見出し画像

ファイアーエムブレム風花雪月プレイ&考察まとめ18-フォドラの四季とセイロス教の祭事&一部散策まとめ

皆さまご無沙汰しております、2020年やり残したことはありませんでしょうか?私は大量の積みゲーが残っています\(^o^)/前回の更新が今年最後になるところでしたが、めでたく20000PV達成した祝い記事として、9月に書き始めて放置していたこの記事を頑張って書き上げております。

4月に風花雪月をプレイし始めてからずっと壁に向かってこのブログを書いており、正直PV数もほとんど自分のアクセスとbotだろうと、好き勝手に記事を書いておりました(´ε` )しかし最近Twitterなどで直接コメントをいただいたり、素敵アイディアに溢れた感想文までいただいたりと、本当に辺境のブログを読んでくださった方がいらっしゃることを、不思議に感じると同時に大変大変嬉しく思っております!

日々想像を膨らませて駄文をまとめていますが、確かにそんな設定の可能性もあるかもしれない!と何かしら面白く思ってもらえたり、フォドラの世界の魅力をさらに感じる助けに、少しでもなれていたなら本望です。もう魔獣化してもいいです(必ず本懐をお遂げくださいませ...!という空耳が聞こえる)。

というわけで今回は考察はお休みしまして、白雲の章のエピソード&戦闘タイトルと外伝タイトルについてまとめます。また節の始めのイラストに描かれる、セイロス教の祭事とフォドラの風習についてもまとめておきました。ちょっと長くなりましたが、皆様の二次創作ネタ出しのおともにでもなりましたら幸いです。本年は大変お世話になりました。2021年も気ままに更新していきますので、皆さまどうぞ良いお年をお迎えください __φ( ̄ー ̄ )

(最終追記:3/7 画像エラーを訂正)


基本的には白雲の章+DLCアビス書庫程度の内容ですが、炎帝の正体などどこかのルートをクリアしている程度の前提で書いております。

ネタバレにお気をつけください!

●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●


●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●


●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●


白雲の章まとめ 4月 - 9月

画像15

白雲の章は4月の大樹の節から始まり、3月の孤月の節の戦闘後に先生が谷底に落ちて幕を下ろします。各節の始まりには、その節の名前にちなんだセイロス教にまつわる伝承や、時候的な説明が大塚ボイス(ジェラルト)によりなされます。各節の名前が聖人などにちなんだ名称とされていること、そして各年が四月始まりという特色をもつフォドラの暦システムは、以前アビス書庫に関する記事でまとめたように、セイロス教が帝国の成立の際に介入し設定させた帝国暦が基準となっていると考えられます。新年の始まりの4月1日は、アドラステア帝国の記念日でもありますね。

それでは以下に各節におけるタイトルを、

エピソード(戦闘タイトル):内容

という形でまとめていきます。

大樹の節 - Great tree moon(4月)

画像65

大修道院を中心に、オグマ山脈から吹き下す強い風が弱まり、花が咲き緑が芽吹く時期であることを二人の精霊(と便宜的に呼ばせていただきます)が象徴しています。女神の眷属である風竜や萌竜などがモチーフなのかもしれません。花を咲かせている精霊は頭部に花冠を身につけており、一方風を吹かせている精霊は黒い翼状のものを持ち、花の精霊を掴んで運んでいるようです。中央右に描かれている修道院付近を見渡すと、青年が二頭の水牛のような家畜を利用して畑を耕している様が描かれています。この青年と画面左側の鹿のつがいはこの後も度々登場します。

節の名前とされた大樹は、FEシリーズにおいて女神(神竜)の眠る土地とも関連があり、翠風ルートでも先生とクロードが学級を見守る大樹と風であると称されます。女神の塔に生い茂る大木を見るに、はじまりのものたる女神と関連の深い大樹により、年の始まりである4月を表現したのかもしれません。

大樹の節本編では未明に夜明けの遭遇戦→徒歩で大修道院へ移動→マヌエラ・ハンネマンから学級の説明を受けるという流れですが、その際に「明日レア様から説明が」というセリフが入り、23日最初の散策でレア様からクエストを受けることとなります。このことから大修道院到着は22日と考えられます。もしルミール村まで日帰りできる距離と考えるならば、夜明けの遭遇戦はおそらく22日の未明だったと考えられます。

追記:必然の出会いの日程はセーブデータ表記から、必然の出会いの戦闘は4月22日ではなく、4月20日の未明であることが確定しました。これを鑑みると、ルミール村 - 大修道院間の徒歩による移動は3日程度の距離と考えられます。

画像63

フォドラではアビス書庫や散策会話において通常4月に新年の始まりを祝う様子がうかがわれますが、本編初日の段階では生徒たちも既に士官学校に入学してからしばらく経っており、新年の祝い事はすべて終わったあとだと思われます。また二部では戦争中のため新年を祝っている暇がないというモブの(言い訳)セリフがあります。

必然の出会い(夜明けの遭遇戦):オープニング後、先生たちの滞在するルミール村に級長たちが訪れ戦闘開始。炎帝に雇われていたコスタスに生徒たちが襲われることも、級長たちが(おそらく先頭を走っていたクロードの采配で)壊刃のいる村に逃げてくることも偶然ではなかったということが、このタイトルの由来ではないかと思われます。エピソード中に教会に到着するカットも含まれるため、レアを含むセイロス聖教会との出会い(再会)もまた必然だったということでしょうか。戦闘タイトル夜明けの遭遇戦は紅花以外の二部1戦目に当たる夜明けの追悼戦と対比になっています。
An Inevitable Encounter(A Skirmish at Dawn):避けられない出会い(夜明けの攻防戦)、ほぼ直訳になっています。主題歌フレスベルグの少女は英語版タイトルでThe Edge of Dawn (Seasons of Warfare) =夜明けの直前・瞬間(戦争の季節)なので、こちらのDawnともかかっています。

