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ずっとめでたいフロア:サマソニ2023①


あたりめです。

今年もSUMMER SONICに行ってきました。(※大阪2Days)



どこぞで見た文言まんまである。



先日、2日目に目撃し とても印象的で素敵だったBE:FIRSTの感想を取り急ぎ単独でアップしたのだけど、これがエライことになった。

ド級


オタクの本気である。



日記の延長のような気持ちで、残したい感情と出会ったときにつらつら書いてきたものが、まさかこんなことになるとは。書くことを職業としていないただの事務職の身としては、もう一生分読んでいただいたし、桁違いのスキもいただいたし、とにかくスペシャルすぎる思い出のひとつになった。完全に特殊現象だった。




というわけで(?)、それはそれ、これはこれで 2日間で過ごした他のアーティストとの時間についてもゆるりと書き残していくぞ〜〜ィ

各ステージの詳細なレポというよりは、過ごした空間全体についてのふんわりとした日記になりそうな感じ。なぜかって?今年のサマソニはまともに観れたステージが少ないから!!!タイテ被りすぎなの!!!


ほんで暑すぎたの!!!!!



これに関しては笑い話でも何でもなく本気でちょっとマズかった。運営側も参加側も、より意識を持って対策しなきゃならんなぁと…ぬぅ………




私は去年に引き続き 主要駅から会場まで運んでくれるちょいお高い方のシャトルバスを利用したのだけど、レベルアップしていた点がひとつあった。

ドリンクチケット(2枚)が付いていた………!!!!!
※写真はございません(撮っとけよマジで)


ペットボトル飲料を基本として、レモンサワー・ハイボールとも引き換えられる魔法のチケットだった。会場の売店で買うと300〜500円くらいする(アルコールはもっとする)し、自販機で買おうとすると長蛇の列なので、この2枚は本当にありがたすぎた。素晴らしいサービスである。




1日目はシャトルバスが遅れていたので、11時半に会場に着く予定だったのが12時半頃到着した。

バスから降りて会場に入るなり目に飛び込んできたのは、人で ごった返すMASSIVEステージだった。


初詣?




目の前に広がる景色は中央奥に構える小さなお賽銭箱へ群がるそれでしかなかった。明らかにキャパをミスっている。この時間、ステージに立っていたのは '新しい学校のリーダーズ' だった。

本来であれば私もステージを観る予定だったけれど、到着が遅れたのと もはやステージの場所すら分からないほどの大盛況っぷりだったので、大人しく諦めて腹ごしらえをしに行くことにした。

移動中、「スズカちゃ〜〜ん、上履きは?上履きどうする?」「上履き…返せッ!」「上履き返せぇ〜〜↑↑」という謎めいたMCが聞こえてきて笑ってしまった。上履きコミュニケーションである。




さて、腹ごしらえです。



え?去年の画像使うなって?
やだマ〜〜〜よく見てますね???


去年はこちらです。一緒ですが違います。
ちなみに2日目も同じもん食うてます。そうです私はそういう人間です。



去年はフードエリアにステーキゴリ売りお兄さんが居てメチャクチャ笑わせてもらったのだけど、今年はどうやら居ないらしかった。まぁきっとどこか違うフィールドで今年も元気よくやっているのだろう。ゴリ売りお兄さんもまさか何の関わりもない一般市民から想いを馳せられてるとはミリも思ってないだろうな。ゴリ兄 健康でいてください。



'The Snuts'

ウワ〜〜〜〜〜ン!!!!!夏が始まるよ!!!しかも今年はマスク無しだよ!!!ようやく愛してやまない音楽空間が帰ってきた感じがするなぁ。今年はスナッツ、君たちから始めるとする!!!!!

相も変わらず 私は音楽が好きだとボヤくわりにアーティストを知らなすぎるので、簡単にプロフィールを書きながら振り返っていきますん〜〜

それから、貼っているYouTube動画は飛ばずにこのアプリのまま見られるし、Spotifyプレビューは良い感じの部分を手軽に数十秒聴くことが出来るので、よろしければ再生しつつお読みください〜〜


The Snutsはスコットランド出身の4人組ロックバンドである。結成は中学時代・2015年。結成時が若すぎて8年経った現在でも20代前半〜半ばというなんともエネルギッシュなバンドだ。


私は毎年タイムテーブルが出たタイミングでまず本命の出演時刻をチェックし、その他 融通が効く時間帯に関しては該当する全てのアーティストの楽曲を数曲聴いてどれを観るか決めている。スナッツはこの方式で聴いたときに不覚にも脳内で「好きだ」と告ってしまったため、観に行くことにしたのだ。

プロフィール確認したときマジで吠えたもんな。彼らはルーツにArctic Monkeysを挙げている。いやもう…もう………


そんなもん好きに決まってんやん……………(※UK最愛バンドがアクモンの人間)


私はスナッツの節々にどこかアクモンの気配を感じとっていたんだろう。こういう「なんか好きかも」同士の先を辿ったときにガッツリ交わる点があることが多いの、すごいなぁと思う。




マッッッ、これ外でやって!!!この人たち外で演奏させて!!!屋内ミスってる!!!!!


