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少なくとも「自分の発言」には責任を持つべきやと思うよ〖大人〗として

実はウクライナ事情というのは久しく関心を寄せていなかったのですが、ここ一週間ほど話題になった〖ベビーレモン〗なる若者がウクライナへ義勇兵として渡宇したことで、ある人物が注目を集めています。

その人物の名前は〖ナザレンコ・アンドリー〗という人物で、露宇戦争開戦時に兵隊として志願するという旨の記事が産経で取り上げられました。

ところが結果として行っておりませんで、当時その論拠としては「大使館に止められた」というものです。
ここで問題が発生しまして、渡宇した青年から発せられた実情によって、ナザレンコ氏は大きな注目を集めることとなりました。


渡宇したベビーレモン氏のツイート⓵
渡宇したベビーレモン氏のツイート⓶

このツイートが事の発端となり、大きな波紋を呼びました。
本件に関して個々のツイートを深く掘り下げることは致しませんが、こうした事態によって「お前なんで兵役行かへんの?」という論争に発展します。

そしてこれまで政治世界で「リベラル」と呼ばれる人からも彼の兵役勧奨が行われているのは事実であり、それについて今回は述べたいと思います。

責任果たすべきだよ〚大人〛として

だいぶ前置きだけでスクロールが発生してしまったので、取り合えず結論を先に言います。

「ナザレンコ氏はこれまでの発言に対する責任を取れ」の一言に尽きます。
と言ってもコレはリベラル的な見地から言っているのではありませんで、そもそも私の政治思想はリベラルではなく、保守ですらございません。

基本的にはリバタリアニズムが私の思想です

リバタリアニズムが思想のベースになっている私は「原則自由・自己責任」を根拠としており、所謂「人道的であるかどうか」というのは上表の青ゾーンにいる人に比べ、さして重視しておりません。
上表はアメリカベースの座標ですが、日本なら緑ゾーンに日本共産党や、れいわ新選組の支持者が入り、青ゾーンには社民党の支持者が入ってくるでしょう。

今の立憲民主党は「まぁ黄色ゾーンに近い青」って言う感じですね。
話が逸れましたが、黄色ゾーンにいる人間は「人間は国家からも自由であるべき」がベースにありますので、ナザレンコ氏が「兵役に行きたないねんやったら行かんでええんちゃう?」とは思います。

ただし「行かへんのやったら過去の自分のやったことに責任持てよ?」というのはセットです。
そら戦争行くの怖いですもんね。
今後ナザレンコ氏は帰化する予定らしいですが、そんなの私からすれば「想定通りの行動やね」って話なんです。
何故ならウクライナ政府は在外大使館でウクライナ人男性に対する領事業務を停止させているから。
とどのつまり、ナザレンコ氏が兵役を回避するには永住資格か日本国籍を取る以外にないのです。

そして、いわゆる「リベラルに対する批判」という点で関すると「自分達が反対してきた戦争に行かせるのは道義上アカンのとちゃうか?」って言うのは正しいです。
上表の青ゾーンにいる人達は「人権と人道」という物を非常に尊重していますから、どんなに人格的にアカン人でも戦争に活かせるのは「リベラルとしてはアカン」というのは指摘としては間違っておりません。

ところが私自身は平和主義でも人道主義者でもございませんで、ただの個人主義者にして過激な自由主義者です。
原則自由・自己責任という立場で見れば「ナザレンコさんは過去の言動に対して責任は持てよ?」という、たったコレだけのことなんです。
そして、その責任は履行されておりません。

18歳の青年の方がよっぽど〚大人〛だった件

ところで私は露宇戦争に関して言えば、以前から「両国からの難民受入れは(少子化が進む日本の経済的利益も兼ねて)積極的にやった方が良いが人道支援以外は一切関与すべきではない」という見解です。
じゃあこの考え方になった理由として、ナザレンコ氏の言動は影響してないかと訊かれると、正直影響受けたと思います。

露宇開戦前に行われているツイート
日本人義勇兵が戦死している「戦略的価値のない田舎」のツイート
パレスチナの人を嘲笑するようなツイート

私は改選前から彼のこうした「人種差別的な視点を持っておる」ことは認識していましたから、露宇開戦後も「日本は本戦争に関して両国間に関与すべきではない」という考え方になった要因になっているかも知れませんね。

「中韓と戦う覚悟を決めよ!」
これ、最近引き合いに出されてて、良く読むと「中韓と歴史戦で戦う覚悟をしろ」と言う文脈なんですが、しかし見出ししか読まないと「中国や韓国と戦争しろって言うのか」と勘違いしやすいんです。
まぁ実際勘違いしている人の方が多く見られるんですが、ともあれ「戦争煽ってる奴ほど戦争行かへんの〚はだしのゲン〛で書いてある通りやな!」という批判は寄せられてます。

一方、渡宇したベビーレモン氏は素直に自分の認識の甘さを認めており、半年勤めたら帰国して真面目に進学か就職しようと言っていました。
私から見ると言い訳ばかり重ねるナザレンコ氏より18歳の青年の方がよっぽど大人ですな。

例え国防のためであっても人に「死ね」と命じて良いのは自分も死ねる人間だけだと思っています。
ここで重要なのは「死ぬ覚悟を持つ」ことではなく「共に死ぬこと」です。
というのも「覚悟を持つこと=実行すること」ではないからね。
自殺に置き換えると「死にたい」と「死のう」には大きな壁があります
なので戦争で有っても「死ねと命ずる人間は死ぬ覚悟を持つのではなく一緒に死ななければならない」と言うことです。
それが責任という物だと思います。
「死ぬ覚悟」と「共に死ぬこと」には大きな壁がありますから。
ま、大日本帝国も特攻を命じた人間は戦後のうのうと生き延びましたけど。

別にナザレンコ氏が兵役に就かなくても構いませんが、それなら素直に「戦場が怖いから行きません」と認め、今後も日本国憲法の改正には口を挟まないことです。
ナザレンコ氏が最終的に選ぶ道など容易に想像できますが、人の尊厳を奪った上に「戦え」と人様に勇ましいことを言った以上、責任取るのが〚大人〛なんじゃないでしょうかね。
知らんけど…。

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