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親父と真面目な話をあと何回できるのだろう

初めて手紙を添えて自分の意思を親父に伝えた。

これは俺にとっては世界がひっくり返るくらいの出来事だ。顎は震えて手も痺れた。たぶんこの感覚は忘れない。

理由は、数ヶ月前家を出た。
一言で言えば、家庭的な事情なのだけど逃げるように出て行った。

昔から、親父から逃げる悪い癖がある。なんか怒られそうな時、機嫌が悪い時、状況が良くない時を察して距離をとってしまう。

今回もそれで火が収まるまで逃げるんだろうな、、、
と思ったら、今回は火に飛び込んで自分の意思を伝えた。声にならない声はきっと親父のどこかに届いたと思う。

意思を伝えてから、親父と仲がいいのよ。
「なんやそれ笑」って思うかもしれないけど、うちにとってはめちゃくちゃな進歩。
父子家庭のうちはリビングでは何も喋らなかった。
車やバイクとかのこだわりを持った趣味を語り合ったりする渋い親子関係に憧れていた。親から譲り受けた大事にしてきた年季のある物とかかっこいいよね。

それが最近では、日常の雑談や真面目な話が出来るようになった。
今まで耳を傾けてもない話を聞いて理解して考えを話せるようになった。

そして思う。「俺の理解が足りていなかっただけやんか。」と

これまで、話をしても真面目なことだったりつまらないから喋らなくていいと思っていた。だけど気づいたのは、一番面白くないのは決めつけて話を広げもしない自分なのだと。

あー、刺さるううううううううう。
これはあれだね、ギガスラッシュを会心の一撃でくらうように刺さってる。

いままで散々逃げてきたこと、逆に向き合ってみると何かがひっくり返るかもしれないよって話。


親父と真面目な話あと何回できるのだろう


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