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徳島県阿南市にあるフリースクール『TOEC自由な学校』でドローンを題材にした科学実験室を開催しました。

こんにちは、本橋です。今回はドローン実験室のお話です。

徳島県阿南市にある『NPO法人 自然スクールトエック』さんのTOEC自由な学校でドローン実験室を開催してきました。TOEC自由な学校は小学生向けのフリースクールです。 STEM教育やドローンのイベントで呼んでいただいたことはありましたが、自然スクールは初めてです。

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💬『自然スクール』と『ドローン』

『自然スクール』と『ドローン』と並ぶとどこか違和感を感じるかもしれませんが、子どもたちの興味・関心をどの方向にサポートしてあげるか、という文脈では似ているように思います。

もともとは株式会社モノサスとしてトーク番組『とえっくらじお』の制作と配信のお仕事でトエックさんに出入りしていたところ、だんだんと授業をしてみようかというお話になっていきました。

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今回のドローン実験室はどんな企画にしようか、スタッフのフナさん、ペーターさんと相談を重ねつつ、2021年3月18日、トエックさんの『TOEC自由な学校』でドローン実験室を開催いたしました。

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ドローンに興味津々。ドローンのカメラに映る映像をスマホで見るだけでも関心が尽きません。

😍「この映像写ってるの? ワー!(ドローンに向かって手をふる)」

ちなみにこんなふうにスマホの画面を見せたいとき、プロポのレバーを着陸方向に倒しておくとスマホ操作による離陸をロックしておくことができます。子どもたちが適当にスマホを触ってもプロペラが回らず安心です。

💬プロペラの回転と空中機動の関係について質問を受けました

トエックにはいろんな子どもたちが参加しています。中にはテクノロジーやプログラミングに強い興味を持っている子もいました。

その子からは

😃「なんでプロペラが回転するだけであっちこっち移動できるの?」

という鋭い質問。これはドローンの仕組みに興味を持つとまず出てくる不思議ポイントの一つで、4枚プロペラのドローンがこれだけメジャーになった理由の一つでもあります。

回答は用意していたトイドローン教材を使いました。1枚1枚のプロペラをそれぞれ独立して回転させることで起こせる物理的な作用と、トイドローンを手に持ってプロペラを回転させたまま傾けることで、コンピューターが行っている判断と姿勢制御を自分の手で動かして試します。

😆「ドローンをひっくり返してもいい?」

もちろん、思ったことは全部試して!

💬いつもの体験教材たちにも活躍してもらいました

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おさんぽドローンの体験。たくさんの目(カメラ)を持ったドローンがどれだけ多くの情報を取得しながら空を飛んでいるのかお話したあとで、それでもコンピューターの融通の効かない仕組みを体験を通して知っていきます。

仕組みを知るということは、ドローンの限界を知ることにも繋がります。

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自作ドローン教材を手に持って、傾けて、毎秒何百回もセンサーが取得している情報をリアルタイムにパソコンの画面で確認します。

🙄「飛行機の運転席みたい」

このときはMultiWiiConfの画面を見せていました。いろんなセンサーの値が並んでいてリアルタイムに変化して、コックピットっぽさがあります。(コックピットがどんななのか僕もイメージでしか知らないけど)

そんな体験を通して、不思議な魔法だった空飛ぶドローンが、ひとつひとつの目に見える数字として分解されて手の中に落ちてきます。

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ドローン輪投げも遊びました。ドローンを自分でプログラミングすることもできて、プログラミングできるのであればゲームを作ることもできます。このことドローンに限らず、身の回りにあるあらゆるコンピューター制御の機械は、自分でプログラミングさえできればオモチャになります。

というお話もいつもはプログラミングの授業とセットですが、今回はお話だけ。

💬本気で遊んで体で覚えるみんなの熱量がすごい

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スタッフのお兄さん・お姉さんたちも一緒になって本気で遊びます。

ドローン実験室の最後には、みんなで衛星写真を見ながら自律航行の飛行計画を作って、

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追いかけろ! 土手の方に飛んでいったぞ!

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田んぼの真中まで追いかけろ!

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中央上部に見える小さな点がドローン。このあとぐるっと大きく田んぼを飛び回って、子どもたちと一緒にホームポイントまで戻ってきました。

💬トエックスタイルで行ったドローン実験室でした。

今回はTOEC自由な学校の中での開催ということで、授業の途中でも興味を持った部分だけ参加、他に気になることがあれば離脱してもよいというスタイルで開催しました。

結果として、ドローンはともかく教材が気になって仕方ない子が参加する体験パート、みんなと一緒になって追いかける遊びパート、そしてテクノロジーに興味を持った子が参加するDeep Diveパート、と明確に参加者が別れてくれたのでやりやすく感じました。

今回ドローン実験室を開催させていただいたトエックさんですが、普段はデジタル系のおもちゃの持ち込みはできず、子どもたちは自然を舞台に自由に遊びます。

でこぼこの広い田んぼで鬼ごっこや陣取り、走り回る、サッカーや野球、ドッジボール、工作、造型、絵画、手芸、アート、ダンスやごっこ遊びや演劇。ピアノ、リコーダー、ウクレレ、ギター、唄、料理、焚き火、農業、読書や研究、調査、化学実験、漢字や計算ドリル、山登り、サイクリング…。ミーティングで言っていないことも次々と生まれるし、活動が連結したり、合体したり、変容したり、発展したり、転換したり、消滅したりします。動的なもの、静的なもの、多種多様なやりたいことが混然一体となって流れていきます。
ー トエックWebサイト内『自由な学校の学び(遊学タイム) 』より

ドローンが単独でこの中に加わることは無いと思いますが、ドローンのテクノロジーを解体した経験が生きていってくれたら何よりうれしく思います。

[PR] とえっくらじお

さて、そんなトエックさんの普段の活動や、スタッフのみなさんがどんな思いで子どもたちと向かい合っているのか、興味を持たれた方はこちらのトーク番組もチェックしてみてください。(とえっくらじおは株式会社モノサスのお仕事です)

代表の伊勢さん、スタッフのふなさん、ぷーさんの3人と、多様なゲストをお迎えして一緒に楽しくお話するオンラインのトーク番組です。月イチでライブ配信もやってます。

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『自然の中で遊ぶ学校って何?』『え、授業はどうしてるの?』という当然の疑問や、自分の子供に対する育児・教育の不安など、設立35周年を超えて走り続ける達郎さんたちに質問を投げかけてみてください。

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