横浜、楽天の新外国人投手は

 コロナ禍もようやく終息モードに入り、各球団ホンキの補強に着手している。今回は、横浜、楽天に新加入する助っ投について書いていくこととする。

ウェンデルケンは右のエスコバー

 195センチの長身、体重はゆうに100キロを超える文字通りのジャンボ級投手である。球速も150キロ中盤を記録し、動画を見ても確かに速いのだが球質は今一つか。これは古今東西どこの国の投手にも言えることだが、耳の辺りでリリースしてしまう投手の投げる直球はホップを感じられないのだ。

 ただ、微妙に動く直球は日本人投手にはなく、NPBで外国人投手が活躍する上で大きな強みとなるので期待できるだろう。バットの芯を外すことが出来るので、多少の荒れ球はあるものの狙い球を絞らせないという点ではこれも武器になるはずだ。あとはどうNPBの環境にアジャストするか。上半身を強く使うフォームは同僚のエスコバーを彷彿とさせるので、彼を参考にすることができるのであれば大化けする可能性大である。

バニュエロスの活躍を確信

 この投手は東京五輪メキシコ代表で1度日本でプレーした経験を持っている。上手投げと横手投げの間の子のような投げ方、俗に言うスリークォーターという投げ方をし、非常にフォームが安定しているという印象である。日本人投手に例えるのならヤクルトの田口麗斗に近いのではないか。

 よく開幕前に、野球解説者が「解説者生命をかけていい」と予想を言い、だいたい秋頃になるとそれを忘れているということがよくあるが、それに近い感じでこの投手は活躍すると確信している。まず、コーナーに球が行くので、ストライクゾーンを正確無比に決めるMLBよりも審判の主観が入りやすいNPBに向いているのではないかと感じるのだ。また、直球の球速が150キロ前後で、それもある程度の制球力があるという点も高評価の理由である。MLBでは「普通の投手」だが、主戦級の左腕投手の少ないパ・リーグではかなり優秀な数字だ。

 不安材料はNPBの緻密な野球をこなせるかどうか。クイックモーションはあまり得意ではないと感じたが、これを克服したら活躍は間違いない。先発か救援かはまだ分からないが、昨季35試合MLBのマウンドに立った上でのNPB入りなので、先発という契約を結んでいると予想する。

最後に

 新ユニフォームについて書こうと思っていたが、これだけビッグネームが続くとそれに手がつかない。来季が今からでも楽しみだ。

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