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20201129先勝

50年前の冬に北海道の360度どちらを見ても限りない大雪原で日が暮れ、迷子になったことがある。小学校3年生の弟と一緒に夢中で遊んでいて遠くに来すぎてしまったようだ。人家の明かりがどこにも見えない、もう、手足はかじかみ寒く、弟な泣き出すし、もうどうにもならなくなったが決して死ぬなんて思わなかった。

ありがたいことに晴天だった。一面の星空からポラリスを見つけ頭にある地図から今の位置を想定し、夜は人も車も通らない道路にたどり着き歩いて自宅へ戻ったのは22時頃だった。

両親からは良く帰って来たなどの言葉はなく。帰宅が遅くなったことを、こっぴどく叱られた。そんな時代だった。

色んな意味で、小さい頃から自然の中で生き抜く方法を身につけていった時代だった。まだまだ、ある程度は自給自足が可能だった時代だった。

良かったか良くなかったかは解らないが、子供達の中では、自然児であることは誇らしかった。尊敬された。

今で言うジビエの捌き方や、銃の撃ち方、弾薬の作り方、魚の取り方、雪原の歩き方、暖の取り方、動物の足跡、動物に気付かれず近寄る方法、動物の探し方、、、、

楽しい時代だった。かもしれない。