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【ジェイ・エイブラハム】限界はあなたの頭の中にしかない読了

先月買ったジェイ・エイブラハムの本も今月に入ってようやく読み終えました。9月は長崎行っていたこともあり、読書スピードは普段以上に遅くなっております。
ジェイ・エイブラハムと言えばマーケティングの神様的な存在として知られていて、ダイレクト出版なんかは結構彼の著書を扱いますが、本書はPHP出版から出された書籍となっています。

🏫高卒・貧困・フリーターからのスタート

さて、マーケティング界で有名なジェイ・エイブラハムですが、彼の生い立ちは決して恵まれたものではなく、どちらかと言うと貧困から身を立てたようです。
アメリカじゃMBA取得がエリートコースの当たり前と化しているわけで、もともと本書の執筆が企画された段階ではジェイからの返事はすぐ貰えなかったそうです。それでも執筆に了承して貰えたのは「日本の若者の自殺率の高さに心を痛めたから」ということが原因だったとのことでした。
なんでも、高校卒業段階ではいくつもの仕事を掛け持ちしなければ生活がままならない状態だったらしく、絶望を抱えながら生きていたようです。
今の日本は6人に1人の子供が貧困家庭とか言われてますが、そういう意味では今の日本の若者と似たような状況からスタートしたとも言えそうです。

📖ジェイは「徳」を重視した成功モデルを提示する

ダン・ケネディの本と比較してみると、ダンが「実利重視」の成功モデルを提示するのに対し、ジェイ・エイブラハムは「徳を身に付けること」によって成功していくモデルを提示しています。
本書の内容は突き詰めると「人を好きになりなさい」というところで、他者にたくさん興味を持ち、たくさんの質問を投げ掛ける。強いて言えばコミュニケーションによって問題を解決していくということです。
ダン・ケネディはどちらかと言うと独裁者タイプなのに対し、ジェイは「どうすれば相手に幸せを与えられるか」という哲学的なところに重きを置いているように感じました。
じゃあダンとジェイ、どちらの考え方が好きかと訊かれると、私はダンの考え方の方が合ってはいます。まぁ、それだけ私の性根が独裁者気質であるということなのでしょう。

🏢就活(転職活動)にも通用できる

ところで本書は読んで行くうちに「就職(転職)活動にも通用出来るのではないか」ということです。
マーケティングの巨匠が書く本ですから、いわゆるマーケティングに関する話が多く出るのは確かですが、それ以上にジェイが伝えたかったのは、次の3つにあるのかなと見ています。
・人を尊敬すること
・品格を持つこと
・価値を与えられる人間になること
ダン・ケネディの本なんかは本当に経営に特化しているのですが、ジェイ・エイブラハムの考え方に関しては、就活にも通用出来そうなものが書かれているように感じます。そもそもジェイ自身がかなりの数の面接を経験しています。
じゃあもし今自分が転職を考えた場合、これまでの職業生活、或いは業務外活動に於いて行ったことで、誰かに価値を与えられそうなことを洗い出して見ると。
「自分に出来るこんな簡単なことは人にも出来て当然だろう」と思っていたことが、実は当然でなかったことは多くあります。物凄い些細なことを言うと「わからないことをググる」が出来ない人が本当にいたりするんです。
「ググるなんて出来て当然」と自分では思っていても、相手にとってはそうじゃないことがある。これは流石に極端な例な気もしますが、今の就業先はお客さんの中にHTMLを書ける担当者がいなくなりました。同じ部屋の中でHTMLの読み書きを出来る人間は私と別のベンダーの人間だけです。
なので時折、そういう方面で手伝いや助言をすることはあります。
そうした経験を重ねる中で、相手企業は今どんな課題を抱えていて、自分がどんな価値を与えられるか突き詰めることが、転職活動にも必要なことになります。
転職面接では一次面接が現場の人になるなら、現場がいまどんな課題を抱えているか質問するのも良いのかもしれません。
一つ言えることは、自分は何かしらの価値を与えられる人間だと思うことが大事なんでしょうね。そう思えないと、本当に誰にも価値を与えられる人間にはならないので。

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