画像12

大樹の節後半には27日の散策のあと、30日に鷲と獅子と鹿の戦いと呼ばれる学級対抗の模擬戦が開催されます。

三つの学級(鷲と獅子と鹿の戦い):意味そのままに三つの学級の選択、そして各学級のシンボルである鷲・獅子・鹿の名前を冠したタイトルの模擬戦が行われます。
Three houses(Rivalry of the Houses):同じく三つの学級(学級対抗戦)で、こちらは英語版のゲームタイトルThree housesと一致しています。また戦闘タイトルには、それぞれのシンボルである動物名は出てきません。Youtubeなどで英語の動画を見に行くと、日本語版のタイトル「風花雪月」がそれぞれの二部ルートに対応していて歌詞にも出てくるんだと解説がよく載っていて、「そのタイトルがよかった...!」という声が聞かれたりします(どちらも好きです)。

竪琴の節 - Harpstring Moon(5月)

画像15

この節に生まれた、あるいは亡くなった聖人にちなんで音楽を演奏することから命名された節だそうです。5/21にマクイルの誕生日があり彼が音楽を好んだ可能性が考えられます。また、この時期に亡くなった聖人については定かではありませんが、クロード外伝でマクイルは四聖人の中で唯一表向きにタルティーンの会戦で命を落としたとされていることが語られています。ナレーションでもタルティーンやグロンダーズで行われる種まきについて触れられ、絵の左下で実際に種まきが行われている畑に大量の人骨が描かれていることから、この二箇所で行われた過去の大きな戦いのどれかがこの節だったことを示唆している可能性があります。タルティーン会戦では雨が降り花が揺れていましたが、この節だったとしても服装的に季節とも一応矛盾はありません。イラスト中央にはネメシスを踏みつけたセイロスと思われる像が鎮座しており、これらの像に花の輪が添えられています。これらの会戦における犠牲者の鎮魂などの意図があるのやもしれません(今にも首を落としそうな構図ですね...)。

この節の農耕では馬で畝をつくっているターバンの男と、先節のイラストに登場した青年に似た男性が種を撒く様子が描かれています。鹿のオス同士がツノで戦っていますが、ここまでツノが大きいとヘラジカ系に見えるので、本編中で登場するアルビネヘラジカや、それに類する種かもしれません。右側では竪琴と笛による演奏が女性たちによりなされていますが、この中で青年と視線が重なっている暗い色の髪の女性が、どうやらこの後青年と恋に落ちるようです。

追懐の風景(赤き谷の討伐戦):ソティスと先生がともに赤き谷に既視感を覚えていることが、タイトルの由来と考えられます。本編冒頭に流れる走馬灯、およびタルティーン会戦の様子はどちらもおそらく遠い過去の出来事と考えられ、目が覚めてからも先生の記憶に残っていました。すなわち両者は夢を通して記憶を共有していた可能性があります。となると夢に見ていたタルティーンの記憶は、ソティスが天帝の剣の中から実際に見ていたものだったのかもしれません。
Familiar Scenery(Red Canyon Dominance):見覚えのある風景(赤き谷の制圧)でほぼ同じ意味です。

花冠の節 - Garland moon(6月)

画像17

雨期が到来する花冠の節には、白い薔薇で花冠を編み大切な人に送る風習が存在します。このイラストにおいても、先節の絵に登場したと思しき二人が恋人となり、花冠を作っているようです。アビス書庫の手紙では、この時期に結婚することが女性たちの憧れとされており、ジューンブライドの概念がフォドラにもあることがわかります。そして大樹の節とは異なる赤い体と羽を持つ精霊が、りんご・洋梨・ぶどうなどの貢ぎものをもらっており、その代わりに恵みの雨を呼び込んでいます。雨竜はいないはずなので、嵐竜か水竜だったりするでしょうか?セイロス教では天候の移り変わりもこのような女神の使いによるものとして説明されているのかもしれませんね(信じられている訳ではなく寓話程度かもしれませんが)。

画像40

二人の後ろで雨宿りをしている生き物は、一番大きいものはツノが綺麗に巻かれ髭があるのでヤギ、小さいものがおそらく、右端にいるのはおそらく牧羊犬と思われます。ヨーロッパでは毛刈りは夏直前と冬ごもり前にするそうなので、このすぐあとに刈られてしまうのかもしれませんね。大樹の節と同様に、雨宿りをする番いの鹿も描かれています。

そして右側では、三人の男たちが帆船に乗り航海に出ていきます。しかし潮を吹く魚のような竜のような生き物により海は荒れており、不安を抱えた出発のようです。本節では幻の魚出現イベントがあり、そこで釣れるようなフォドランディやメガミノツカイをイメージしているのかもしれないですね。まぁ池で取れる魚は淡水魚のはずなのですが(苦笑)

霧中の叛乱(マグドレド奇襲戦):雨期ということで霧のマップが出現する巧みな設定です。カトリーヌの雨女設定とも一致している?他の霧マップもトータテス湖やアシュカト外伝のブリナック台地など、ある程度限定されています。叛乱は反乱と意味は同じで、霧深いマグドレド街道でのロナート卿の叛乱と奇襲を表していると思われます。
Mutiny in the Mist (The Magdred Ambush):そのままの直訳です。Mutinyは権威に対する反乱を表しており、古くは船員による船長への反乱などに用いられてきた単語だそうです。

青海の節 - Blue sea moon(7月)

