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フォーシーズンズホテルがクルーズ事業に参画

世界的ラグジュアリーホテルチェーンのフォーシーズンズ・ホテルはクルーズ業界に参入します。運営会社はマーク・ヘンリー・クルーズ・ホールディングス(本社=マルタ)。フォーシーズンズ・フロリダやローマの責任者を務めたナディム・アシ氏と、元マイアミ市長で不動産とクルーズ関連の起業家であるフィリップ・レヴィーン氏が共同で設立。両氏がエグゼクティブ・チェアマンを務めます。

昨年7月に発表されたこの船の発注は、2隻の追加オプションを含み、約12億ユーロ(1,700億円)にのぼります。第1船は2025年後半に就航予定。

フォーシーズンズのクルーズブランドとは

本船は、95室のスイートルームを備え、180名のゲストを収容する予定です。フォーシーズンズ・ホテルズ&リゾーツ社長のクリスチャン・クレールは、「フォーシーズンズ・ヨットは、業界をリードする革新性を持つ当社の長い歴史の次の章であり、フォーシーズンズの世界を広げる新しい機会を活用し続ける当社にとって画期的な瞬間でもあります」と述べています。

2025年後半の就航を予定しているフォーシーズンズ初の船は、全長207メートル、幅27メートル、14階建ての船となります。フォーシーズンズ初のヨットは、ゲスト一人あたりの居住スペースが現在より50%近く広くなり、全室スイートの洋上レジデンスで究極のプライバシーと広々とした空間を提供する予定です。

ラグジュアリー・トラベル業界のベテランであるラリー・ピメンテル氏が、この新しい事業の責任者です。

フォーシーズンズとの提携により、目の肥えたゲストにアピールする新しいラグジュアリー・ライフスタイルの旅行カテゴリーを創造します。業界を超えた最高の人材を結集し、世界クラスのデザイン、厳選された体験、真の意味で優れたサービスを通じて、最高級のヨットを提供します」とピメンテルは述べています。

さらに「2025年の就航時には、このような船は他にはないでしょう。この前例のない豪華なライフスタイルのプロジェクトにおいて、フィンカンティエリ社との造船パートナーシップは、業界のリーダーによる三位一体となっています」

各スイートは、床から天井までの窓から遮るもののない自然光が入り、広々としたテラスデッキにアクセスすることができます。

スイートルームは、ヴィラを思わせるような屋内外のリビングスペースで、平均54㎡として設計されます。本船の客室の60%は76㎡を超える屋内外のスペース。

最も広い居住空間である「ファンネルスイート」は4階建て、屋内と屋外を合わせた広さは892㎡を超える予定です。

外装とスイートルームのデザインはスウェーデンのティルバーグ・デザイン、船内の多くのゲストエリアのデザインはロンドンのマーティン・ブルドニスキー・デザインスタジオなど、世界的に有名なデザインパートナーを起用しています。

同社によると、同船のレストラン、ラウンジ、バーのコンセプトは、料理の革新性とゲストの好みへの配慮というフォーシーズンズの歴史の特徴である卓越性と創造性を称えるものとなるとのことです。ロビーでのカプチーノ、地中海風ランチ、寿司バーでのディナー、美しいテラスでのシャンパンなど、素晴らしい海の眺め、定評ある直感的なサービスとともに、常に最高の一皿をお楽しみいただけます。

今後5年間に竣工予定のフォーシーズンズヨットの第一号船は、現在イタリアのトリエステでフィンカンティエリ社により設計されています。

フィカンティエリ社CEO兼マネージングディレクターのピエロベルト・フォルジェロ氏は、「我々は、フォーシーズンズとの新たな機会に恵まれ、グローバルリーダーとしての地位を強化できることに興奮しています」と述べています。

革新性と信頼性で定評のあるフィカンティエリ造船所は、画期的なエンジニアリングと技術を組み合わせて世界最高級の船舶を建造し、設計とゲスト体験を通じてサステナビリティの実践を確実なものにしています。このプロジェクトは、超豪華船の新しいベンチマークを作るために、旅客船建造とヨット設計の最高を組み合わせた、独自のクラスで定義しています。

スウェーデン在住のデザイン会社が設計

豪華ヨットおよび客船のデザイナーであるスウェーデンのティルバーグ・デザイン(TDoS)が、フォーシーズンズ初のヨットのデザインを担当することが決定しました。

オールスイートの全長207mのヨットは、世界的なラグジュアリーホスピタリティーブランドの計画船隊の第一号となり、高度なデザイン、職人技、サービス、卓越性によって際立った陸と海の旅行体験を提供するとのことです。

TDos のパートナーでありエグゼクティブディレクターの フレデリック・ヨハンソン氏は、「私たちは、このユニークでエキサイティングなプロジェクトに、ヨットとクルーズ船の両方のデザインにおける専門知識を提供できることを嬉しく思っています」と述べています。

さらに「これは、ヨットの世界の期待と要望を理解し、比類のないゲスト体験を創造することに専念しているブランドとのコラボレーションです」

このヨットは、クラシックなカヌー型の船尾が特徴で、5階デッキにはこのサイズで業界最大のプールデッキが設置される予定です。また、船首から船尾まで横長の「デュアルマリーナ」を備え、ゲストを海面まで連れて行き、水上アクティビティや海上リムジンによる陸上への移動をシームレスに行うことができます。また、このデュアルマリーナは、水上レストランにも変身することができます。


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