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花束を君に。


1年半付き合った恋人とお別れして1週間が経ちました。


あまりに多くの感情も思い出もぜんぶ、言葉にできる自信がなくて、このままずっと自分の心の中にそっと取っておこうと思ったけれども、やっぱりちゃんと言葉に残しておきたいと思ったので、綴ります。



◇◇◇

初めて会った日から、ただ真っ直ぐに想いを届けてきてくれて、その情熱に負けてしまったよ。まったく(笑)。嬉しかったよ。

「信じることが怖い。また傷つくかもしれないから、期待しないように」から、
「この人ならきっと信じても大丈夫」へ。
そして「無条件にこの人の愛を信じている」に変わったこの1年半。


すごく大事にしてくれるの。
わたし愛されていて幸せなんだ。

心から友人たちに言える日々だった。


私たちはずっと本当に仲が良かったと思う。

愛されることはもちろん幸せだけど、
人を愛せることも幸せなのだと知った。


「あこは愛情深いから。」
最後にそう言われて驚いたの。
私、自分が愛情深い方だなんて自覚がなくて。

でも、それはきっと彼と過ごした時間のおかげで、私は変われたのだと思う。

愛した分、愛された分、人は強く幸せになれる。

これからの彼がいない日々でも、私の中に芽生えた強さや自信と温かい想いは、私を救って生きる源となってくれるのだと思う。

たくさんありがとう。


◇◇◇

カラフル

彼と一緒に過ごして、私は生きることの楽しさを知った。


きっと学校の同じクラスにいたら、私たちは真反対だっただろうね、とよく話した。

私は真面目な優等生。
彼は生活指導をされるやんちゃ組。(ごめん笑)


幼い頃から、勉強と習い事や部活ばかりの日々だった。
私は努力の仕方は知っていても、人生の楽しみ方や世界の広さは知らなかった。


反面、彼はとても自由でのびやかな人だった。
音楽やファッション、映画に漫画にスポーツにお笑い、お酒、沢山のことに情熱を捧げてきて、一つ一つの世界を熱く語って、私をその世界に一緒に連れていってくれた。


ハウス、R&B、ソウル、様々なジャンルが音楽にはあって、独自なテンポやリズムはとある曲から引き継がれていて、音楽って繋がっているんだねと目を丸くしたこと。
レコードショップやミュージックバーに沢山連れていってくれたね。
BOOKOFFに連れて行かれて「こち亀」を買ってもらったこと。まさかあこが「こち亀」を読む日が来るなんて、と家族に驚かれた。
ハリーポッターを知らない私と、一緒にハリポタを見てくれたこと。
次はあの映画を観よう、今度このアニメを見よう、彼がそう言う度にワクワクしていた。

たまにラインのアルバムに「あこに来て欲しい服(笑)」なんて送られてきたり、普段着ないような服を買ってくれて、気づけばFUDGEを読みながらファッションを考えたり、古着を見ることが好きになったこと。
ブランドに疎くて、ハイブラが好きじゃない私にcoachの素敵なカバンと財布をプレゼントしてくれたこと。初めて持ったブランドバッグだった。そこからブランドに興味を持つようになって、純粋にデザインを見たり憧れのブランドが心の中にあることは楽しいって知った。

色々なバーに連れていってくれてお酒の種類を教えてくれたこと。
関西人特有のボケとツッコミを教えてもらったこと。これは本当に日々だった…(笑)


他にもきっと書ききれないくらい沢山のことがある。
好きなことを語ってくれる彼の眼はいつもキラキラしていた。

世界はこんなにカラフルで、カルチャーに溢れていて、沢山の人の魂が紡がれていて、それに気づいて生きることってこんなに豊かなことなのだなと知った。沢山の宝物をもらった。




◇◇◇

お互いの幸せや夢、価値観全てを含めて“今”一緒にいても、私たちは2人とも幸せにはなれない。
それはもうお互い分かっていた。

どうしても一緒にいたかった。1年半の思い出と大好きな人を手放す辛さに心が引き裂かれそうだった。本当にいいの?と何度も自分に問うた。
でももうね、頑張るところまで頑張りつくしたから、もう後悔はないの。

今はそれぞれの持ち場で一生懸命に生きよう。
幸せになろう。

それが最善の選択だと決断し、お互いに納得して前に進むことにした。
きっと何度振り返っても間違っていない。


「あこは沢山才能がある人だから。自分の可能性に枷をかけないでほしい。」

社会人になってすぐに出会ったからこそ、お互いの社会人生活を一番近くで見てきた。
彼と過ごした時間は私の社会人人生の時間と等しかった。
社会人の1年半は秒速で過ぎたのに、彼と過ごした1年半はとても長く感じる。


社会人2年目の後半になって、自分の可能性を信じられなくなることが増えてしまった。
でも、一番近くで見てきてくれた彼が保証してくれるなら、私は大丈夫。
ちゃんと飛べる翼があるから、恐れずに羽ばたいていこう。


彼には彼の夢がある。
私には私の夢がある。


あなたこそ、プロに登り詰めたほどに選手として才能があるのだから、その才能を大切にして生きてね。誰しもが出来ることじゃない。
そんなに苦しい世界になんで戻りたいのか理解不能だったよ。でも、本当にそのスポーツを愛しているのだと今なら分かる。

一度きりの人生だから、がむしゃらにやってみたいことやってみなよ、と背中を押せる。

これは彼へのエールと私へのエールでもある。

今はただただひたむきに生きよう。
そしてそれぞれの道で幸せになろう。


◇◇◇


私のnoteに彼はちょくちょく登場してくれたので、この場を借りて書かせて頂きました。

彼と出会って恋をして心から良かったと思います。最幸の1年半でした。

沢山の宝物と優しさを抱きしめて、今日も明日も一生懸命生きていきます。


宇多田ヒカルの「花束を君に」が最近好きです。ありがとうとエールを込めて。

花束を君に贈ろう
言いたいこと言いたいこと
きっと山ほどあるけど
神様しか知らないまま
今日は贈ろう 涙色の花束を君に

両手でも抱えきれない
眩い風景の数々をありがとう

世界中が雨の日も
君の笑顔が僕の太陽だったよ
今は伝わらなくても真実には変わりないさ
抱きしめてよ、たった一度さよならの前に

『花束を君に』/宇多田ヒカル

これでおしまいです!


読んでくださりありがとうございました😊



あこ

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