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科研費の審査員になってみて思ったこと 「悪い申請書とは」

何度か、学術振興会の科学研究費の審査員を引き受けたことがあります。

大量の申請書を限られた期間内に読み、時間と労力と忍耐(!)が必要でした。忙しいのに、やりたくないよ~と、思いました。ですが、立場が変わり審査員として読むと、見えるものが変わってきます。こんなにも視点が違うものかと驚きました。

 そして、そうなんです。
審査員を経験してから、自身の申請書の書き方は変わりましたよ!

今の時代、多くの研究は研究費がなければ行うことができませんよね。せっかく良いアイディアを思いついても、また、研究しなければならないと思われるテーマであっても、申請書の書き方が悪くて採択されない場合もあるのではないかと思います。実際、読んでいて、もう少しこんな書き方をしてくれたいいのに、と思うことが度々ありました。

 私は、現在、アカデミア機関を辞め、一人会社を立ち上げて、日々の暮らしや社会に科学を役立てることを目標にしています。
(フロンティア研究を諦めたわけじゃないです (^_-)-☆)

私の少ない経験からではありますが、審査員の目から見た良い申請書、悪い申請書についてまとめてみようと思います。微力ながら研究者の皆さんのお役に立てればと思います。

申請書を読んでいると、中には「なんていい加減な!」と思うようこともありました。本当に良い申請書を書きたいと思ってくださる方に読んでいただきたいと思い、申し訳ないのですが、有料とさせていただきました。

なお、科学研究費助成事業における審査及び評価に関する規定 第6条に違反することは記載いたしません。

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