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【D-G】髙橋宏斗、2年目のジンクス?

 前年に新人王級の活躍をした選手が、翌年にサッパリとなる事は9回7不思議のひとつである。特に、ここ数年の中日はそれが顕著で、福谷浩司、京田陽太、鈴木博志らがそれにあたるだろう。今回は、現在実働2年目で苦しんでいる髙橋宏にハイライトを当て、不調の原因と打開策を書いていくこととしよう。

直球の精度を高めるべし

 プロ入り後の髙橋宏の決め球といえば、直球に近い球速でストンと落ちるフォークボールだ。この球を投げれば間違いなく空振りが取れると言っても過言ではない、まさに魔球と称しても大袈裟ではない代物である。しかしながら、彼の今季の投球を見ていると、この球を中心に組み立てることで本来の直球が失われているように感じるのだ。

 これはあくまで個人的な感想なのだが、直球とフォークボールを同じ感覚で投げているように見えるのだ。当たり前のことを言うが、フォークボールという球種は内外や高低といったコースを気にして投げるような球ではない。あくまで「落とす」ということが全てなので、細かい制球は求められないのだ。しかしながら、直球は何も変化の無い球なので、内外や高低のコースに細心の注意を払って投げ込む必要があるのだ。ただ、今季の彼にはそれが感じられず、単調に投げ込み高めに浮いた直球を痛打されることが目につくので、もう一度直球の精度を高めて欲しいものだ。

野球人生の正念場

 もちろん、この事が不調の全ての要因とは言えない。今季から取り組んでいる中6日での登板や、味方の失策の多さも不調の要因として挙げられるだろう。後者は守備陣が固定されたら解決するだろうが、前者の短い登板間隔を達成することができねば、中日のエースとなるどころか先発投手のノルマとも言える規定投球回数をクリアすることも出来ないのだ。今季中に、中6日での登板に慣れ、来季には規定投球回数を投げ一人前のローテーション投手へと成長を遂げて欲しいものだ。髙橋宏は大学生で言うと3年生の歳にあたる。21歳、人生の正念場と言っても大袈裟ではないはずだ。

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