「防衛費は増やせ⇨でも増税はするな!!」それはムシが良すぎでは?
岸田文雄の防衛増税が物議を醸しているのですが、今回増税を検討されているのは所得税と法人税とのことで、法人税はは「利益に対する課税」という点で、個人的には大きな不満は感じておりません。
元より私が投資をするにあたって参考にしたのが稲田朋美ですからね。
基本的に私の投資対象リストは稲田銘柄であり、そういう意味では利害関係者ではありますね。
もちろん稲田朋美自身もまだ夫名義で大量の軍事株を持っていることは今も変わらないでしょうし、稲田朋美は当然防衛増税には賛成です。
まぁ武器銘柄持ってると反対する理由はないですしね・・・。
💲防衛増税に対するおかしなネット世論
しかし防衛増税を巡るネット世論もおかしなものです。
かねてから「おら自民党嫌だ!!」と言ってきた人間は今回も防衛増税には反対ですし、彼らに関してはこの点での主張は一貫してきていたので、これと言って違和感を感じません。
その一方で「中国が攻めてきたらどうする!!」とか、北朝鮮のミサイルに対して「遺憾しか言えないのか(反撃しろよ)!」と言ってきた連中が「増税反対!」と言っているのです。
「おら自民党嫌だ」と言ってきた人間は共産党支持者を筆頭に、軍拡には反対の意見を通していました。軍事費(防衛費)に使うよりも介護や保育や医療などの社会保障に使えというのは、共産党の主たる主張です。
しかし、あろうことか「軍拡しろ」と言っていた人間が「増税はするな!」と言っているのです。
それはムシの良い話ではないでしょうか。
💴防衛費を増やすなら増税は必要です
結論から言って防衛費を今以上に確保するには増税しかありません。
防衛費はかねてよりGDP比2%にすることが論点に挙がっていましたが、現在の防衛費はNATO基準のGDP比にして約1.25%、金額にして凡そ6兆円が投入されています。
日本独自基準だと約1%になるのですが、これを倍増させるには5兆円の予算が必要になります。
参考までに日本全体の生活保護費は年間3兆3000億円で、うち1200億円が外国籍に支給されていることがわかっています。
「外国人生活保護支給を止めて防衛費に回せば良いだろ!」と怒り出す人間もいそうですが、それはそれで治安維持に金が掛かるようになりますし、仮に治安上の問題が発生しないとしても、1200億円を削って何とかなる金額ではないのはわかるでしょう。
寧ろ、日本人も含めて生活保護支給を完全に打ち切ったとしても、到底足りる金額ではないのです。
およそ11兆円の防衛費を確保するためには、社会保障を削り、税収を増やすという、2つの試みが必要となります。
💶赤字国債発行(乱発)は実質的な増税です
防衛費を増やすにあたって「増税せずに国債を発行しまくれば良いだろ!」と言う人間もいます。
それをやって100円ショップが3万円ショップになった国があります。
大日本帝国って言うんですけどね。
そもそもアベノミクスによる異次元緩和により、円の価値が下がって阿鼻叫喚に陥っているのが今です。
アベノミクスは経済を潤している(はず)なのに国民の実質所得は下がっているとはしきりに言われておりました。
それは市場に供給した円が必ずしも国民の手元には渡っていないために起こります。
実は戦時中も国債の日銀引受け(禁じ手)はやっていましてね。
そのツケとして1946年(敗戦後)には100円ショップが3万円ショップになる事態に至るわけです。
そもそも赤字国債は財政法によって原則、禁止です。
この財政法にしても、元は大日本帝国の戦費調達のために行われた無茶ぶりな赤字国債の反省から来たものです。
「自国建て国債は破綻しない!」
これは大日本帝国も言っていたことです。結果どうなったか。
そのツケを敗戦後に負うことになり、1946年から1950年の間に物価は300倍になりました。
赤字国債の発行は実質的な増税なのです。
💷増税なき軍拡など不可能
経済の世界にフリーランチなどありません。
「政府の赤字は国民の黒字だから赤字国債の発行がもっと必要だ!」なんて国としては絶対に認めるわけにはいかないのです。
どう言い繕っても「国債は借金の姿をしている」以上は「返済が必要」なのです。
もし返済不要なんて言ってしまうと、市場は直ちに日本円を引き揚げ、ドルやスイスフランに切り替えるでしょう。
もし中国が日本に軍事侵攻してきた時に備え、或いは北朝鮮のミサイル等に対する反撃能力を持つため、防衛の強化が必要だと言うのなら、それは増税で賄う以外にありません。
「防衛は強化しろ、でも増税はするな」
など無理な話であり、無理を通して赤字国債発行で賄おうとすれば、将来の世代に強い負担を残すことを歴史が証明しています。
寧ろ「防衛力の強化や反撃能力を持つことが必要だ!」と言っている人間こそ、他の一般国民の倍は防衛用の税金を払って欲しいものです。
ご一読ありがとうございます。お読みいただいた記事がもし無料、あるいは価格以上の価値があると思ったら、フォローならびに、サポートいただけますと幸いです。