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社会人11年目が「就活で内定もらう方法」を書く。

#就活について語りたい

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この記事を書き始めたのは、2021年12月の上旬、社会人になってから11年近く経つ。いわゆるFラン公立大学(偏差値45程度)から今でこそ某大手上場企業のiOSエンジニアとして自分としてはそこそこ納得のいく給料をもらって働いている。子供2人と嫁さんを養っていけるだけには十分なくらい。とは言っても約10年、かなり遠回りだったけど。特に大学生の時の就活ではかなり苦労した。だから就活を控えている大学生になるべく普遍的なものを、過去の自分にアドバイスを送るつもりで、私の経験を交えて書き残せたらと思う。

就活が始まる

大学3年生の12月頃、会社説明会が行われるので、なんとなく参加した。友人がこの頃から「就活」とやらを始めるので私もそれに流されただけだ。冬枯れの夕方、百人は収まる講堂の前でスーツに身を包んだ中年男性が会社の沿革をプロジェクターに映した。そこから彼が何を話したかは今になってはもう全く覚えていない。ひとしきりの間に発表が終わり、学生に質問を募った。数名ちらほら手が上がると、マイクを手に取り一言「ご貴重なお話ありがとうございます。XX学部のYYというものですが、御社の弱点は何でしょうか?」とハキハキとした声。ーーー背中がむず痒くなった。てっきり質問内容を伝えるのかと思ったが、感謝の言葉から入り簡単な自己紹介まで始めたからだ。その後日も就活生に向けた別の説明会で就活指導の講師から「履歴書は手書きのほうがいいでしょう」だとか、「趣味の欄も自己アピールできるように書きましょう」とか、メールの書き方から面接室に入る時・お辞儀の順番、うんざりするほどいろんな就活のいろはを聞かされた。学生と社会人には線引きがあり、私はついにその線の淵まで追いやられたのだ。昨日まで「バイトだるい」と言っていたのに次の日には将来の日本の社会を担う夢溢れる若者として振る舞わざるを得ない。それは些細なところにさえ影を落とす。例えば・・・君は履歴書なんて手書きにする必要なんてないと思っている。就活の講師やOB、インフルエンサーが言っている言葉を鵜呑みしない方がいいので、それが本当に正しいかどうかGoogle検索すると転職サイトが書いた記事がトップに出てくるのでそれを開いてみる。「デジタルで書くということはコピーを沢山作れるということ。それはその会社一本に絞っていないという風に伝わる可能性がある」と書かれいてる。「確かにそうかもな・・・」そしてその後君はたくさんの手書きの履歴書を書き、会社に赴き、向こうは数日後1本「デジタル」のお祈りメールを返してくるのだ。初めてお祈りメールをもらったときは落胆する。というか挫折する。これまで大学は勉強し、自分で努力と工夫したことに対してだいたい相応の結果が返ってきたのに、彼らはとても丁寧な言い回しで理由も添えずに「あなたはうちの会社には不要です」と言うのだから。君たちは常に「必要とされている」ことが前提の社会で育ってきた。友人の輪、学校、家族、誰もが君を必要としており、必要とされる場に身を置いてきた。

今ではJOBTVで会社説明会をオンラインで見れるそうで、私は年齢オーバーのため登録できなかったのですが、ぜひ大学生はやってみて感想を聞かせてほしいです。見る分には悪くないはず。
なお大企業には新卒採用のためのページが設けられており、これら手作業の多くを省略する試みもあります。

助言 「勉学に励め」

もし、ここで私がアドバイスできることがあるとするならば、「そんなことより勉学に励もう。」これに尽きる。この先色々なことを書いていくが最後はこの一言に帰結する。この記事を読んだら研究に戻れ。人事にエゴサーチされる前にTwitterのアカウントも消しとけ。
元も子もないが、新卒に求めることは学歴だけである。だからFランの時点で大企業に入社するにはよほど就学時の研究内容が素晴らしいとか、大学と会社にコネがあるか、好成績ではない限り書類選考で落ちる。その他の企業なら人となりを見られるから希望はあるだろう。しかし、就活マニュアルに載っているそれとはまるで違うアドバイスを私はしようと思う。採用者はこの1点を見るものだと思っていい。

  • 言いなりになるか?