画像16

聖セスリーンの誕生日がある青海の節には、女神再誕の儀というセイロス教における一大イベントが控えています。この節のイラストには、女神と四聖人が夜空に浮かんでおり女神に手を引かれているフードの人物、おそらく大樹の節にも描かれていた預言者セイロスが中心に描かれています。四聖人と女神はそれぞれ星のような車輪を持つ乗り物に乗っていますが、セイロス教の聖句で亡くなった人は瞬く星の一つに迎えられるとあり、既に亡くなった彼らが天に導かれる情景を示しているようにも見えます。

画像56

左上の弓を持つ人物はインデッハ、左下の二人はキッホルとセスリーンに服装が一致しています。しかし右下の髪の長い人物は帽子を被っておらずマクイル像とは完全一致していません。確かにマクイルの像には後ろに垂れた布のようなものが見えていましたが、もしかするとこれ髪の毛だったのでしょうか...?彼だけ顔を見せないのも意味深な感じがしますね。

さらにフェニックスのような鳥もインデッハの隣で羽ばたいています。こちらもあるいは聖句にある夜明けを告げる鳥に対応しているのでしょうか。余談になりますが、セイロス教で夜の訪れではなく夜明けが死に対応している理由として、女神のいるシリウスを見られる夜の間を生としたのではないかと思っていますが、フォドラに夜明けが訪れることが古いセイロス教の終わりに繋がることとも対応していて個人的に好きな設定ですね...。

地上では大聖堂へ向かう信徒たちの行列が描かれます。たいまつを掲げ練り歩く様子は、キリスト教のCandlemas(聖燭祭)のようで美しいですね。修道院の最上階では、現在の大司教と思しき人物が杖のようなものを掲げています。見えづらいですが、手前の塔にも黒い服を着て両手を掲げた人物が描かれています。画面左側では先ほどの番いの鹿に子供が誕生し、それを月明かりが照らしているようです。

女神再誕の儀(女神再誕の儀襲撃戦):今節に行われる女神再誕の儀と、それに合わせた西方教会による襲撃戦を意味しています。そのままですね。
The Goddess's Rite of Rebirth(Assault at the Rite of Rebirth):こちらも意味はそのままです。

翠雨の節 - Verdant rain moon(8月)

画像1

翠雨の節にはフォドラを嵐が襲い、雨の後に虹がかかる様が見られます。虹の色数は国によって違うという話がありますが、フォドラは7色のようです。この節はおそらくフォドラにおける台風の時期ということなのか、左側の精霊が雷雲を呼び寄せています。大樹の節の灰色の精霊とは髪の長さが違い別人と思われますので、嵐竜や雷竜がモチーフになっているのでしょうか。

花冠の節に意気揚々と出航した帆船でしたが、激しい嵐により座礁してしまったようです。どうやら節単位での長期航海ができるような船が、フォドラには存在していそうです。海を泳ぐ謎の魚も、右側の赤い魚が一回り小さい緑の魚を飲み込んでいるなど、なかなか凶暴に見えます。クエストに登場するフォドランディは、「嵐と共に現れて池の魚を食いつくす」魚なので、この魚とかなり類似がみられます。また、この節においても魚が大量につれる大繁殖期があり、食堂でも豊漁祭が開催されているので、イラストに魚が描かれることと釣り池のイベントは無関係ではなさそうです。さらに右端に注目していただくと、花冠の節のイラストにも描かれていたあごひげの男性が浜辺に流れ着き、鹿の親子がその周囲を取り囲んでいます。この節以降、あごひげの男性が鹿と行動を共にする様が描かれます。

画像62

黒風の塔(ゴーティエ家督争乱):節のイラストの嵐とも一致する、雷雨の中でのコナン塔攻略です。開始前ムービーの名称は嵐の塔とされています。「黒風」とされているのは、破裂の槍により黒き獣が登場することともかかっているのでしょうか。
Tower of Black Winds(The Gautier Inheritance):英訳はほぼそのまま、ゴーティエ家の相続・継承・遺産とされています。戦闘開始前ムービーも日本語版タイトルと同じ、嵐の塔です。

角弓の節 - Horsebow moon(9月)

画像18

実りの秋を迎えたフォドラでは、女性がおそらく小麦の収穫を、男性が狩りを担当します。家督の相続に関しては男女差があまり見られないフォドラですが、庶民の間ではこのように男女での役割分担というものはかなり明確にされているようです。

画像59

また節の名前にある角弓・ホースボウですが、水牛などの角で作られ主に馬上からの射撃に用いられた弓のことだそうです。紀元前のモンゴルなど中央アジアが発祥のようですが、その後世界中に広まっています。この尽きざるもののように独特のしなりを持つ弓を利用して、おそらく先ほどの青年が番いの鹿の雄を射かけてしまったようですね(となると中央の髪の暗い女性も同じ女性かもしれません)。青年が角笛を吹くことで狩猟犬を呼び寄せ、獲物を仕留めているようです。

画像51

死神の噂(秘密の地下道の戦い):この節の散策では、付近の住民や生徒の間で死神騎士の噂がかなり広まっています。町で流れていた「巨大な鎌を持った死神が、若い娘をさらっていく」という噂にも目撃証言がつき、信憑性が高まります。 死神騎士はアビスでも度々目撃されており、フレン誘拐のために地下の地理をある程度把握していたと思われます。イエリッツァの部屋の穴が秘密の地下道に繋がっていたので、トマシュが調査した情報を元に彼をあの部屋に割り振るよう、帝国貴族を通して手がまわされていたのでしょうか。
Rumors of a Reaper(The Underground Chamber):エピソードのタイトルは同じですが、戦闘タイトルは「地下の部屋・房」と少し短縮されています。

余談 : フォドラ版将来なりたい職業

さきほどのイラストの説明の通り、紋章が重視される貴族の家の継承と違い、紋章や貴族の身分を持たない平民たちにとって男女間の筋力・体力の違いは、現代の人間と同様に大きかったと考えられます。本編で貴族の嫡子が家を継ぐ以外に、明確に職業として描かれているものを挙げますと