気持ち良すぎだろ。音の流れ良すぎ。メチャクチャ突き抜けている。


なんかもう青空見えるもんな。なんなら渡り鳥も見えてる。というか渡り鳥っぽい(渡り鳥っぽい)音なんだたぶん。どこまで〜も連れてってくれる感じ。メロディのなめらかさに乗るボーカル・ジャックの声の通り方ったらえげつない。ボーカルがエレキみたいに聴こえるし、エレキがボーカルみたいにも聴こえる。楽しすぎ〜〜〜




ただこのスナッツ、生で聴いて思った。


ドラムが軸すぎる。

ドラムが軸すぎる。

ドラムが軸すぎる。


大事なことなので3回言いました。いいですか、スナッツはドラムのジョードンが要です。

どのバンドもドラムが軸でしょうが、という話になっちゃうし実際その通りでしかないのだけど、ジョードンのドラムはマジでボスみたいだった。絶対に揺らがない重心がそこに鎮座していたのだ。彼が居てくれるから3人はあんなにも自由に音を響かせられるんだなと感じた。3人がライブ中 何度もジョードンの元へ集まる姿がそれを表しているようだった。




ワ〜〜この人たち、ちゃんと "4人だけの世界" が褪せずに真ん中にあるんだ。古びたガレージで笑い合いながら音をかき鳴らしたであろう空間(概念)が、大舞台でも鮮明に存在していた。少年のままのわくわくが聴こえた気がした。頼むから永遠にそのままで居てくれ。

愛だ



'女王蜂'

女王蜂は日本の4人組ロックバンドである。邦ロックオタクをしていた頃からもちろん知っていたしずっと観たいと思ってはいたのだけど、なかなか機会がなく今回ようやく初めましてとなった。

女王蜂の音楽はジャンル分けがメチャクチャ難しい。というか出来ないと個人的に思っている。


節々に散りばめられた和のサウンド、考えられない高低差のダイナミックな構成、目を惹きすぎる妖艶なビジュアル、すべての要素を満開で昇華させるボーカル・アヴちゃんの存在。どれを取っても強烈だし、孤高だし、唯一無二。世の中に転がっている定義とかジャンルとかボーダーとかのあらゆる括りを真正面からぶっ壊しているのだ。やっぱり "壊せる人" の音楽って格好良いよなぁ。

だからジャンル分けが出来ないというよりは、"必要ない" のほうが合ってるのかも。




私はフロアを三度見した。


扇子……………?


前方後方関係なく、フロアのあらゆるところで扇子が舞っていた。しかもフワッフワのやつだった。羽。
サビに入るたびにフワッフワの扇子が八の字を描くように振り回され、コールの部分になるとサッと畳んで拍を打つ。コールが終われば再びバッと開かれ八の字を描く。



まてよ。何が繰り広げられてんだ。

ここどこ?バブルのディスコ???サマーソニック2023で合ってますよね?????





フワッフワ扇子・"ジュリ扇"。あとから調べたところ、とあるライブでファンが持ち込み、それをアヴちゃんがキャッチしパフォーマンスに用いたことがきっかけでバンドのお馴染みアイテムとなったようだ。

マジでこれだった


これは完全に罠だ。
スタンド席から見下ろすように会場全体を眺めていた私にとって、ジュリ扇の存在が視線を奪うことは容易く、もはやバンドのステージに集中することは至難の業になっていた。

どうしたってムリすぎたのだ。後方ジュリ扇と比較して前方ジュリ扇の舞にキレがあったことも、指定カラーが存在しないのか これでもかというほどにカラフルだったことも、全てに反応せざるを得なかった。


いちばんムリだったのが1人 紅白色のジュリ扇を掲げていた人間が居たことだ。こんなもん笑うしかないだろ。そこだけずっっっとめでたいんよ。一生何か祝ってんのよ。どこで仕入れてきたのか教えてほしい。



ここからタイムテーブルがアホの被り方をしていたため、ジュリ扇に脳内を侵食されたまま 女王蜂のステージからは途中退散することになった。不甲斐なし。是非またリベンジさせてください。そのときはジュリ扇持参します。



'Inhaler'

Inhalerインヘイラーはアイルランド出身の4人組ロックバンドである。ボーカルのイライジャはあの世界的ロックバンド 'U2' のボーカル・ボノの息子さんだそう。(サマソニの3日前くらいに初めて知った情報難民) こりゃとんでもないものを抱えながら音楽と向き合っているのでは…