スキルのない学生を取るメリットは「安い給料でこき使う」くらいだろう。なぜ新卒採用の給料は一律同じ金額で、中途採用のように「要相談」になっていないかを考えればわかることだ。「若さとはスポンジのようなもの・・・いろんなことをすぐに吸収できる」「新卒は”可能性”や”伸び代”が重要」「次の世代が支えていく」これら全て君を使う側の言葉だと言うことを忘れてはならない。

正直であることの強さ

かつて「少し自分を大きく見せることは嘘ではない」と言った講師がいた。これはしばしば言ってる本人ですら誤って学生に伝えている場合がある。例えば、バイトをやっていただけなのに「バイトで誰よりも早く仕事をしました」とか、履歴書作りのためにボランティアに1回こっきり参加して「ボランティアが好きです」と書く。それは君がわかりっこないと嘘をつくのと何ら変わらない。未来に対して嘘をつくことだけが唯一許される嘘だ。面接の際に「大学で二日連続一睡もせずに課題をやりましたので、それに比べたら残業なんて余裕です」と言うくらいだろう。嘘をつくことについてのリスクを過小評価しないでほしい。昨今、嘘はどこにでも介在し、巧みな方法で君を騙す。だから嘘や見栄には皆辟易し、同時に警戒している。そこに輪をかけて自分を大きく見せようとするリスクを冒す必要はない。私は集団面接で面接官に嘘を見抜かれ詰められる様子を目の当たりにしたことがある。彼はプログラマーになるためにHTMLを勉強していたと言ったのだが、それに対して面接官が詳細は忘れたがすごく基本的な質問をして全く見当違いなことを回答したのだ。その面接官は失笑し「嘘つかないでくださいよ」と言って彼を笑い者にした。横目に彼が耳を真っ赤にしながら身体をふるわせてるのが見えた。正直であることはこういった事故から君を守る。
さて中堅企業の大雑把な選考プロセスは四段階ある。人事による書類選考と一次面接、通称足切り。希望部署内のチームメンバーやリーダーとの二次面接、最後は謎の社長面接。途方もないプロセスに見えるが大事なのは二次面接だけだ。他は当たり障りがなければ良い。

書類選考

第一関門の書類選考、履歴書に書きっぷりについて話そうと思う。企業によってはエントリーシートが使われることもあるが、聞かれているのは自己PRと志望動機という点で同程度の事が問われる。ここで落とされる人種は「胡散臭い人」や「不潔な人」だ。(不潔な人は言うまでもなく一緒に働きたくない、だから顔写真だけはしっかり清潔に見せよう。)かつて私がベンチャーにいたときに事務仕事のアルバイトの採用をすることになった。そのとき若い大学生二人が応募してきたのだが、一方は「卒業旅行のためにお金貯めようと思って、バイト代が高いわりに仕事も簡単そうなので応募しました」という図太い神経だったのに対してもう一人は「社会人経験を積みたくて」と恐る恐る言うような子だった。正直どうでもよかったのでその子らはお互いに友達同士だし二人とも採用することにした。前者はみるみる仕事を覚えていくのに対し、後者は電話も取ろうとしないし、想定外の質問が飛んでくると頭が真っ白になるような子だということがわかった。前者の子は卒なく就職先を見つけ、後者の子は就職先が見つかるのにはだいぶ時間がかかったので手伝うこともあった。やはりその履歴書にも志望動機欄があり、私はそれを聞いた。何ら問題は見つからない。そう、企業の募集要項やホームページを簡単に読むだけで大体落第しない程度には書けているのだ。問題は志望動機を聞けば聞くほど、その子に性格的に合ってない仕事だと思えてくるのだ。特定されると問題なので曖昧にするが、簡単に言うと志望動機でそれとなく「すばやさ」をアピールし、自己PRで「かしこさ」を特技・長所欄で「ちから」をアピールし、さしずめ盗賊と魔法使いと武闘家が合体した阿修羅の様相を呈していた。