戦士系:騎士、傭兵、魔道士

芸術系:(宮廷)画家、歌姫+裏方、装飾品職人・講師、大道芸人、寓話作家

学者系:紋章学者、史学者(アビス書庫英語版と紅花散策)、数学者(アシュアネ支援)、医師

セイロス聖教会関連:騎士、士官学校教師、司祭、修道士、侍従、食堂の料理人

その他:農民、商人、使用人、宿場経営、鍛冶屋、料理人、菓子職人

などが登場します。学者系では、落し物で植物や魚の図鑑があることから生物学者のような人物も存在すると考えられます(後日談が網羅できていないと思いますので、抜けがあったらぜひ教えてください...!)。この中で特に戦闘能力(物理)を必要とする職業の中では、命の危険の高い傭兵よりも貴族つきの騎士の方が安定かつ人気が高いことが、ラファエルの支援で示唆されています。

画像48

ローレンツ・イグナーツ支援ではグロスタール家の騎士への直接の誘いもあったことから、士官学校は戦術を学ぶだけでなく、就職先とのコネクションを得るという意味で、大枚をはたいて入学する意義のある場と推測されます。傭兵を志すレオニーも同様に士官学校に入学していますが、こちらも同様に貴族から雇用機会が得られることが、フェリクス・レオニーやフェリクス・シルヴァン後日談などで示唆されています。このように教育・学歴・人脈など様々な利点から、イグナーツ・ラファエルのように騎士を目指す者たちが、士官学校に入学していると考えられます。

画像49

画像47

騎士の定義とは

そもそも騎士とは、元々ロバや馬などに騎乗して戦う騎兵などを指す言葉でしたが、そこから派生して兵の中の階級などを表すように変化しました。特に騎士道を重んじるファーガス神聖王国においては、イングリットの目標文から「騎士というものは元々は騎兵を指していたが現在は多くの意味を持つ」とされています。歴史的には貴族や王が、階級としてではなく騎士を自称していた時期も存在します。

風花の騎士団の名称では、「騎士」と名のつくものは騎兵が中心であり、帝国・王国・同盟それぞれの騎士団に加え、エーギル・ガスパール・ゴーティエ・ローベ・西方教会・ドミニクなどの騎士団の名称と、グロスタール騎兵の説明文に騎士という名称が使われています。ホーリーナイトなど兵種の名称もこれに従います。

画像64

一方、支援会話などで最も頻繁に使われる"騎士"の定義は、一人の主君に継続的に仕える高い戦闘能力を有する人物のように見受けられます。特にアッシュ・イングリット支援などで理想とされる騎士は、高潔・誠実がキーワードとされ、ラファエルとの支援では、王国の騎士には幼少からの教育や教養が求められることも示唆されます。実際フェリクスの兄グレンは15歳、ギルベルトもおそらく10代で既に騎士の証として剣を賜っています。霧中の叛乱のディミトリのセリフで「彼らは騎士でも兵士でもない」と民兵を指すセリフがあり、単なる兵士とは別の身分にあるように思われます。

加えてフェリクスの落し物「黒鉄の拍車」の説明に、騎士叙任式で剣と拍車(馬に合図をだす道具)が下賜されるとあることから、王国の騎士の身分は正式な叙勲式を経て得られる何らかの階級を指すと推測されます。フェリクス自身がグレン亡き後に王国西部の反乱鎮圧に向かった際、従騎士(squire)という身分であったことから、貴族の嫡子であっても家を継ぐまでの間に一時的に従騎士・騎士として戦いに参加していたと思われます。イングリット支援からすると、主に仕える戦士と領主、どちらも形態は違いますがそれぞれ騎士と呼ばれるようです。またローベ伯に仕える灰色の騎士グェンダルも騎士の身分を持ち、王直属以外に各諸侯お付きの騎士が存在すると考えられます。

画像60

画像62

画像65

しかしながらセイロス騎士団における騎士は王国と状況が異なり、騎士修道会の騎士のように(基本的には)セイロス教を信仰し教団に仕える戦士であれば出自も特に問わないようです。本編に登場する騎士の地位にあったことのある人物は、ジェラルト、アロイス(商家の次男坊だが兵種は何故か貴族)、カトリーヌ、シャミア(傭兵)、ギルベルト(王国・教会時代含め)と、平民出身か貴族の身分を捨てた者たちにより構成されています。

このように、フォドラ内であっても国や団体により騎士の身分は大きく異なり、王国における騎士は要求水準が最も高いもののように思われます。上にあげた顔ぶれをまとめると、特に王国において男性が中心となっていること、セイロス騎士団では多くの平民・傭兵出身者が含まれることが推測されます。

カトリーヌの王国時代の履歴は?

ちなみに王国出身で現在セイロス騎士団の聖騎士カトリーヌは、門番曰く「精鋭揃いの騎士団の中でも特にお強い」とのことで、紋章と適合する遺産持ちの実力者です。彼女が王国時代から剣、しかもおそらく雷霆をふるってきたことはディミトリとの支援やフェリクスの散策会話などから読み取れますが、彼女は王国時代から騎士だったのでしょうか

ディミトリ・カトリーヌの支援Cでは「カロン家に戻りたいか」「国や王でなく、レア様のために戦いたいんだ」とのやり取りから、王国時代にはカロン家の者として国や王のために戦っていた可能性が示唆されます。彼女がダスカーの悲劇の犠牲となっていないことからも、王室直属の軍に所属はしていなかったと思われます。しかし、支援Aでは兄弟のいるカトリーヌにカロン家当主につくことを求めています。もし元々正当な後継者がいたならば、それを差し置いて争いの火種を持ち込むとは考えづらく、大紋章持ちで雷霆も継承していたカトリーヌが元々カロン家の嫡子だったのではないかという仮説がかなり高い可能性を持って浮かんできます。他にも「貴族のご令嬢」から解放された現状に満足している様子がギルベルトなどとの支援で語られることからも、王国時代に剣をふるっていたとしても、現在のセイロス騎士団での立場のような一般の騎士ではなかったのではないでしょうか。

