【D-M】髙橋宏斗、泥沼から抜ける
今季初勝利から2ヶ月、ようやく髙橋宏が2勝目を完封で挙げた。今まで完投もしたことがなかったので、肩書き付きの白星はプロ入り後初めてのことである。今回は、昨日の投球内容と今後の展望について考えることとしよう。
6回の窮地で一皮むけた?
この試合、ロッテのチャンス曲を流すまいと意気込んだ髙橋宏。有言実行でピンチらしいピンチは6回のみであった。無死1、2塁からうるさい中村奨吾を併殺打に仕留めるも、尚も3塁に走者を置き一発長打のある山口航輝を迎えた際の投球がいつもの彼とは違っていた。
やはり、彼の決め球といえば落差の大きいフォークボールである。スライダーやカーブも1級品ではあるが、この球に頼りすぎてしまっているということが彼の課題でもあるのだ。しかしながら、この場面でオール直球の3球三振。遊び球なく、パ・リーグのスラッガーを相手取ってのこの投球をできる投手がセ・リーグに何人いるだろうか。テレビの前で見ていて、久しぶりに痺れる投球であった。
遅すぎる初完投
冒頭でも話した通り、この試合が髙橋宏にとって初めて挙げた肩書き付きの白星である。こうした表現自体が古臭いのかもしれないが、やはりエースは1人で投げてこそ。何とかの一つ覚えのように、「時代、時代」と言っている人間を結果で黙らせて欲しいものだ。
よくよく考えると、前々回までの援護の少なさは彼にとってのいい試練だったのかもしれない。山本由伸や菅野智之といったリーグを代表する超エース達も、少ない援護とにらめっこをしながら成長したものだ。世間は梅雨に向かっていくが、雨降って地固まるとはよく言ったものだ。ここから大躍進して、今季は2桁勝利を目標として欲しい。
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