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仲地令亜の投球フォーム

 先日、髙橋宏斗の投球フォームを分析してみたが、やはりその道の方のようなトラックマン・データやラプソードがないので読み応えに欠ける投稿となってしまったので歯痒いばかりだ。今回は髙橋宏と同じく、金の卵の仲地の投球フォームを観察のだが、どうか暖かい目でご覧頂きたい。

軸足の粘り○体幹◎

 この投手の魅力はタイトルの通り、軸足の粘りと体幹の2つだろう。この2点がしっかりとしているので、身体が強いというお墨付きを得たと考える。

 まず、軸足の膝の皿が本塁と正対するのが非常に遅いというところが特徴的なのだ。これによって体の開きが非常に遅くなっており、打者から見ると背中からいきなり球が出てくると言った感じとなるだろう。テークバックも身体に隠れているので、左打者は特に打ちにくいのではないか。また、肘を出す際のバランスが非常に良く、腕の力だけで投げていないという印象を持った。元巨人の上原浩治氏がまさにこの投げ方であり、深く沈みこまずに球持ちよく投げられるコツなのではないかと感じる。この2点はまさに天性の才能だ。

明確な課題があることに安心

 課題がない人材に成長は期待できないことは古今東西至る所で共通することであろう。それは球界にも通ずることであり、山本由伸やダルビッシュのような不世出の天才以外課題のない投手は小さく纏まっている証拠なのだ。

 個人的に、仲地はその小さく纏まった投手に当てはまるのではないかと心配していたが、この登板を見てそれはないのではないかと感じた。不安材料があることに安心と言っては少しおかしいだろうが、昨日の登板ではスライダーやカーブがすっぽ抜ける事が目立ったのだ。ただ、仲地の長所はこの「すっぽ抜け」が「失投」にならず、ストライクゾーンから大きく外れることだろう。最近では言わなくなったが、「逃げ球タイプ」の投手なのだ。ただ、精度がいいことに越したことはないので、少しでも抜け球を少なくして欲しいものだ。

最後に

 この投手を一本釣りできたというのはスカウトの功と言っていいだろう。沖縄の大学からは初めてのドラフト選手ということで、勇気のいる指名だっただろうがシーズンが終わったら「英断」と評されているに違いない。

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