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【解説・あとあとがき】blueblood sensation sanctuary

導入

──どうも。

有料記事ですがあくまで投げ銭用のため全文無料(なってなかったらミスですTwitterに連絡ください)

本稿は昨年のC97にてR氏。のサークルより頒布された創作本「blueblood MANKIND MATERIAL」に掲載させてもらいましたショートショート「sensation sanctuary」のあとがきがてら解説、もとい自身をいち読者にすぎないとしたうえでの考察記事となっています。

note版もあるから今から読めるよ!↓

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話に違和感のない程度に二重表現や矛盾他おかしな箇所をそれとなく直しました。ヒエ~ッ!そもそも話の完成度ひっく!なお自分への戒めとして一定以上の改変は禁ずる!

本人から解説を読みたいと連絡を貰いはしたけど、なんだこの自己満!?
いいんだよ、創作とは、もとよりそういったものなのだから(自己完結)

二次創作として本人から設定に監修を受けつつも、特に制約もなく放任主義に書かせてもらえたので、ぶっちゃけ俺の脳内にしかなかったものでたくさんです(誰か考察してくれてたら嬉しい)

そういうわけでここに記す

タイトル

「sensation sanctuary」とあります。ショートショート、あるいは2ch等でもファンメイドのサイドストーリーなどで使われる一般的な呼称「SS」を、とりあえず原作のサブタイトルの命名規則に倣い再び単語化したものです。先に使われてなくて良かったね
センセーションは感覚、サンクチュアリは聖域となっています。感覚はともかく、本文を読んでくれた方は「あの終わり方で聖域はないだろ…!」って思うかもしれません。僕もそう思います。けど、聖なるものが常人にとっても心地よいかどうかはわからないのでまああの終わり方でもいいでしょう(適当)彼にとってはああだったのです

時系列と世界観

bbccにおける大災害「第4次CC(サイバーコンフリクト)」の発生、再現都市が大きなアップデート(辻褄合わせ)を受けた後。現在連載中のbbddとだいたい同時系列と考えて書きました。書いたのは去年の冬なので、その後のddで描写されている内容は反映されていませんが、まあ二次創作だからいいんじゃない?
ギャング、カルテル達の闇取引にはまだ麻薬王ベルナールの噂や残り香が色濃くあり、メーテルリンクの知らぬところで遺産などと呼ばれるバカげたものに振り回されるゴロツキが居るんじゃないかな~って。

それと調整者(レギュレイター)同士の裏取引の実行犯が一般人格存在(オルドナ)なんです。いいように使われててかわいそう。運び屋たちは「割のいい仕事」と解釈していますが、おそらくこれまでも多くの一般人格存在が使われてはいい感じに記憶改竄や処理されていて、ウシジマくんの事務所みたいに上層部が何度も雲隠れと証拠隠滅を繰り返していることすら感知できていないのでしょう。
ブルブラ世界観の面白いところって、世界の真実に気付いた者とそうでないモブに強弱の違いはあれど、明確な上下関係はなく、同じ土俵で前者に対して後者が影響を与えることができる点だと思います。
本作は映画マトリックスから大きな影響を受けてはいるものの、能力者が高次元から一方的に再現都市に出入りし好き勝手できる訳ではなく、条件次第ではモブのせいでオラクルおばさんちの花瓶を割ることや、ネオに電話を取るよう促したりできるかもしれません。結構オイシイ立ち位置じゃない?マトリックス1作目しか見てないけど

オリキャラの扱い

運び屋と支店長、自警団(ビジランテ)のモブです。
原作者に悪用されないように殺しました。運び屋はまあ死んでいないと捉えることもできますが、カボチャ仮面のサンタさんに回収されているためこの先お察しですね…
オリキャラを登場させた理由は、ただ借り物だけでなく自前の場面を用意してみたかったこともあります。あと既存キャラだけ使って世界にお邪魔する余地も勇気も俺には無かった。
もうひとつは絵の下手な自分に送る野望かつ処世術として、後で運び屋をイラスト化するという狙い。僕は人間が書けないんだけど、アイツを練習に使えたらなと思って。

運び屋のコンセプトは「主人公補正が無かったせいでアナトリになれなかった男」です。この世界を取り巻く違和感に気付いているものの、一押しがなかった。そのせいであのような目に遭ってしまいました。
彼が記憶を曖昧だと感じているのは、CCによる軋轢の皺寄せが一部のパンピーにもバレつつある描写です。もしかするとCCが発生したのちこういった違和感に気付ける素質を備えた人が増えて、調整者がいっぺんに覚醒することもあるんじゃないかなと。リアルでも戦争の後はベビーブームが来たし。
ただCC以前の記憶が無いということは、もしかするとそれをきっかけに誕生した小規模なリコレクティブ・マインドとか、あるいはかつて調整者だったのかもしれません。いずれにせよCCに人生を狂わされたことは確実。

支店長はまた違った特殊なキャラです。調整者の存在を知っており、対抗策を持つもののそうではない人です。ちなみに構想段階では調整者でした。設定を変えて出すのに勇気が要りましたが、居てもいいと感じたので出しました。武器に関しては下記参照。ぶっちゃけ能力を考える時点で詰んだ

