこに気付いたり感じたりして欲しいというものです。つまり、人に言われるのではなく、自分自身で気付くというのを大事にしているという感じです。これは探究プレゼミの運営側としては、企画の成否の一つのカギになっていて、一通りの議論を経て最終的な発表の中で裏テーマに関する内容が含まれているとすごくテンションがあがります笑
もちろん、ここでいう裏テーマを表に出して示し、ゴールを明確にして向かっていくというのもやり方だとは思うのですが、この方法は昔からあまり好きじゃないし自分自身もやりたいって思わない…ゴールを示した瞬間それ以外のことを考えなくなる感じがして、思考するというよりもただの作業感が強くなってしまうのがイマイチ。
探究プレゼミに参加をする際は、ぜひそうした裏テーマにも気を配りながら参加をしてみると、大学生や大学院生がなぜこういう発言や質問をしているのかというその意図が分かり、より楽しく参加できるかもしれません。

次回の探究プレゼミ

今のところ10月は3回の探究プレゼミを実施する予定です。次回は先ほどもちょっと書いたこれになります→探究プレゼミ 9期 [経験から見つける「自分らしい学び方」とは?]
この企画は新学群らしいものになっていますが、同時にどんな大学での学びにも適用できる優れた取り組みだと思います。この企画の立案はそんなに自分が関わっていないので、素直に好きな企画の一つと言えます。世の中の想像以上に高校生は忙しいので、恐らく少人数で行っていくことにはなると思いますが、前回はオンラインでしかできなかったので今回はぜひ対面でもできたら嬉しいなぁと思っています。ちょっと宣伝でした。

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