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敢えて言おう…「資格なんて意味ない」という上司の発言が一番意味がない

前社では新卒の段階で応用技術者を持って入職した人がいました。
あくまでライセンスだけを見た場合の話ですが、最近は新卒でも充分な実力を有している若者を見受けます。
その一方で、中高年世代から「資格なんて意味が無い」という声も聞くのですよ。
じゃあ、その上司が何か資格持ってたりするのかって言うと、それは無いわけです。
「少なくとも品質管理や情報処理の知識はどんな会社に行っても必要な知識になった時代なんですけどね」と言ってもですね、昔の人にはピンと来なかったわけです。
「それよりどう生きるがか重要や」
だから資格を取って会社の業務を改善してくのも「どう生きるかの一部なんですって」と言ってもまぁ、通用しません。


📊データ分析の能力需要は高まる一方

零細企業に転職してわかりましたが、非IT業における日本の中小企業の多くは「データで考える」という習慣が全くありません。
あくまでKKKK(経験・勘・気合・根性)で運営されています。
アパレル業界なんて業界全体でダークな要素があるらしく、それはもう「3級とは言え仮にもライセンス持ってる私にソレ言っちゃう?」ってくらい品質管理を放棄してます。
ダイハツを嗤うことはできません。

そして営業活動をするにおいて「自社製品の○○が売れてる」と言うために大変重視しているのが統計(データ)です。
ところが肝心の売上データは全く取っていないのでパレート図すら作れない有様です。
DXやらデータドリブンやらが叫ばれているこの時代に時代錯誤も良いところです。

各種資格試験を見ればわかると思いますが、簿記や法律と並んで様々な資格試験に登場する学問に統計学があります
私が認知しているだけでも品質管理検定、統計検定、応用情報技術者、公認会計士、データサイエンス数学ストラテジストが存在します。

「応用情報でも統計学出るんか」って驚きがありますが、それくらい令和のKKDでは仮説・検証・データが重要になってきているのですね。

そして簿記も統計学も品質管理も全ての会社で役立つ実践学であり、これを業務に役立てようとするのは決して理想論ではありません。
今の時代からすればKKKK(経験・勘・気合・根性)で何とかなると思う方が理想論なのです。

ただし、古い体質の上司はこうした学問を実務に生かそうという発想はありません

📖学問は現状打破の手段だから

なぜ古い体質の企業・上司が「資格なんて意味ない」と言い出すのか。
それは学問を実務で活かそうとするのは、現状打破の発想だからではないかと思います。
現状維持を望む人にとって何かを新規で学ぶのは苦痛なのですよ。
資格試験って言うのは、今の自社や自分の仕事のやり方に満足ではなく、課題意識を持っていた方が合格する可能性は上がります。
逆に言うと、現状維持を望む上司が各種ライセンスを持った部下を扱うのって困難なんじゃないかと思うわけです。

ただご存じの通り変化の激しい時代で現状維持は衰退しかございません。
改善を心がけてようやく維持ができます。

🏭なぜ日本が経済成長しなかったのか

零細企業に移ってみて、なぜ日本が30年間経済成長しなかったのかを垣間見たと思います。
中小企業の経営者は高齢者も多く、その部下となるマネージャー以上の人間もまた壮年になっており、現状維持志向が強くなるというのがありますね。
勿論失われた30年の中で人口ピラミッドも変わっているはずですが、とは言え「今の日本の中小企業をベースにしたら若い人は入りたがらん」のは当然かなと思います。

オーナー経営者はワンマンであることが多いですが、ワンマンか否かを別としても「新しいことに挑戦しない風土」では成長もありません。
零細企業に行ってみると改めて、デービッド・アトキンソンの中小企業再編論というのは正解かなと思うものがありまして、結局外圧が無いと、人も企業も変われなかったりするんです。
だからコンサルタントと言う名の外圧が必要になったりするんでしょうね。

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