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チェンバロは打楽器のように!?

現在,Courseraのコース“Fundamentals of Rehearsing Music Ensembles”を受講中だが,ようやく最終週のコンテンツに入った。ソリストや伴奏者と指揮者の関係の話がいろいろあって面白い。

その中に,バロック音楽のチェンバロ伴奏についての説明があった。
それによると,アンサンブルでのチェンバロは打楽器的な役割
和声的な役割はチェロなどのバスを奏でる楽器の担当

ぇぇー,まじかよ😓
おら,もう20年近くチェンバロ習ってるのに,そんなこと考えたこと無かっただよ。(注: 練習は数ヶ月に1度のレッスン直前とか,レッスンは楽譜初見で挑むとかが通例なので,実質期間は極めて短いです。)

バロック音楽の楽譜を買うと,伴奏用の譜面にはベースライン(通奏低音)とコードネームに相当する番号が書いてある。
チェンバロを弾く場合は,この数字付き低音の楽譜を見て即興的な伴奏をするというのが理想というか当時のスタイル。
ジャズと同じようなもんだ。

ただ,バロック時代の音楽の演奏も,今ではチェンバロをピアノで肩代わりすることが多い。で,数字付き低音を見て即興演奏できるピアニストはほとんどいないので,市販されているほとんどの楽譜には伴奏例が書いてある。

チェンバロの師匠によると,その伴奏例の殆どが無茶苦茶だと言う。私自身は,その理由がイマイチピンとこなかったりして,最近はヘンデルの ヴァイオリン・ソナタの伴奏の作り方に悩んでいた。

特に悩ましいのは,チェンバロとヴァイオリンは音色も音量も全く違うこと。チェンバロは撥弦楽器なので,その音は鋭い減衰音。ヴァイオリンと一緒に弾くと音を出したタイミングでは聞こえても,すぐにヴァイオリンにかき消されてしまう。そうか,チェンバロは打楽器と思って,下手な旋律の掛け合いとか作らず,曲の躍動感とかを作るリズムを考えればいいんだと,妙に腑に落ちた。

市販の伴奏譜は,ヴァイオリンよりずっと大きな音の出るピアノを弾く人が作ってることが多いので,伴奏にソロ楽器との掛け合いとかいろいろ入れたくなって,発想が全然変わっちゃうんだよね。

ちなみに,録音だとチェンバロの音もちゃんと聞こえることが多い。 マイクセッティング次第だからね。 実際のコンサートでは,この動画くらいのバランスかな。

で,チェロを和声的に弾かないといけないわけだが,これまた悩ましい課題だ。。。


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