その子の履歴書から感じ取れる人物像

私の知る若い人たちは私よりもコミュニケーション能力に長けている。それも「相手が期待しているリアクションを返す」能力が際立って高い。しかし履歴書は読み取られ方を気にしながら書くと完璧すぎるか支離滅裂な印象を与える。大事なのは、志望動機と自己PRを組み合わせて読んだ時に筋が通っているか、なのだ。
私はプログラマーになりたかったので志望動機に「アプリのプログラミングが好きで、貴社でアプリの開発に携わりたいと思いました」的なことを書き、自己PRで「Twitter APIを使ったアプリをつくりました」と書いた。ただアプリは一朝一夕でつくれる様な実績ではない。そう、私は秋採用といういわゆる四年生が一斉に就活本格化する春頃とは別枠の、響きは悪いが、売れ残り組が挽回を目論んで参画する期間で就活を戦った。だからアプリを作る時間は十分にあった。と言うのも、私は何度かのお祈りメールに打ちのめされた挙句、心が折れ、春の就活を断念した。自分が必要とされていないことは十分に理解したので、せめて自分が生み出したものが好かれるようにしようと思ったのだ。だから君も勉学に励め。研究に励み、物事を詳細に知れば知ろうとするほどより多くの知識や観察・調査が必要だと分かる。そして本来関係のない分野や研究と逸れた部分に自然と興味がいく。私もTwitter APIにはじめから興味があったわけではない。たまたま研究で必要なプログラミングをしていたら、この世にはAPIと言うものが提供されており、プログラマーは全てのコードを書かずともそれらの手助けによってアプリを完成させてしまうことができると知ったからだ。

長所や特技欄はもはや記憶に残ってないから難しいのだが、君はあらゆる面でキラキラしてる必要は全くないことは確かだ。色々な方面に予防線を張りながら全方位に武装した完全生命体になって胡散臭い印象を与えるよりも、一旦書いたのち、書かれたことは全て正しく自分表してるかどうか仲の良い「正直な」友達に聞くといい。私は隣の席にいるゼミの仲間に見せ合ったが、彼もまた阿修羅的内容で「これ本当か」と問いただした。彼は言葉を濁した。そして内定無い組として孤軍奮闘していた私たちだったが、ある日、他のゼミの同期が私たちの研究室に颯爽とやってきて事態は一変した。籐の長椅子に涅槃仏の如く横になった彼はあろうことか得意げに大企業に受かった旨を報告しにきたのだ。周りの連中は彼を持て囃し、私も聞こえないふりをするのは白々しいので「羨ましい!おめでとう」と賛辞を送った。彼からの返事は「XXX(私の名前)なら絶対就職できるよ!俺が行けたんだから!大丈夫だって!」。彼が内定に浮かれて気が遣えなくなったのか、それとも私が彼の言葉に過敏なのか、あるいは彼が私に積年の恨みがあったのかは分からないが憤懣やる方ない。彼とその取り巻きが去った後、「ふう、やれやれ」と仲間の方を見やったが、彼は「俺やっぱ院行くことにしたわ」と静かに離脱を宣言し、さながら台風一過の研究室に私だけを残していった。

