中日は新人二遊間?

 各球団、新人合同自主トレが盛んに行われているが、その中でも一際目立っているのが昨季最下位の中日だ。もう既に村松開人、田中幹也、福永裕基と3人の内野手が一軍キャンプの北谷球場への切符を掴んだ。今回は、そんな生まれ変わる気配のある中日がこの3人をどう使うかを考えよう。

村松はいやらしい選手

 ドラフト2位での入団で関東の大学、そして左打ちの俊足好打ということでSNSでは「京田陽太の再来だ」という人が多いが、村松はいい意味で京田とは対照的な打撃をする。

 まず、彼は極端に三振が少ない選手だ。選球眼がよく、バットに球を当てる能力に長けていることがわかる。SNS上では、大学の先輩である阪神の糸原健斗に例えられることが多々あるが、彼のように泥臭くガッツのある明治大卒の選手らしいプレーに期待している。ただ、課題は故障だ。攻守ともに欠点のない素晴らしい選手ではあるが、大学時代は膝の故障との戦いとなっていた。手術をしたようだが、果たして完治しているのだろうか。ナゴヤドームは足腰に負担のかかりにくいタイプの人工芝を使っているようだが、無理は厳禁。1年目は休み休みでいいので、シーズンを全うすることが出来たら御の字と言えるだろう。

伏竜・田中幹也は

 難病を克服した田中は「なぜこの選手が6位なのか」というくらいの素晴らしいポテンシャルを秘めた選手だ。彼は素朴な野球少年をそのまま大人にしたようなプレースタイルで、基本プレーの徹底が叩き込まれている選手だ。

 意外と言っては失礼だが、非常に打撃もいい。長打こそないものの、犠打や右打ちと言ったケース・バッティングに長けており、往年の井端弘和元巨人コーチを彷彿とさせるものがある。こういった選手はナゴヤドームの野球に非常にマッチするので期待大だ。ただ、課題と言うのかは分からないが、彼は難病の潰瘍性大腸炎を経験している。これはストレスが影響するとの事なので、我々ファンは野次を飛ばさず、暖かい目で彼を見守ることが彼のために唯一できることなのではないか。

あの選手と重なる福永裕基

 そして、忘れてはならないのがドラフト7位の福永だ。本職は二塁手ながらも内野全てのポジションをそつなくこなすことが出来るタイプの選手である。打撃もよく、逆方向に長打を打てることがこの選手の最大の売りと言っても過言では無いはずだ。

 僕はこの選手を見た時、来季から楽天へと移る阿部寿樹によく似ているなと感じた。オールド・ルーキーと呼ばれる年齢でのプロ入りに加え、プレースタイルも彼を彷彿とさせるものがある。ただ、阿部にはあって福永には無いものが堅実さだ。敏捷性に優れたいい守備はするものの、その分失策も多いという感じだ。それに加え、26歳と既に中堅の年齢である。限られた時間の中で、猛烈なアピールをして欲しいものだ。

最後に

 当たるも八卦当たらぬも八卦の新人だが、その分無限に期待をすることが出来るので楽しみだ。立浪監督の野手の目利きは素晴らしいものがあるので、そこに期待しようではないか。

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