三千盛 辛口日本酒 多治見市 岐阜県 もてなし旅 ニッポン初体県

PR伝統を守り続ける「からくち」

戦後の甘口ブームの中でも、岐阜県多治見市で始まった「からくち三千盛」は、その味を変えずに辛口の酒造りに挑戦し続けた歴史があります。苦難の中でも支持してくれる愛飲者の声を力に、飲みやすく、かつ辛口ながらも口当たりが柔らかい日本酒の製造に努力を重ねてきました。その結果、水のようにすっきりとした飲み心地で、日本酒本来の旨味を感じることができる酒を実現しました。



江戸時代から続く酒造りの歴史

「三千盛」の酒造りは、江戸時代の安永年間にさかのぼります。初代 水野鉄治が開業以来、地元岐阜県の豊かな自然と伝統技術を生かした酒造りを行ってきました。明治中頃には、異なる銘柄で親しまれ、時代とともに進化を遂げ、今日の「三千盛」が誕生しました。これは上級酒のみを意味する銘柄であり、品質へのこだわりが表れています。



辛口の酒造りへの挑戦と確立

甘口が主流の時代にあっても、水野高吉は理想の辛口を追求し続けました。特に、精米歩合50%、日本酒度プラス10という、当時としては珍しいほどすっきりした辛口の日本酒を造り上げ、「三千盛特級酒」として発売。この独自の味わいは、全国から辛口を求める酒徒に支持され、著名な作家・永井龍男氏による推薦も受け、名の知れた料亭や寿司屋で取り扱われるようになりました。



蔵元の今とこれから

この「からくち三千盛」のストーリーとそのお酒は、ただの飲み物ではなく、時代を超えた職人の情熱と生き様が息づいています。その一滴に込められた想いを、ぜひ味わってみてください。辛口ながらも誰もが楽しめるその味わいは、多くの人々に愛され続ける理由を教えてくれることでしょう。



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