一次面接

一次選考は、大抵人事部が担当する。(小さい会社ではそれがスキップされる場合がある。)私は一次面接で落ちたことが一度もない。人事部は専門部署ではないのでそう簡単に人を落とすことができないのだと予想している。ただ経験上、履歴書に書かれたことはより具体的に聞かれる。私はTwitterのアプリを作ったが実際にどのようなものなのかとか、実際にダウンロードして使ってみたいがこれは何だ、などだ。また「苦しい時どう乗り越えたか」とか「今日は何線で来たんですか」とかも聞かれる。当時は聞かれたことに正確に答えようと必死だったが今思えばこういう「受かるために好かれよう」という意識が自分を緊張させていたに違いない。私にとって面接は一問一答の連続だった。想定される質問に完璧で簡潔な回答のストックを用意しておいた。どれもドラマチックで具体的でオチがある。だが、面接官はそれを本当に聞きたいのだろうか。ここで少し君にも想像してほしい、苦難とそれをどう乗り越えたかについてだ。私の苦難といえば大学一年の当初、月々の奨学金とは別に振り込まれた大学の入学金を端に発する。お金を全然管理する癖が無かったものだから、残高を見た時に「思ったより節約できてんな」と勘違いを起こし散財したのだ。そこから約1ヶ月次の振込までの間、無一文で過ごした。友達からお金を借り、食事は一品に抑え、次の振込日まで静かに待った。これを苦難と言うかの判断は任せるとして、これがその時の私にとっての人生最大の苦難だった。飢えの最中、空気を食む程に追い込まれればそれは立派な苦難だったのかもしれないが、私はせいぜい「自炊するいい機会になったな」くらいにしか思わなかった。質問の意図は「社会人生活でのストレスに耐える力があるか」なんだということは想像に難くないにせよ、肝心の困難が降り掛からない。ただ質問に正確に答えようとすればするほど、質問の意図から遠ざかっていく。バイトならばっくれれば良かったし、講義の課題なら友達のをうつせば良かった。避けようと思えば大抵の困難など簡単に避けてこられたのだから面接官はおろか自分でさえ、どれだけのストレス耐性があるのかを知り得ない。その他「目標に向かって粘り強く努力できるか」を問う「何か学生の時に努力したことはあるか」も同様に難しい。就活のお手本では何か部活やその他のコミュニティかに入ってる必要があり、最初は落ちこぼれている必要があり、その中で目標を見出し、工夫と忍耐・仲間を巻き込む力でそれを克服するストーリーを以って面接官を納得させる事が求められている。また学生の本分である研究に勤しんだ事を語るのが何故かタブーのようだ。しかしこれらの困難な質問に対して割と簡単に答えられる方法がある。まずは面接官の質問の真意を知ることだ。ソフトウェアを開発し納品後に大きな問題が発生し、一年の品質保証をしている君の会社は利益を削って人員を充て、改修することになったとしよう。実は仕様も曖昧で保証の対象外にもできそうだが相手は長く付き合いのある顧客だから渋々直すことになったのだ。こういう理不尽は大小を問わずザラにある。面接官のあらゆる質問も真意は皆同じで、そういったストレスが溜まる状況下でも投げ出さずにやり通してくれるかを知りたいだけだ。ただ、ストレスや仕事の難しさの種類は会社や業態によって異なるので聞かれていることを正確に把握するのが鍵となる。その方法は「多くを一気に語らず」だ。面接官と一問一答をするな、会話をしろ。

面接官「学生の時に何か辛かった事はありますか?」

私「課題や研究は沢山調査して体力的に辛い事はありましたが、精神的に辛いと思ったことはないですね」

仮に上記のような返事をした場合、面接する側も質問の意図が伝わってないと思い質問意図を詳細に語らざるを得なくなる。そうすると今度は「何か理不尽な状況に陥ったりとか」なんて返ってきたりする。「ああ、それならアルバイトの先輩に仕事を押し付けられた事が」とか返す。「そういう時はどうしましたか?」とここでやっと質問の意図がわかってくる。元来会話とはそういうものであり、これはテクニックでも何でもない。質問意図が分かったところでそういう経験をした事がない場合が問題だと思われるかもしれないが、相手の意図を読み取ろうとする姿勢自体は評価される。なぜなら意図を理解できる人は使いやすいからだ。一から十まで教えなくても自分で想像し何が不足していて何の準備が必要か分かる。こういう人は荒削りではあれど大きな失敗をおかさずに大抵の事を地道にやり遂げる。実は私は先に書いた「奨学金私的流用事件」は恥ずかしい上に見当違いだと思ったので割と正直にそういった挫折体験がないことを伝え上で会社に受かった。