画像58

画像57

ついでですが、カスパルとの支援会話ではカトリーヌの名は騎士として帝国に鳴り響いているとされ、その名は最強の騎士"雷霆"とされます。しかし、ロナート卿によるとカトリーヌの王国時代の渾名は「雷獄のカサンドラ」であり、セイロス騎士団に入ってから「雷霆のカトリーヌ」と呼ばれることとなったと考えられます。つまり、カスパルにより示唆されているのは、1176年セイロス騎士団に移り偽名を名乗り始めてからの活躍によるもので、王国時代のものではないと推測されます(他国でその名声が鳴り響くのも、フォドラ全土に遠征のあるセイロス騎士団だからこそ、と考えるとより自然ではあります)。

画像44

このように、カトリーヌが王国時代に一般に言われる"騎士"であったかは今のところ確証は得られていません。むしろ大紋章と遺産を持つカトリーヌは、単なる騎士よりも貴族の家の嫡子として将となることが期待されていた人物だったのではないか、と個人的に推測しています。

女性の騎士・傭兵は希少であった?

先述の通り平民から騎士への登竜門的存在でもあった士官学校ですが、生徒の中で騎士を志す女性はイングリットのみで、一方(本心はともかく)男性ではイグナーツ・ラファエル・アッシュの三名存在します。イングリットはダフネルの紋章を持ち英雄の遺産ルーンが使用できますが、それだけでなく飛行を得意技能とし、敵対した場合には女性しかなることのできない兵種ペガサス・ファルコンナイトとして登場します。ディミトリによる「下手な騎士よりも騎士然とした女性だ」という紹介からも、歴史的な中世の騎士のように、一般的には(女性に限定された兵種以外で)女性が騎士には選ばれない・稀であるという言外の意味が感じられます。同様に紋章持ちの嫡子であるフェリクスが一時的に従騎士になっているのに、なぜイングリットは認められていないのかという点を考えても、家の希望として万一がないよう戦闘には出されなかったか、そもそも女性はあまり騎士に採用されないという背景があるかのどちらかと考えるのが自然だと思われます。

実際王国に伝わる様々な騎士道物語について語り合うアッシュ・イングリットの支援において、様々な騎士道物語を好むイングリットが、女騎士が主役の物語に対して意外性を感じている様子が描かれており、女騎士は(存在はするが)物語になるほど活躍を見せることは稀だったようです。この女騎士が月の騎士と薔薇公に出てくるブレーダット傍流の女騎士であった場合、約300年前の同盟が分裂する前後のこととなります(02/06 追記:ここでは王に仕える騎士であることから、女騎士はファーガスのために戦った人物と考えられ、同盟のために戦った月の騎士とは別人だと思われます)例えばガラテア・ダフネルは両家が分裂して以降、最終的にイングリットの生まれる数代前までガラテア家には紋章持ちがいません。このように同盟成立時点から既に紋章を発現する血は薄まり始めており、そのような環境下では紋章の血筋を存続させるため紋章持ちの女性はより騎士になりづらかった可能性もありえそうです。

画像43

さらに、イングリットや唯一平民の女性で傭兵を目指すレオニーの支援においては、化粧や装飾品といった「女らしさ」に関する女性との支援がいくつか存在します。レオニー・ヒルダの支援では「女の子は綺麗なものを身につけなくては」といった、フォドラの(主に社交界などにおける)女の子らしさのステレオタイプが強調され、レオニーはそれに反発する形をとっています。レオニー・フェリクス支援においても、戦闘に関して「女にしておくのは勿体ない」という言及がなされるなど、紋章持ちなどの特殊な背景がなければ、一般的に女性は戦闘能力において劣るものとされることが示唆されています。

画像63

これらのことから、紋章の存在から貴族の家の継承には男女差があまり見られないフォドラでも、紋章を持たない平民の間では、男女でつきやすい職業の違いやステレオタイプが存在した可能性が強く示唆されます。特に騎士や傭兵、農耕などの筋力を必要とする分野では基本的に男性が優先され女性はその職を希望しない傾向があるのではないでしょうか。逆に男女差が小さい貴族層においては紋章持ちの数が減少してきた結果、別に騎士や修道士など目指す職業があったとしても(カトリーヌ・イングリット・メルセデス)貴族の座に止まるよう強制されることに繋がっていたのかもしれません。

白雲の章まとめ 10月 - 3月

画像15

飛竜の節 - Wyvern moon(10月)

画像14

ナレーションによるとこの時期、飛竜は越冬のため南へと去っていくそうです。フォドラの南となると、ブリギットやダグザでしょうか。竜を使えば国と国の間を移動することもたやすいのかもしれませんね。そして木々が紅葉している地上では冬支度のために、子供たちも容赦無く駆り出されています。王国の幼馴染組の会話から、貴族の子供たちは幼い頃から勉強や鍛錬に取り組むようですが、平民の子供たちはこのような手伝いもあり、中々自由な時間はないのかもしれません。イラスト内では冬に備えてまきを集めるとともに魚釣りをしており、干物やアンチョビのような魚の保存食品を作る技術が存在することがうかがわれます。川にはハスの葉が浮かんでいますが、このハスはそういえば星のテラスにもありました。画面左側では父を失った子鹿をあごひげの男性が薪を集めながら慰めています。右側ではうさぎ?犬?が子供にまとわりついているようです。

