【D】恐竜復活?中日が強い理由
4月9日からの横浜2連戦を連勝し、中日が令和初の単独首位に躍り出た。2年連続最下位の間にきちんとした下地を作り、若い二遊間にベテランの両コーナーという非常にバランスのいいチームを作り上げたものだ。今回は、そんな中日が強い理由について書いていこう。
先発に白星
まず1つ目の理由として挙げられるのは、先発投手にきちんと勝ち星がついているということだ。ここまでの7勝のうち、先発に星がつかなかったのは延長戦を戦い抜いた対巨人1回戦のみである。昨年の阪神もそうだったが、先発に星が着くチームは強いのだ。
なぜこうも先発に星が着くか。僕はテンポの良さがそれを実現していると感じている。今季はどこか、打球が飛ばないのだ。長打が例年よりも極端に少ない気がする。中日投手陣もそれを感じているのか、ストライクゾーンにスイスイと投げるのだ。当然、四死球も激減し打線のリズムを作りやすい。援護も増えて当然というわけだ。
打てないなりの工夫
中日は広いナゴヤドームを本拠地としていることもあり、ここ20年ほどはディフェンスを重視した編成や采配をするチームとして知られている。ただここ数年、低迷を続けて以降は攻守に大雑把なプレーが目立った。
ただ今年は違うのだ。特に目立つのが2番打者の田中幹也と8番打者の村松開人。この2人は二遊間コンビも形成しているが、2人とも小技の上手い選手である。打てそうにない好投手からは粘って粘って四死球をもぎとり、走者がいる場合はバントや進塁打などで繋いで得点圏に送る。この2人がいるからこそ、高橋周平、中田翔、細川成也という豪華クリンナップトリオがさらに映えるのだ。セイバーメトリクスでは計ることのできない緻密な野球は、時代遅れかもしれないが「弱いチームを強くする」ということに関しては最も良い手段なのではないか。
最後に
たかが10試合、されど10試合。「新しい中日」は天高く舞うだろうか。故障持ちの選手が多いチームなだけに不安要素は多いが、今季は期待できるはずだ。
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