見出し画像

立体マスク(布)の作り方(All手縫い)

新型コロナウィルスが世界中を席捲している。マスクに予防効果なしと当初は言っていたWHOも欧米も、その方向性をだんだんと変化させてきている。アメリカは中国で使い捨てマスクを次々買い上げているようだし、各国のマスクへの本気度が見える。

そうなると当然、末端ではどの国も品薄になるし争奪戦となる。元々日本人はマスク好きな国民だし、冬場はインフルエンザ、春先は花粉症の対策でそこそこニーズはあったと思うけど、現在はその比ではないわけで。

布のマスクが家庭に2枚支給される、と世界中から失笑を買ったけどこれもある意味バカにはできない。使い捨てマスクが手元になくなったらなにかで代用しなくてはならない。その時のために、ないなら作っちゃえ、ということでマスクを作ることにした。備えておけばマスク探して日々のドラッグストア通いも少し軽減されるかも。

試作を重ねて自分や親類、知人などに使い心地やサイズについて意見を聞いて改良しながら一応フォーマットができたのでここに記録しておこうかなと思う。知人何人かにたずねられたのもあるし。私は実はキルトが趣味の一つ。最近は仕事が忙しいのもあって遠ざかっているけれど、基本手縫いで作るものが大好き。というわけで、今回は空いている時間に少しずつできる「手縫い」にこだわってマスクの作り方を公開します。

材料:マスク布表用(15cm×15cm×2) 布裏用(15×15×2) ゴム(25cm×2)

まずは型紙。雑誌の表紙などの固めの紙で作るとよいです。ダウンロードして印刷できる型紙はたくさん出ているのでもちろんこれを使ってもいいと思う。ここではそういう設備のない人のために、簡単な寸法を載せておくのでこれを参考にしてください。

息が苦しくならないように真ん中に曲線を用いているけど、ここには実はコーヒーフィルターを使うとなめらかな曲線が簡単に作れる。あったらぜひ使ってみてください。あごのラインは手描きでなんとなくなめらかにすればよし。

使う布はダブルガーゼがよいと思いますが、それがない場合にはできるだけキメの細かい綿の布にするとよいと思います。私はここでは表はダブルガーゼ、裏地にはさらしを使っています。ガーゼやさらしは一度水に通しておきましょう(縮みます)。そのほか、ゴムも用意しましょう。

型紙は縫いしろ込みでの寸法です。表の布はゴムの部分が横に3センチ長くなり、裏の布が横幅ぴったりのサイズになります。切り抜いた布はこんな感じ。(布目は縦でとります)

次は縫い方を紹介します。

①表の左右、裏の左右、それぞれに真ん中のカーブの部分を縫います。それぞれ中表で待ち針で止めたら、1センチの縫いしろを書きます。その線を端から端までなみ縫いしましょう。最初と最後は一目返しておくと強度がつきます。

②それぞれのカーブを縫ったら、カーブに沿っていくつか切れ込みを入れます。これは曲がりやすくするためです。あまり細かく入れる必要はなく、全体で5か所くらい入れれば十分です。そして縫い代を割り、しっかりとアイロンをかけましょう。手縫いでうまく作るためには、段階ごとにしっかりとアイロンをすることです。仕上がりの精度が違います。

③表と裏を縫います。表と裏を中表に合わせ待ち針で止めます。真ん中の縫い目がきっちり合うように待ち針を打ち、表と裏がずれないようにしましょう。上下を縫うのでそれぞれ待ち針で止めたら1センチの縫いしろを書きます。その線の上を縫っていきましょう。裏が3センチ短いので、裏側を上にしながら縫っていくとわかりやすいです。ここも最初と最後は一目返しておくとよいです。

④上下を縫ったら裏返します。そして上下の縫った線のところできっちりとアイロンをかけます。さらに、表の布はそのままゴムを通す部分になる縫いしろの1センチも折ってアイロンをかけましょう。

⑤ゴムの通し部分を作ります。それぞれ表の布が3センチ裏より長いので、その部分を三つ折りにします。一度折ったときに表布部分をを半分にしてちょうど裏の布の端のラインに合わせ、そこでさらに二回目を折るイメージです。三つ折りにした端の部分をまつり縫いしていきます。まつり縫いは細かめに、一番表に針目が出ないように裏布や表のダブルガーゼの一枚分だけをすくうようにしましょう。裾上げの要領です。特に端の部分が浮き上がらないように注意して縫いましょう。一目手前から始めて返し縫いをすると強度が出ます。最後も端まで行ったら一目戻ったところで玉止めし、玉止めは中に隠すようにしましょう。

⑥最後にもう一度アイロンでしっかりと形を整えます。その後、左右それぞれにゴムを通します。ゴム通しがなければ、安全ピンやヘアピンなどでも代用できます。だいたい4ミリのゴムで片方25センチくらいが標準です(個人差があります)。ただし、こういうご時世なので、アイロンでしっかりと形を整えた後、マスクの洗い方を参考に洗ってから使うことをお勧めします。

型紙の寸法は女性用です。これを参考に男性は一回り大きく、子供用は必要に応じて小さくリサイズしてください。

これの応用として、裏布をポケットタイプにして中に不織布を入れてマスクの強度を上げる方法があります。私はこちらも作りました。型紙はこのままで作れます。トライしてみてください。基本のマスクの作り方、記録として残しておきますのでぜひ参考にしてください。

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?