画像50

鷲獅子の野(グロンダーズ鷲獅子戦):ついにグロンダーズの野で鷲獅子戦が開幕。鹿は残念ながら出てきません。鷲獅子戦争終戦は10月27日で、その同日に開催されます。
Field of the Eagle and Lion(Battle of the Eagle and Lion):こちらも完全に日本語訳そのままです。

赤狼の節- Red wolf moon(11月)

画像15

長い冬の季節の始まりの節であり、雪が積もり始めています。ナレーションでは霧氷(木に氷の花が咲いているように見える現象)が触れられていますが、イラストには特に見られません。鹿との野生生活で、すっかり髪と髭が伸びたと思われるあごひげの男性は焚き火を起こし、鹿の親子を赤狼から守っています。赤狼の英訳であるRed wolfはアメリカアカオオカミという、実在する絶滅危惧種のオオカミの名前です。うさぎも雪の中の巣穴で冬ごもりを始めているようです。

二人の恋人は別々の家の中にいますが、お互い恋文を送り合っているようです。男性の家の玄関には、角弓の節に仕留めた鹿の頭蓋骨が飾られており、狩のトロフィーとして骨を飾る文化があるようです。鹿の角に関しては、士官学校においても随所で飾られています。また右端にカラスのような小さい鳥が、右下には雪だるまが見られます。

画像49

画像52

炎と闇の蠢動(ルミール狂乱戦):炎帝と闇に蠢く者たちがルミール村で実験を開始します。蠢動とは虫たちがもぞもぞと動くことで、とるにたらないものの動きを指すこともあります。炎は炎帝の炎だけでなく、炎に包まれるルミール村にもかかっていそうです。
The Flame in the Darkness(The Remire Calamity):英訳版では闇の中の炎と簡略化されています。炎の紋章が英語版ではFire emblemではなくCrest of Flames、炎帝もFlame emperorなので、そちらと対応しています。Calamityは災害・惨事・惨禍などを意味しています。

星辰の節 - Ethereal moon(12月)

画像18

星辰の節にはガルグ=マク落成記念日があり、各国の要人が集まるとされる千年祭が行われていたならば、これよりもさらに大々的な催しになっていたのかもしれません。外郭が描かれているので、修道院の下の街で行われている落成記念祭などの祭事の様子と思われます。女神と大聖堂の像を載せた神輿を担ぎ、それをセイロスと四聖人に扮した人たちが授かる様子を模しているようです。服装や肌の色の多様さから、他国から観光にくる人たちもいたのかもしれませんね。他には白きものの旗や、四聖人たちが掲げている星の杖などが目につきます。これが女神から啓示を受けている様子を表しているならば、周囲に聖戦士らも控えているのでしょうか。空からは雪が降り続いています。

涙のわけ(旧礼拝堂救出戦):大修道院改修の際に使われていた旧礼拝堂に魔獣の群が現れます。涙のわけはジェラルトの死により先生が初めて涙を流すシーンから。
The Cause of Sorrow(Salvation at the Chapel):こちらも、旧を意味する単語はありませんが、意味合いはほぼ同じです。

守護の節 - Guardian moon(1月)

画像8

聖者セイロスがアンヴァルに現れた時期でもある守護の節です。中央上には白きものとセイロスが描かれた壁画があります。この節は珍しくハッキリと太陽が描かれていませんが、セイロスの頭上にあるのが太陽でしょうか。正面には青年と孔雀の羽を身につけた女性が、司祭の仲介により何か話をしているようですが、孤月の節のイラストと合わせて考えますと、これはセイロス教における婚姻儀礼ではないかと思われます。背後ではあごひげの男性が前節で戦った狼から毛皮を回収しており、鹿の子供は成長しツノが生えています。左は母鹿というよりは同世代の雌鹿でしょうか。大樹には多数の小さな鳥がとまっています。

ちなみにこの大樹の根がからんだ四つのスペースの空いた建造物とセイロスの姿、地下の異教の像がある場所に似ていないでしょうか...?もしかすると異教の像というのは、現在のセイロス教となる前のナバテア信仰の形だったのでしょうか。他には根があちこちにはっている女神の塔も候補になりそうです。もし女神の塔が以前にはこのような婚姻の場として用いられていたのならば、女神の塔に関する男女のジンクスの存在も頷けます。

画像17

画像54

女神の行方(封じられた森の罠):女神ソティスが先生の中に住まっていた理由や、彼女が先生に力を受け渡し消えてしまう様子を指したものと思われます。封じられた森に関してはその由来を誰も知らないようですが、崖に刻まれた炎の紋章が何かを封印したことを示している可能性があります(過去記事参照)。
Where the Goddess Dwells(The Sealed Forest Snare):女神の住まう・宿る場所という表現になっており、先生の心の中を指していると思われます。戦闘タイトルはそのままです。

天馬の節 - Pegasus moon(2月)

画像18

降る雪が天馬の羽のようだということで、とてもお洒落な由来の節です。個人的にレスターは暖かいイメージがありましたが、この時期にはフォドラの首飾りにも雪がつもり、白くなるそうです。女性と思しき人物が薪を運んでおり、おそらく小麦の貯蔵庫も点在しています。また冬の間でも狩を行なっているようで、武器は持っていないようですが、キジのような鳥を捕まえたようです。食堂でもキジローストなど複数のキジ料理があり、キジが人気の食材であることがうかがえます。

画像60

狩人の服装や角笛などは角弓の節の青年とは異なるようですが、同一人物かどうかは定かではありません。ビーグルやフォックスハウンドのような猟犬もいますが、もしかすると士官学校の犬も猟犬として育てられているのかも?背後ではスケートやワカサギ釣りなどを楽しんでいるようです。