お恥ずかしながらU2についてはその存在を知る程度だったため、どれくらいキング的存在なのか軽〜い気持ちで調べてみた。

◎グラミー賞 22回受賞(46回ノミネート)
 アーティストグループでのグラミー賞世界最多受賞記録を保持
◎1980年のデビューから現在に至るまで活動休止はもちろん、メンバーの脱退や変更もなく活動
◎コンサートの規模や動員数が世界最大・最高(米国での単独公演動員数記録の3位までがU2)

いやもうあれだわ、気安く名前呼んじゃダメだわコレ。キング超えてモンスターだったわ。

『ツアーが始まると家を売ったり、仕事を辞めたりして全部のツアーを観るコアファンというのもいる』

これに関してはもうシンプルにヤバイだろ。
何かに対する感想としてnote上 最も避けたい単語・ヤバイを出さざるを得ない。どうしたってそれ以外言いようがないじゃん。しゅげ〜〜〜


ジャンル的にはがっつりインディーロックで、大好物なサウンドだ。あと個人的な好みで言っちゃうとイライジャの声が好きすぎる。
私はアクモンのアレックスとかテナーのホリエアツシの声がドチャクソに好きなのだけど、なんとなく似てる部分がある気もする。分析が得意な方が居たら是非共通点を見出してほしい。モットーは他力本願です。(ウソです)



どうにかこうにかピークの時間帯を越え、場内には沿岸部らしい すこしつよめの風が吹き始めていた。耳にさわる 風から生まれた音がインヘイラーのサウンドと融合する。空間の音もステージの一部、ノイズなんてものはどこにも存在しないのだ。心地良いなぁ。




彼らの音楽はなんというか、とてもセピアだ。確かに今そこで鳴っている音を聴いているはずなのに、鳴って彼らの元から離れた その瞬間からもうセピアに染まっていく感じ。まるで瞬間冷凍されるみたいにどんどんフィルムにぎゅっとなって、それが自分の耳に触れたときにもう一度色彩を放つ感覚。どうしてか懐かしくて、わけもなくほんのすこし、泣きたくなる。哀愁かなァ〜〜

非日常よりは日常のほうがしっくりくるし、いつでも、どこへでも連れて行きたくなる。フィルムカメラを携えるような気持ちに近いのかもしれない。




'SOL'

インヘイラーと出演時間がすこし被っていた上に ステージ間の移動にかなり時間を要したため、着いた頃には残り約15分。西に傾いた強烈な太陽光を浴び オレンジ一色に染まったOCEANステージには、テヤンさんの姿があった。

目も開けられないほどの陽射しが降り注ぐなか すでに30分ほどステージを行っていたテヤンさんの身体からはもう、考えられない量の汗が流れていた。首筋・額から…とかそんなもんではなく、露出していた腕とかのすべての毛穴から汗が吹き出しているような感じだった。日本の夏が暑すぎてゴメン…と思わず心のなかで謝罪した。




「とても好きな日本の曲があって…それをリミックスしたものを、今日は歌いたいと思います」
そう語り 始まったのは松原みきの '真夜中のドア〜Stay with me〜' !!!!!これがハチャメチャにうんまい!!!!!うますぎた!!!!!!!

というか、2023年の野外フェスで松原みきを聴いているこの状況がもう宝。しかも海外のアーティストが歌ってくれている。素敵すぎだろ。たまらん。

カバーって自分の歌唱スタイルに合ったものを歌うわけじゃないから、やっぱり実力が表れやすい。テヤンさんは女性の曲、しかも外国語曲を完璧に歌い切った。凄まじい声量だった。




とても貴重で最強なカバーだったけれど、私の脳裏に今でも鮮明に焼きついているのはリサちゃんとのフィーチャリング曲、'Shoong!'

これ、何度も鳥肌が立ったし、"より格好良い姿を見せたい" というシンプルで真っ直ぐな想いが その一瞬一瞬にあまりにも体現されていて、なんか泣きそうになってしまったんだよなぁ。これまでの長い年月、そして今も彼とともに歩み続けているファンの方々にとって この日がどんなに素敵なステージだったのかすごくお話を聞きたいし、ハグしたい。(やめとけ)




瞳がね、もう嫌になってしまうほどずっっっっっと優しかったんです。ポイントはきゅっと押さえるけれど他の動きはすこ〜し柔く脱力させたような、抜け感と洗練具合が共存した "音楽を染み込ませるようなダンス"。テヤンさんが歌うたびに、踊るたびに、全身からボッタボタに流れる汗と優しい瞳が西日にきらきらしまくっていた。これはそりゃ、少年は夢を抱いちゃいますよ。

とても格好良いひと





1日目終盤〜2日目は②へ続く!

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