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人間年齢49歳の2人は何を想って30年間生きたのか🚄

ひぐらしのなく頃に卒。
あれだけのことをやらかした北条沙都子はなんだかんだでお咎め無しでゲームセットとなってしまい、ある意味じゃ梨花や他メンバーのやられ損になりました。
なんだか無理矢理ハッピーエンドにした感が否めないのですが、最終的には梨花と沙都子は別れる選択となりました。まぁ実際のところ、梨花もたまの帰省はするかもしれませんが、昨年帰省したとしたら「なんでこんな時に帰って来たんね東京菌!!」とか言われていたんでしょう、多分。
個人的に元々苦手だった古手梨花が、なんだか更に嫌な女感が出てしまい、それも相まって沙都子への好感度が爆上がりするという事態になってしまいましたが、園崎詩音も好きな私としては、たっぷり詩音から可愛がられて欲しいもんだとは思います。

🏫学力はどんな集団に身を置くかは大事よ

ひぐらしのなく頃に業卒で得られる教訓に感じたことは、WEBサイトの方に書かせていただいてます。
有り体に言うと、やっぱり自分に合う環境って言うのは自分で見つけていかなければいけません。
新幹線ホームでの見送りシーンで古手梨花がルチーアの制服を着ていたことから、ルチーアは首都圏(東京か横浜)にあって、沙都子はルチーアを辞めたのだと推測できます。恐らく古手神社は後継ぎがいなくなり、梨花は東京で生活していくことになるでしょう。

学力って言うのは「どんな集団に身を置くか」って言うのも左右するのではないかと思っていて、勿論仕事におけるパフォーマンスにも「どんな組織に身を置くか」は重要な要素だと思ってます。
それは風通しの良し悪しもありますが、その組織に合うか合わないかということも大切です。まぁルチーアはこれまで4人が籍を置き、梨花以外の全員が「アタシゃこんな学校嫌だ!」と言ってるのですけども・・・。

🚄激動の時代・平成の幕開け

それにしても時代と言うのは早いものです。
梨花を見送った新幹線ホームのシーン、恐らく車輛は0系か100系だと思うのですが、作中の時代としてはちょうど元号が昭和から平成に変わった直後(平成元年)と思われます。当時は300系が出てませんでしたから、東海道新幹線の速達列車は「ひかり」だったわけです。
それが今やN700Aが主流となり、東京ー博多間を5時間で行けるようになりました。
昭和時代と言うのは前半20年が戦争の時代、中盤20年が復興と成長の時代、後半20年が安定の時代と言えそうです。
そして梨花が沙都子と別れて東京で暮らすようになった6年後、Windows95が世に出るのでして、少なくともそこから5年後には、オフィスでは1人1台PCは当たり前のものとなりました(私がオフィスワーカーになった頃には既にVistaが出ていたのです)。
99年にはADSLが出ており、情報化社会に移行することとなります。

古手梨花と北条沙都子は2021年現在では人間年齢49歳、前原圭一と竜宮レナは53歳、園崎姉妹が54歳ですね。
梨花が大学を出て就職をするのが1994年(浪人しなければ)なんで、多分、逃げ切り世代です(その4年後に緑寿が聖ルチーアでイジメを受けていると思うと…)。
だいたい梨花の5つ下の年齢帯が就職氷河期(ロスジェネ)世代となって、日本の深刻な社会問題の一つとなっています。ちなみにロスジェネ世代は維新の会支持者が多く見られる年齢帯でもあります。
沙都子が梨花を見送ったのは32年前。平成が終わったのは一昨年。
その30年で0系100系はおろか、300系すら引退し、500系も700系も既にのぞみ運用から外れているのです。
確かに産業的な技術は発展していますが、方や日本人の可処分所得は減っていく一方であり、30年間に及ぶ平成時代は衰退と激動の時代で幕を閉じました。
古手梨花も北条沙都子も実在しませんが、2人が今いたら49歳というのを見ると、途端に何か現実味が湧いてきます。
この世代の人間と言うのは日常的に接点があるわけで、情報化社会について行けてる人とついて来れてない人が割とハッキリ分かれてるんですね。
それが今やDXなんて言ってるんだから、この年代の人からすれば「ワケわからへんわ!」なんてなっても不思議じゃないわけです。

🌐そして令和はどんな時代になるのやら

梨花・沙都子が100年繰り返し続けた昭和58年雛見沢に比べ、ループ脱出後の30年はとても濃密に感じたことでしょう。
いや、私も小さい頃は母親から「日本には差別はない」と聞かされていたのですが、それは30代になってから「そんなことは無かった」と言う現実を川崎の地でまざまざと見せつけられるようになりました。
私が中高生だったころには存在しなかった「ヘイトスピーチ」という言葉も今の中高生の公民の教科書には載っています。
川崎勤務になって2016年から3年半、政治との関わりを続け、心身共に限界を迎えて西多摩勤務になったと思えば安倍政権は自滅の刃(アベノマスク)で退陣することになったわけで、ある意味そこが私にとって「平成が終わった」タイミングとなりました。3年半は振り返ると私にとっての黒歴史であったことは間違いないのですが、その3年半に会社の仕事外で出した成果が転職の際のアピールポイントにもなってたりします。
『ひぐらしのなく頃に』は古手梨花を主人公とした古手梨花の為の物語であり、同時にテレビの前で見ている私達もまた、古手梨花として雛見沢で北条沙都子と対峙させられます。そして竜宮レナや前原圭一と言った良きアドバイザーを得て、北条沙都子と別れる決断をするのです。きっと進学や転職はその繰り返しです。
果たして令和はどんな時代になるのでしょうか。
モノからコトへ、メインフレームからクラウドコンピューティングへと移ってきた平成時代。
沙都子も梨花も実在しませんが、2人がこの32年間で何を前にし、何を想って生きてきたのか。変化の激しい今の時代、きっとたくさん決断を迫られて生きてきたんじゃないかとか想像すると、感慨深い気分になるものです。
願わくば、北条沙都子には幸せを掴んでいて欲しいなと思います。古手梨花は・・・うーん、やっぱ苦手な女なんだよなぁ・・・。

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