画像55

深遠の玉座(聖墓の戦い):聖墓がかなり地下深くにあるということだけでなく、それを作り上げた女神と眷属たちの、計り知れない力を表していると思われます。紅花ルートに入った場合にはここでレア様が竜に変化するため、その点もタイトルと一致しています。女神が座っていたのが玉座ということから、彼女が以前地上を統べていた王であったことは間違いなさそうです。
Throne of Knowledge(Conflict in the Holy Tomb):英題は知識の玉座とされ、戦闘後には報酬として知識の宝珠を得られます。女神や聖墓自体が高い知識や技術力に基づいて作られており、玉座に座っていた女神がそのような知識を有していたことを指すのかもしれません。

画像65

孤月の節 - Lone moon(3月)

画像9

一年の最後の節であるこの節。孤月はものさびしく見える月、英語版では月が被らないよう、単純に孤独な月とされています。この節のイラストは色味の影響もあって悲しい絵だと思っていたのですが、どうやら青年と女性に子供ができたため、両親に別れの挨拶をしに来たようです。よく見ると二人の左手薬指には結婚指輪も光っています。以前玄関に飾っていた鹿の頭蓋骨を被っていますが、トロフィーだけでなく兜として使われていたのでしょうか。窓の外では、あごひげの男性も成長した子鹿をつれて、母鹿に別れをつげています。雪解けが始まり新たな場所に旅立っていく、別れと出会いの季節のようですね。

追記:この節の夫婦に関して、武装した青年や家族全員の悲しげな様子から、両親や妻を置いて戦いに出る情景ではないか?とのコメントもいただきました。孤月の節という別れの寂しさを表す節であること、青年と男性が五年後の二部に戦争のイラストに登場することから、こちらかなり信憑性の高い説ではないかと個人的に感じています。

戦乱の幕開け&争覇の幕開け(ガルグ=マクの戦い):覇道を歩む紅花ルートとそれ以外ではタイトルが変更されています。争覇は文字通り覇者となるために争うことを意味しています。
To War(The Battle of Garreg Mach):英語版では共通のタイトルで、戦争へ(ガルグ=マクの戦い)とされています。

+α

二部最初の節においては、鹿に乗った男と、鹿の骨の兜を被った青年が戦争に参加しているイラストが登場します。黄赤の旗の陣営と、黄緑の旗の陣営が争っているようですが、近年起きた戦争の情景でしょうか。色合いとしては帝国と同盟の色に近いようですが果たして...?

画像61

一部外伝タイトルまとめ

以上が節のイラスト・タイトルまとめでした。次に一部解禁の外伝に関して、日英タイトルをまとめます。

画像15

9月開始

弱き者の戦い(ドゥドゥー):王国軍と比べて圧倒的に弱いダスカー兵たちを助ける外伝。報酬がダスカー重装兵団であり、ダスカーにもある程度組織された兵自体は存在していたようです。 英語タイトルは直訳でWar for the Weak

10月開始

許し難き行い(バルタザール・ハピ):闇に蠢くものたちがおそらく既に死んでいた娘をネタに、オックス男爵を脅し英雄の遺産を集めていたことが明らかになる外伝。闇に蠢くものたちの行ってきた許し難き行いが明かされます。モニカが登場するのは9月-12月なので、ストーリーの整合性的には本来もっと前の時期に設定したかったのではないかなと思います。英題はBlack Market Scheme=闇市場計画
呪われし遺産(ユーリス・コンスタンツェ) :英題はそのままで、A Cursed Relic。失われた遺産であるドローミの鎖環に近づいた、正気を失ったごろつき・盗賊たちが次々に魔獣化していくことから。報酬であるユーリスの騎士団が“狼の牙”であることから、灰狼の学級はユーリスが一番の中心人物であることがわかりますね。
金鹿の守る地(ローレンツ ):アケロンが起こした揉め事を、グロスタール伯がローレンツに解決させる外伝。伯は家の利が一番であるが、ローレンツ自身は同盟やフォドラ全体のことを考えて行動したい、ということでこの場合は金鹿学級の生徒であるローレンツ=金鹿ということでしょうか。類似したタイトルである蒼月本編の「金鹿の願い」では、クロード・ヒルダが同盟を守るために登場します。英題は Land of the Golden Deer
王国貴族結婚余聞(イングリット・ドロテア):イングリットの新たな縁談相手である同盟の新進貴族の醜聞が明らかになる外伝。余聞の意はある事柄にまつわるちょっとした話ですが、殺されそうになっているのにちょっとした事件でいいのでしょうか...!?アリルが戦場になるので、同盟の北の方の領主だったのかもしれません。英題はRumored Nuptials=噂の婚姻。
持たざる者たち(シルヴァン) :マイクランの残党から村々を守るため、シルヴァンが派遣される話。槍を教会に返していた場合には、破裂の槍がシルヴァンに継承されるイベントとなります。紋章を持たなかったマイクランと、戦闘会話から村々を襲う以外に生きるすべを持たないごろつきたちも包含していると思われます。英題はThe forgotten=忘れ去られたもの。なぜこのようなタイトルにされたのかと本文をのぞいてみたところ、シルヴァンのセリフで"Would I be the one my father thought was worth forgetting? Or would my fate have been wholly unlike his?" (紋章がなかったら)父が忘れるべきものと思ったのは自分だっただろうか?それとも私の人生は彼とは全く違っていただろうか?というものがありました。辺境伯は廃嫡のあと兄をいなかったものとして扱っていたのかもしれませんね...。
剣であり盾たる騎士団(アロイス・シャミア):自前の騎士団を持たない東方教会からの依頼を受け、デアドラに現れた海賊の討伐に向かう外伝。「預言者セイロスの剣であり盾たる白銀の騎士たち」というセイロス騎士団の正式名称から。A支援があるのに後日談がない二人です。英題Sword and Shield of Seirosはポケモンのタイトルと見まごう。