二次面接

ついに中堅企業の本番とも言える二次面接が始まる。ここでは現場レベルの社員が実際に自分達の部署に迎え入れるかどうかを判断する。私はここで度々落とされた。私自身先方からフィードバックをいただいたわけではないので落選理由は知り得ないが、私のやった失敗の中で代表的なもののひとつは、知らない専門用語を知ったかぶって話した事だ。というか向こうのほうが遥かによく知っていて私のは触りを知ってる程度に過ぎないと身に沁みた。似たような話で中途面接でも通ずる事だが、二次面接で会う人は今後一緒に仕事をする仲間になり得るので能力のひけらかし合いは良くないと思う。専門的な事を知ってるかどうか聞かれるが、自信満々にならず控えめに答えたほうが良い。先に述べたように「入社後言いなりになるか」と思ってもらう事が重要だからだ、低姿勢、君の中に飼ってる自己顕示欲の野獣は引っ込めておけ。一次面接のようにしっかり会話のキャッチボールが出来ればその話題がどんどん深掘りされ、どれくらいの能力があるのか判断される。会社によっては実技テストもあるだろう。つまりそういう事だ、ここはもう話術や態度だけで誤魔化し乗り切れるものではない、自分が大学で学んできた事や研究してきた事を評価されるだけなのだ。就活テクニックに精を出してきた君らの限界がここだ。

社長面接

ここを突破したら最後の面接に入る。大抵は現場がOKを出した学生を落とす事はないが、私は中途面接で2回ほど落ちた経験がある。一つは忘れたが、もう一つは会社のホームページに書いてある目標的なものを私が覚えてこなかったからだ、その場でお断りされた。経営者は変わり者というのは良くも悪くも当たっていて、私なんかは最終面接で散々見下された挙句受かったこともある。特筆すべき事はない。

応援

私は当初本当に就活が怖かった。あがり症だし、地方出身なので東京人面接官に「何線で来ましたか?」と聞かれた時は「記憶力試されてるのか、チッ、圧迫(面接)かよ」とさえ思った。「えっと、電車です。あ、地下鉄です。」と訳のわからない答えをした後、「XX線?それともYY線?歩いてどれくらいかかりました?」と続け様に聞かれ「えっと緑色だったのは覚えてるんですけど、すみません」と恥を晒した。東京流のアイスブレイクだったらしいが私はアイスブレイクという言葉も知らなかったので「アー、ハハッ!」と分かったふりしてやり過ごした。その日の夜、自信のなさが印象悪かったかなと自己反省し(フィードバックがないので何が悪くて何が良いのか分からないから憶測で反省する)、リーダーシップありげな自分を演じるよう急ごしらえで練習した。だが忘れもしまい、次の日、私は何を言ったかは忘れたが話している最中に「もう結構です」と遮られそこで面接が終了したのだ。このことから分かるように、訳のわからぬまま就活に翻弄され疲弊し、お金が尽きた私は地元の大学の寮に帰った。私を信じ飛行機代と東京での居住費用を捻出してくれた父親には申し訳ないと思ったしすごく悔しくてやりきれなかったが、母親から「あんたそんな事より大学にいられるのあと残り少ないんだから就活なんて辞めてしっかり勉強してきなさい」と叱咤され、そこで気持ちが一気に切り替わった。

締めくくり

センター受験に向けて分厚い参考書を買い、お守りのようにしていた時期がある。そんなものよりかは遥かに薄い教科書だけを使って勉強をしていた優等生を、就活という言葉を聞く度に思い出す。論理的に考えれば、センター試験は国が実施するので教科書以上のことを勉強する必要などなかったのかもしれない。だが当初の私には同じことをする勇気がなかった。今の大学生はどうか私と同じ失敗をしてほしくない。就活テクニックは一旦据え置き、正直で腰を低く、面接官を一人の人間として普通の会話をすること。あとは自分が本当に大学時代にしかできないことに時間を費やしてほしい。

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