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読書まとめ『推論の技術』

読書まとめのコーナーです。
インプット→アウトプットの練習で書いてます。
いずれ有料化させます。
と言うのも、
本を読むのが面倒、時間がない。
とう言う方たちでも内容を要約して伝えられたら良いと感じたからです。
今後は読書好き、内容を深化するコミュニティ形成を考えています。

今回は『推論の技術』 羽田 康裕 著

要約

推論力とは?

 問題の原因を見抜いたり、仮説を考えたりするときに必要な力である。
ビジネスの現場などで数多くの困難に直面するが、それを解決するスキルとなり、一過性の方法論ではなく、一生使える考え方である。 
 つまり、未知の事柄に対して筋道を立てて推測し、論理的に妥当な結論を導き出す力である。

ビジネスに使える推論

・思考力の要になる
前提→推論→結論 の力が身につく
・分析力の向上に欠かせない
関係性を見抜くこと、読み解く発想
・ビジネスコミュニケーションに必須
 

優れた洞察を生み出す
『帰納法』 ベーコンが発展させた手法

「帰納法」
 妥当性の高い推論を導くための手法→数多くの法則を発見してきた
「共通点を見つけて結論へ」
 複数の物事から共通点を発見して結論を導き出す。

例)
事実
・広告代理店A社の佐藤さんは、真面目な性格だ。
・広告代理店A社の田中さんは、真面目な性格だ
・広告代理店A社の鈴木さんは、真面目な性格だ。
共通点
A社の社員に共通することは、真面目な性格だ。
結論
広告代理店Aは真面目な社風だ。

注意する点として
・選び取った事実に偏りはないか?
・代表制はあるか?

推論とは
「部分から全体」へ、「特殊から普遍」へ、「具体から概念」へ向かう性質がある。
いわば一握りの事実から全体へ当てはめているわけで、100%論理的に正しい結論ではなく、「論理的に確からしさが高い結論」という位置づけになる。

洞察的帰納法
例)
・水は「飲めるもの」である
・水は「洗えるもの」である
・水は「火を消せるもの」である
共通点
「モノ」を抽象化して「コト」として捉え直している
結論
「モノ」から「コト」を抜き出すと、その実体が持つ複数の「価値」を発見できる。

帰納法の使い方

・様々な事実に気づく
 帰納法とは、複数の事実から共通点を発見し、結論を導き出す推論法のため、普段の「観察力」が問われる。
 人間は誰しも「自分の認識のフィルター」を通してしか世界を見ることができない。「自分が気づいた物事」だけが「自分の世界の全て」となり、自分が気づいた物事の範囲内でしか考え判断し行動することができない。
「カクテルパーティー効果」
 人は、自分が関わっている物事や知りたいテーマが念頭にあると、関連する情報感度が高くなる。


予測と検証を可能にする推論法
『演繹法』

演繹法とは、「前提となるルールに物事を当てはめて結論を出す推論法」

例)
前提となるルール
 専業主婦は→幸せだ
当てはめる物事
 私は専業主婦だ。
導かれる結論
 よって私は→幸せだ

こちらはどうだろう?
前提が間違ってるとも言えないが、必ずしも正しいとは言えない。
「前提となるルールが存在し、かつそれが正しいと認められること」
これが演繹法の大前提だ。

例)
前提となるルール
 生産量が1万個を超えれば→規模の経済が働いて
 製品1個あたりの単位コストが80%に下がる。
当てはめる物事
 来年半ばには、生産量が1万個を超える。
導かれる結論
 よって来年半ばからは→製品1個あたりの単位コストが80%に下がる

演繹法の使い方

前提となるルールを見極める
前提となるルールに目の前の物事に当てはめる
結論を出してチェックする

アブダクション

アブダクションとは、「起こった現象」に対して「法則」を当てはめて、起こった現象をうまく説明できる仮説を導き出す推論法

例)
・起こった事象
 売り上げが落ちた
・法則の当てはめ
 買う人が減れば→売り上げは落ちる
・導かれる仮説
 よって売り上げが落ちたのは、買う人が減ったからに違いない。

アブダクションは演繹法と混合しやすいので注意 

アブダクションを活用する場面

・問題発見と問題解決の局面
・物事の背景の価値を見抜く局面
・起こった現象から、「法則」を発見して応用する局面

問題の原因は、問題の背景に隠れているため見えづらく、「推論」でしか捉えることができない。

 インターネットの台頭により、情報革命が起こり、世の中に様々な情報が溢れるようになったが、人の学びに差がついてしまうのは、「気づく力」に負うところが大きい。

 何らかの現象に対して、その現象の起こしうる法則は何か?という疑問へ変換してみるといいだろう。私自身も、「お金」の勉強や「サピエンス全史」の読書経験を経て、物事の起源について考察するようになった。全ての現象には起源があり、その過程を経ての今がある。問題は見えないところにあると気づいた。そしてその問題の根本を解決するにはそこの理解が必要だと。

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