11月開始

氷炭相容れず(マヌエラ・ハンネマン): 水と油のように相容れないものを指すイディオムで、喧嘩ばかりのマヌエラ・ハンネマンの二人が死神団と戦います。英題は意味そのままOil and Water=水と油。
赤き谷の冒険譚(ソティス):ソティスの頼みに応じて赤き谷を訪れた先生を、大量の魔物が襲う外伝。フリー戦闘でも赤き谷の魔獣退治がありますし、あれだけ魔獣が出るとなると、立ち入り禁止なのも頷けます。がもしかすると先生とソティスに反応して魔獣が現れた可能性もあるのでしょうか?初めて先生が自分の意思で出かけたという点で、個人的には初めてのおつかいクエスト。英題はTales of the Red Canyon。宝箱に入っている知識の宝珠は、聖墓の戦いの報酬でも入手できるアイテムであり、効果としては技能の獲得経験値を増加させることができます。どちらもソティスに関連する地であることから、女神とその眷属たちが、その叡智を結集させて過去に作り上げた(そして人類に渡していた?)アイテムの可能性があります。
真の騎士道(フェリクス): 英題もほぼ直訳のTrue Chivalry。戦闘後には死者のために戦おうとするロドリグと、あくまで生者を重んじるフェリクスの間で口論が起きます。果たして真の騎士とはどうあるべきかはわかりませんが、イングリット・フェリクスの支援A、そしてディミトリが蒼月の章で導き出す結論を鑑みるに、己の信念に従って生きることこそが彼らにとっての真の騎士道の答えだったようです。また、この外伝で手に入るアイギスの盾は、フェリクスの真の信念が誰かを斬ることではなく、守ることであったということを示唆しているのかもしれません。
不穏な死の連鎖(イグナーツ・ラファエル): 同盟でリーガン領へ向かう商人が魔物に襲われる事件が多発していることを知ったイグナーツとラファエルが、原因究明に向かう話。リーガン領での商いを阻害しようとグロスタール伯が魔獣をけしかけていたことが示唆されていましたが、これに類似したリーガン公の令息とラファエルの両親の事件に関しては、アビス書庫によると実は闇に蠢くものの関与が疑われています。この過去の事件も含めての「死の連鎖」ということでしょうか。英題はDeath Toll=死者数。Tollには通行料という意味もあり、そことかかっていると考えてよさそうです。

12月開始

ともに天を戴かず(アッシュ・カトリーヌ):西方教会の査問に向かうレアにアッシュとカトリーヌが随行する外伝。対決が避けられない両者ということでレア vs 西方教会を指したタイトルだと思われます。ロナート卿とその息子クリストフの真実が明らかになる、アッシュ・カトリーヌ支援のトリガーでもあります。調査の結果、西方教会の司教・副司教らは処分され、新たな司教がたてられるようです。レアが自ら赴いた理由は特に語られていませんでしたが、何故なんでしょうかね?このタイトルは、以下のペトラのセリフにも登場します。英題はFalling Short of Heaven。天に届かない・十分得られていない、意訳すれば天に見放されたいう意味でしょうか。聖書にあるフレーズで、人が生まれながらに原罪を持ち、神の恩寵を得られないことを指すFalling short of the grace of Godというものがあります。これに似せることで、プレイヤーに宗教的意味合いを感じさせようとしているのかもしれません。

画像2

海の見える場所(セテス・フレン): 西方教会が不当に占拠した王国領内のキッホルの聖地、ロディ海岸の奪還に向かう外伝。英題はAn Ocean View。フレンは魚好きでセテスは釣り好きと、海に関するモチーフが多い二人なのは、母の設定に関連がありそうで気になります。
秘密の商人(アンナ): 英題はThe Secret Merchant。ガルグ=マクにも出入りしていた商人が、お宝の発掘作業の掘り出し物を独り占めする外伝。バジャルドは英語版ではPallardoで、ラテン系の苗字のようです。
世界を分かつ壁(ヒルダ・ツィリル):フォドラとパルミラを分断するフォドラの喉元にある要塞フォドラの首飾りで、パルミラからの侵攻を食い止める外伝。ホルストはルートによって色々なタイミングで毒キノコに当たりますが、クロードのお茶会セリフにキノコの話が出てくるのがとても怪しいですね。ツィリルが大活躍したことをホルストが認める一幕もあり、フォドラの首飾りがいつかパルミラに対して開かれる日も近いうちにくることを予期させるような結末です。英題はDividing the World、一つしかない世界を分断するものがフォドラの首飾りということでしょうか。

参考にさせていただいたサイト

https://appmedia.jp/fe_fukasetsugetsu

https://fireemblem.fandom.com/wiki/

https://h1g.jp/fireemblem/

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。改めて各節のイラストや紹介文をまとめましたが、渡り竜の存在や婚姻の儀など、フォドラの文化の一端を垣間見ることができ、なかなか興味深かったです。

最後に、以下は白雲の章青獅子学級での散策位置の自分用まとめです。3月に関しては紅花の章もしくは銀雪の章の散策まとめをご参照ください。とてつもなく読みづらいですがご承知おきください。

白雲の章散策まとめ

学級選択後4月23日 スクショなし(もはや密集しすぎて書き込めないので...)

4月27日

画像19

5月

画像20

画像21

6月

画像22

画像23

7月

画像24

画像25

8月

画像32

画像33

9月

画像34

画像35

10月

魚釣り大会の節です。奮闘もむなしく、読めるレベルでの記入は私には不可能でした...釣り場近くで大会に参加していない人たちのみ明記しておきますと、温室にギルベルト、その前にツィリル、寮の前にリシテア、部屋にベル、食堂前にレオニー、玄関ホールにローレンツがいます。

画像36

画像37

11月

画像38

画像39

12月

画像40

画像41

1月

画像41

画像27

2月

画像28

画像29



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?