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【ウマ娘検証】対ストーリーブルボンの勝率から見えてきたレース展開の重要性

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 どうもお久しぶりです。一ヶ月ぶりの投稿になります。

 皆さま、ジェミニ杯は如何でしたでしょうか? タウラス杯と比べて距離が伸びたことで必要スタミナが増加し、それに伴いステ格差が広がって純粋なステータスの殴り合いが加速した印象でしたね。私はギリギリグレードA決勝に滑り込みましたが、無事に粉砕されました。

 さて、いよいよ明日6/21にはルームマッチが実装されますね! 同一条件で何度も出走させて統計を取ることが出来れば、より勝率を高めるためのステータス配分が見えてくるはずです。とても楽しみなのですが、「同一条件での出走」はストーリーレースでも出来ることを御存じでしたか? 私は今日知りました(オイ)

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 今回検証に利用するのは、メインストーリー第2章1R、言わずと知れたチートブルボン戦です。このレースではブルボンの好調が確定、更に自分のウマ娘の調子が「ライスシャワー:絶好調、その他:普通」で固定されており、検証するにはもってこいなんです。レースは18頭立てで、ブルボン以外はE~Fランクのモブウマが揃っています。実質ブルボンとの一騎打ちなわけですね。それでは検証の内容を説明しましょう。

検証の目的

 今回の検証の主な目的は、チートブルボンに勝てる場合のレース展開を調べることで、単純なステータスだけでは分からない「勝ちやすいウマ娘」とは何かを考察することです。

検証の手法

 今回チートブルボンと競わせるのはこちらのゴールドシップです。

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 ジェミニ杯用に育成していたゴルシの余り物ですが、スピード1000越え+中距離適性Sによって、対チートブルボンの勝ち筋があると思われます。実際、今回の検証における勝率は3割でした。

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 調子は普通固定。18頭の作戦は逃げ6人:先行3人:差し4人:追込4人となります。

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 このゴールドシップを計50回出走させ、出遅れや掛かりになったか・スキルは発動したか等を調べました。「ささやき」と「下校の楽しみ」についての統計を取っていませんが、それほど大きな影響はないだろうと考えてのことです(面倒くさかっただけ……ゲフン)。

なお、着差についてはハナ差=0.05、アタマ差=0.1、クビ差=0.2を仮値として入力しています。

 全50レースと統計を取るには不十分な回数ですが、一旦調査結果を纏めておくのも悪くはないと感じました。必要であれば更に試行回数を重ねていこうと思います。

統計値から見る検証結果

 全50レースの結果、各統計値は以下のようになりました。なお、全50レースの内1レースのみ、弧線のプロフェッサーが2回発動したことを確認しています。

1着になった回数:15回(30%) 2着になった回数:35回(70%)

出遅れた回数:7回(14%) 掛かりになった回数:6回(12%)

・各スキルの発動回数

視界良好:44回(88%)

円弧のマエストロ:40回(80%)

弧線のプロフェッサー:43回(86%)

不沈艦抜錨:13回(26%)

皇帝の神威:4回(8%)

勝利の鼓動:40回(80%)

末脚:43回(86%)

固有スキルや皇帝の神威を除き、スキルの発動率はほぼ8割という結果になりました。なお、視界良好はほぼ全て開幕発動、マエストロやプロフェッサーは第1コーナーでの発動を確認しています。

 次に、1着となった場合についての統計値です。全体の統計値と比較することで、勝つために必要な要素が見えてくると思われます。

出遅れた回数:3回(20%) 掛かりになった回数:1回(6.7%)

・各スキルの発動回数

視界良好:13回(86.7%)

円弧のマエストロ:14回(93.3%)

弧線のプロフェッサー:13回(86.7%)

不沈艦抜錨:0回(0%)

皇帝の神威:0回(0%)

勝利の鼓動:10回(66.7%)

末脚:15回(100%)

そもそもの発動率が低かった皇帝の神威はともかく、固有スキルはそこそこ発動していたので、「固有スキルが発動すると勝てない」ということになってしまう……?

考察1:固有スキルが発動すると勝てない?

 検証結果を元に考察をしていきます。

 まず、不沈艦抜錨と皇帝の神威が発動したレースの勝率が0%であったことについて。普通に考えればスキルが発動することで勝てることはあっても、スキルが発動したから勝てないというのは考えにくいはず……

 これについては、統計値そのものから結論を出すのは難しいでしょう。原因はレース展開そのものにあると私は考察します。

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 レース序盤、ゴールドシップはほぼ確実に「10番手」に位置取ります。これは「逃げ6人+先行3人」が前にいるからと考えられます。つまり、この時点でゴルシは差しモブウマより前に出ています。

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 中盤あたりからゴルシは更に前方に進出します。

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 勝てるレースであれば、終盤に差し掛かる前にゴルシは2番手に位置取ります(ちなみにこのレースは勝利しました)。

 この中盤以降の「10番手から2番手に上がる」際に、「スムーズに上がるパターン」と、「前方のモブウマに遮られて失速し、なかなか前に出られないパターン」がありました。体感ではありますが、勝利するのは殆ど前者のパターンです。

 固有スキルや皇帝の神威は、ゴルシの順位が後ろの方であったり、終盤で3人追い抜いたりといった発動条件があります。つまり、勝てるパターンの場合固有スキルや皇帝の神威は発動条件を満たせない状態になるのです。負けパターンの場合、固有スキルや皇帝の神威が発動しても、大きくリードしたブルボンに追いつけず負ける展開が多々見られました。

