MRから他業界へ転職した話
僕が思うMRについて
医薬品という社会貢献性が非常に高いものを扱えることは、魅力あることだと思います。ただ昨今の業界ルール強化などの影響で出来ることが強く制限されてしまっているのも事実です。その実態を踏まえると、そこから得られる経験値は残念ながら少ないというのが個人的な意見です。明日とか来年に引退するのであれば話は別ですが、20年以上社会活動を行なっていくと考えた場合、すごく不安になります。
先日、ミクスが企画するセミナーで発表させていただく機会を頂戴しました。『MRから他の業界へ転職した実体験を話す』という内容でしたが、思っていた以上に多くの方が参加されていました。
今後どうするかは別にしても、MRからすると関心の高いテーマなのだろうと感じました。
MRからIT企業へ転職して1年が経過
色々な不安を抱えながら、でも期待もしながら製薬業界から出て「あっ！」という間に1年が経過しました。
転職したこと自体は、今でも良かったと思います。
MRでは経験できないことを多く経験することができたと思います。
もちろん苦しいこともありました。
でも思っていたより通用した自分の能力と、周囲の人の支えのおかげで乗り越えることができました。
何よりもMRの時に感じていた「このままでいいのかな？」という漠然とした不安からは間違いなく解放されました。とはいえ、他の不安や問題がやはり常につきまとうものですがwww
僕が経験した現実
入社〜10営業日くらい
僕の会社は、設立して20年くらい経つ東京グロースに上場している会社です。でも所属する部門は立ち上がって5年くらいのところです。だからなのか明確なところは正直分かりませんが、とにかく色々なこと・ものが整っていないなー・・・というのが感じたことでした。
今でも印象的に覚えていますが、入社して明確に与えてもらったものは次の3つです。”机”、”椅子”、”パソコン（スマホ）”・・・。
この次には、「じゃあ、このサービスを担当してね。はい、お願いします。」・・・以上、という感じで業務が始まりました。
「サービスってなんだ？」「具体的にどんなサービスなんだ？」「誰に案内したらよいのか？」「そもそもどうやって？」「営業リストは？」・・・その他いろいろと疑問を抱えることになり、人生で一番の丸投げをされた感じでしたwww
2ヶ月目くらいの時に気がついたんですが、担当していたサービスが正直市場のニーズに対し的を射ていなくて、結局そのサービス自体をゼロから作り直すところから取り組みました。
状況の整理・優先順位・行動
雑然とした状況ではあるものの、とにかく前に進めていく他ありませんでした。だからまずは状況の整理です。
当然売上を作らなければいけないわけですが、そもそも顧客がいない・・・そしてアプローチするための営業リストも当然ない状況でした。気分的にはいきなり八方塞がりでしたwww ただ社内の共有フォルダを閲覧していく内に、顧客情報が点在していることが分かりました。内容的にも営業活動に使える情報が含まれていました。だから、最初に手をつけたことは、”点在している顧客情報を1つのファイルにまとめて、営業活動に使えるものにする”でした。やることが決まれば、あとは簡単でしたが、この時にできて良かったな、と思ったスキルがありました。
・Excel：VLOOKUP関数
・Python：Pandas
https://udemy.benesse.co.jp/data-science/data-analysis/pandas.html
この時、比較的データ量の大きいファイルを複数扱いながら、それぞれ点在しているデータを整形しながら結合していくような作業を行いました。おそらくExcelで簡単な表計算するくらいのスキルしかなかったら無理だったなと思います。ただ、出来なければ出来ないなりに何かしらの方法を試みたんだと思いますが、これに関しては出来て良かったと思います。
ちなみに参考までに上記2つのテクニックを記載しましたが、私が使ったのは、Python：Pandasの方です。
何とか営業リストを作ることができたので、次は誰にアプローチをするかでした。リストの中から担当するサービスに該当する対象を考えて優先順位をつけてアプローチです。・・・とはいえ、結構なボリュームでした。すぐにでもアプローチしたいな、と思う数だけでも500くらいです。これを一件一件メールを送るのも非常に苦しい・・・、そこで使えて良かったなと思えたテクニックが以下でした。
・PowerAutomate
https://powerautomate.microsoft.com/ja-jp/
PowerAutomateは、Microsoftが提供しているRPAです。会社でOffice365が入っているのであれば、基本的に利用可能です。これを使うと色々とできますが、僕が行ったのは、メールの自動配信です。
作成したリストの顧客情報に合わせて、一斉配信することが可能です。
ここまでで、何とか顧客情報ゼロからリストの作成、ターゲット顧客の選定、一斉アプローチをすることができました。
ここまででざっと10営業日くらいのことでした。そして、当然ですが、1人で全て対応しました。
この後もMRでは経験できないことが多くありました。
今回は一旦ここまで、、、また書きたいと思います。
まとめ
製薬企業ほど整っている環境は、基本的にないため覚悟が必要
ある程度の状況に対応するためのパソコンスキルは絶対に必要
ゼロから状況を整理して、課題解決に向けてアクションできるかどうか
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