調整者同士の戦闘を一般人格存在がヤムチャ視点で見るというのを描くのも大アリで、勿論最初はやるつもりでしたが、大変なのでできませんでした。
何気に白線の上に突如出てくる人が好き。別に白線から登場するとは書いていないのでただ条件付きの瞬間移動ができるだけなのかもしれませんが、後から読み直してみた時、白線に擬態してヌッと出てくる姿を想像してしまい自分で笑うくらい弱そうに感じました。どうやって戦うんだよ絶対ビジれないだろ…

エーアガイツ=リコルドロジックの登場

異形頭のひと。一番好きなキャラクターであり、元からイラストも描く予定だったので、人間を描けない自分でもギリ描けるキャラとして登場してもらいました。
このSSを書く前、ブルブラではエーアガイツだけでなく、ヴァレングラードやデクターその他新キャラ追加の波が来ていたように思います。Twitterの絵ェぺパみんのおっぱいでいっぱいだったしな
しかしまだ本文によって彼らがあまり深堀りされていなかったこともあり、個人的にちょうど業者と自警団の奇妙な日常を含めて、彼らの動向には飢えていました。寄稿の話を貰った際、R氏もこれから展開させるしコミケの本でも彼らについて扱うと言っており、ヨイショを兼ねて時系列と一緒に登場キャラを決めました。
自分語りになりますが、ちゃんと他人が見る前提のものを創作するのは高校の演劇の脚本以来なくらい久しかったので、10年来のリハビリもありました。そんときはガバガバコメディばっかり書いていたので、今回は怖いくらい頭の体操になりました。彼は掴みどころがなく、何をするか分からないので決まりごとも無くとても扱いやすかったですね~。

小道具「ベルナールの遺産」「クラッカー」

当時「うちのこまとめ」やddの#1を資料に妄想しながら出してみたものです。
ベルナールの遺産は文中で紹介した通り、どっかの誰かの模造品として想像に難くありませんが、 “特殊素子塊榴弾(クラッカー)”のほうは完全な妄想の産物です。説明通り、炸裂して周囲の調整者を能力不全、所謂カーネルパニックに陥らせます(強すぎて草)。使用者が調整者だったら諸刃の剣です。支店長はノーダメージですが、まさか運び屋くんに素質があるとはね…
名前の由来はハッキングのおともだちであるクラッキングから来ています。あとガンダムでジオンの機体が使う手榴弾にクラッカーってあるよね。

これは業者や自警団のような調整者業界では、戦闘向きでないもの、尖った能力を持った者が補助に利用する、他者の力を模倣した汎用性のある武器が出回っており、自分のPCSAだけでなくそれらを利用して器用に立ち回っているのではないかという考察のもと登場させました。他にもいろいろな効果を持つアイテムがありそうです。僕は脳内で「エミュレータ」と呼んでいます。
成り立ちは以前Twitterで書いたことがあります。スポーツや格闘漫画によく出てくるデータマンみたいなキャラがどこかに居て、戦闘等で収集した調整者の能力をリバースエンジニアリングによりこういったアイテムにしていると思われます。さすがに本人の能力には敵わないでしょうが、調整者を知っている支店長が奥の手として持っているのも一般人格存在を利用した産業の一助になっているからでしょうか。
ゴロツキが自警団に対抗すべく使用されましたが、意外と自警団の幹部の管轄組織に闇の商人なんかが居て、そこから横流しされてたりしたらズブズブで燃えるね!
クラッカーが誰の能力を元ネタにしているのかといえば、アルカイドです。多分どっかのタイミングで戦ったり、それを盗み見て解析した者でも居たのでしょう。彼女ですらチャージを要したり強い弾丸を撃つ場合は大きな銃が必要なのに、それがあらかじめ封じ込められた爆弾ひとつで範囲内に大ダメージを与えているのは、今でもやりすぎたと反省してはいます。バグの寄せ集めらしきエーアガイツが多少食らっているのはともかく、自警団の人たちが成功するはずもない作戦に参加させられた雑魚なのかもしれない。そうであってくれ!大目に見てくれ~!

以上。

おわりに

たった5000字弱にすぎませんが、構想から完成まで約2か月、本当に書いていて楽しかったので脳内設定モリモリでお送りいたしました拙作です。
実を言うと昨年の頒布から本作に関する感想を一件も拝見しておらず(僕がTwitterでろくに宣伝も自推もしていなかったのもあるか)、どうせ誰も読んでおられんだろうと寂しさ半分かえって気軽じゃないか半分で過ごしていました。note版を公開した先日、はやくもRTしてくださったブルブラー達の感想を読ませていただいています。

人の言葉で自分の言葉の塊の感想を言われることの大切さを忘れてた…!
この場を借りて感謝いたします。ふぁぼりつから空中リプも探して読ませていただいております。
ムーミン男にもありがとう。
まだまだ自分のことで精一杯なので何時になるかわかりませんが、またどこかのタイミングでやってみたいSSが無くはないため、その時はまたよろしくお願いします。合掌。

─じゃあな。

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