 このことから、「固有スキルや皇帝の神威の効果」以上に、「前方を遮られることによる失速効果」が大きいのではないか、と考えられます。

1着の場合の「勝利の鼓動」発動率がやや低いのも、勝ちパターンであれば200m手前の時点でブルボンの前に出ているため、発動条件を満たせない可能性が考えられます。ただし、統計的にそこまで有意な差ではないため、あくまでも仮説です。

考察2:着差から見るスキル効果

 今回検証に利用したレースは「18頭立て&ブルボン以外のステータスがとても低い」という特殊ケースであるため、勝てるレース展開だと中盤以降にゴルシが前に出過ぎてしまい、固有スキルや皇帝の神威の発動条件を満たせない、ということが分かりました。

 ですが、チャンピオンズミーティングであれば相手は全て同格であり、固有スキルが発動するポジション取りでも十分に勝利できることは、検証するまでもなく自明なことと思います。

 そこで、次は「勝てる・勝てない」ではなく、ブルボンとの着差を元にスキルの有用性を考えていこうと思います。

 まず、1着の場合と2着の場合それぞれについて、着差の平均を計算すると以下のようになります。なおハナ差=0.05、アタマ差=0.1、クビ差=0.2を仮値として入力していますが、それぞれ50レース中1回ずつ程度であり、それほど大きな影響はないものと考えます。

1着の場合の平均着差:1.45(バ身)

2着の場合の平均着差:3.98(バ身)

1着の場合はバ身差が大きいほど、2着の場合はバ身差が小さいほど、ゴルシが速かったことになります。

 そして、出遅れ・掛かり時やそれぞれのスキルの発動・不発時における平均着差を計算してみました。全体の平均着差と比較することで、それぞれどのような影響があるかが見えてくると思います。

母数の多い方を平均化すると有意な差が見えてこない可能性があるため、母数の少ない方を平均化しています(不沈艦や皇帝は発動時、他は不発時)

出遅れた場合 1着時:1.45(全3回) 2着時:3.3(全4回)

掛かった場合 1着時:0.5(全1回) 2着時:5.3(全5回)

視界良好不発 1着時:1.63(全2回) 2着時:5.25(全4回)

マエストロ不発 1着時:0.2(全1回) 2着時:4.77(全9回)

プロフェッサー不発 1着時:1.75(全2回) 2着時:4.1(全5回)

不沈艦抜錨発動 2着時:4.69(全13回)

皇帝の神威発動 2着時:7.75(全4回)

勝利の鼓動不発 1着時:2.05(全5回) 2着時:2.71(全5回)

末脚不発 2着時:4.07(全7回)


 出遅れ、1着と2着で発動率に差がなかった視界良好やプロフェッサーについては、大きな差は見られませんでした。

 掛かりやマエストロ不発では、スタミナ切れによる失速が見受けられます。

 不沈艦や皇帝の神威は、発動条件を満たした時点でブルボンとの差が開きすぎているためか、平均より大きく着差を付けられてしまっています。

 末脚については平均着差はそれほど大きく違いませんが、1着時の発動率が100%であることから、勝利に貢献していると考えて良さそうです。

 その他特異な事例を上げると、

2着で6バ身差以上の着差があったのは全7回で、そのうち2回が「不沈艦と皇帝が同時に発動」、5回が「マエストロ不発」でした。最大着差は10バ身で、「不沈艦と皇帝が同時に発動(かつプロフェッサー不発)」と「マエストロ不発(かつ掛かり)」の2回でした。

結論:スキルよりもレース展開?

 以上の検証から、統計的に有意とまでは言い切れませんが、ある程度「勝利の方程式」となるものが見えてきました。

 まず、スタミナの重要性。これはジェミニ杯でも顕著でしたが、とにかく走り切れるだけのスタミナがなければ勝てません。スタミナ不足はスタートラインにも立てていないと考えた方が良さそうです。

 次に、前をブロックされることによる重大なデバフ効果。育成レースにおいても、モブウマにブロックされて最下位近くまで叩き落とされた経験があるかと思います。また、「ハルウララは逃げ育成の方が安定する」というのもここにありそうですね。

 タウラス杯・ジェミニ杯ではゴルシに代表される追い込みキャラが猛威を奮いました。恐らく同等ステータスの逃げウマと追い込みウマを競わせた場合、追い込みウマの方が有利になる補正があるのでしょう。なら追い込み一択かと言うと、必ずしもそうでないことが今回の検証から窺えます。前10頭の状態からゴルシがブロックされたことから、9頭立てのレースでも大なり小なりブロックの影響を受けているのではないでしょうか。

 となれば、追い込みウマはその強さを100%発揮できるようレースを展開してやる必要がありそうです。恐らくそれに関わってくるのが賢さ・視界といったステータスでしょう。逃げウマよりも強い分、賢さが重要になってくる。差しや追い込みの場合はコツ系のスキルが必須級なのかもしれません。

余談:視界良好!異常なし!

 要らない気がします。

 発動がほぼ開幕固定で、進出を開始する中盤以降だと恐らく既に効果が切れてます。中盤に発動するタイプの視界スキルならあるいは……

 同様の理由で、フクキタルの視界デバフ「奇術師」も、発動した時点で既に抜け出していることが多いので無駄かもしれない……


 今回の記事は以上になります。まだまだ試行回数不足のため間違っている部分もあると思いますので、ご利用の際は十分留意願います。

 ※この記事によって不利益を被られた場合も、当方は一切の責任を負いかねます。

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