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お正月についての考察

気がつけば、ニューヨークでの生活も20年。
アメリカ人の母として、米国の歴史や文化を子供と共に学んできましたが、
同時に息子たちには日本文化も知っていてほしいと願っています。

そんな私にできることはイベント時のあれこれ。特にお正月。
受け継いでくれとまでは言いませんが(パートナーにもよりますから)
覚えていてくれると嬉しいなあと思うのです。

アメリカは新年こそ祝日ですが、盛り上がりはイブとカウントダウン。
翌日にはもうみんな普通に働き始めます。学校も然り。
クリスマスからの休暇も終わりになります。

だから我が家のお正月は慌ただしい。それでもやる(笑)。
一年に一度しか使わなくても、お重に半月盆に祝い箸に、
できる限りのものを揃えて楽しみます。

最近は、ここロングアイランドのスーパーやグロッサリーストアでも、
日本の食料品やそれに近いものを扱うところも多くなりましたから
日頃はそこを利用。買うのはもっぱらお醤油やお味噌や納豆など。
和食が中心というわけではない我が家では、それくらいで十分なのですが、お正月は特別なので、年末は、年に一回の日系スーパー詣(笑)。

伊達巻に数の子、お餅やおでんセットなどを買って盛り上がります。
お野菜を使う簡単なものなどは自分で作ることになりますが、
こんな時に役立つのは小さい頃のおせち作りです。
もちろんすっかり忘れていてネットで検索したりもしますが、
妹たちとお手伝いした日々は無駄ではなかったというわけです(笑)。

お正月は食器や内容がほぼほぼ決まっていますが、そこは頑張りどころ。
こうやって記録(写真)を残しておいて、毎年新しい何かを考えることが
マンネリを防いでいい刺激になったりもします。
ということで、ざざっと2017年からを並べてみようと思います。

何はともあれ、花を飾る。これは大事だと思います。
和っぽいものがある時もない時も工夫してそれらしく(笑)。
気分が断然違いますから。小物があれば雰囲気作りも上々です。

レンコン選びに失敗して花レンコンが非常に個性的ですが、まあご愛嬌。
ゆず釜は器の入手が難しいので、「風」の千代口を使います。
リバーシブルの半月盆、今回は梨金地側を使いました。

ご飯ものは押し寿し。張り切って木型を購入したのですが、
これがなかなか手強い、結構難しかったです。練習あるのみですね(汗)。

続いては2018年。花レンコン白ですが、可愛くできてます(笑)。
グラスはクリスタルダルクのロンシャン。一人暮らしの時からこれ。
私にとって和にも洋にも不動の一番。(出番は子供次第ですが、涙)
破格値のリキュールグラス6セットを店で見つけて悶絶した夏。
口直しのレモンシャーベットでお正月のテーブルに登場です。

ご飯ものは子供達の大好きなお稲荷さん。イクラと卵で華やかに。
半月盆は赤にして、お重や花形のお盆と合わせてシックにまとめました。
こういう時、リバーシブルは本当ありがたいですよね。
そして発覚したことがあります!お箸の向きが反対(去年もね、汗)。
来年は気をつけよう、そう心に誓う新年だったのです。

そして2019年。改めまして。あけましておめでとうございます。
いつものお重ですが、こっちからとあっちからと(笑)。
花レンコンは再び赤で、きんとんは茶巾絞りにしませんでした。
エビはしっかり背筋が伸びてしまいましたが、まあこれもアリかと。
ご飯ものは気分を変えて、セルクル型で抜いてみました。
スモークサーモンのバラに素揚げレンコンの扇つき。

リキュールグラスに入れたのはオレンジゼリー。
半月盆は再び梨金地です。お天気があんまり良くなかったので
暗い写真になってしまいましたが、お盆の反射に助けられました。
お箸はちゃんと向きを変えましたよ。お義姉さんに感謝です。

たった1日でも、おせちを用意して家族で囲めば、ぐっと気分も高まります。
アメリカは言ってしまえば移民大国。息子たちの同級生にも、
バイリンガルならぬトリリンガルがたくさんいます。
そしてみんなが家族のルーツやイベントを大切にしているんです。
低学年時にはファミリーツリーなんかも作ったりしますしね。
アメリカ人でもあり、祖先の国を愛する者たちでもあるわけです。

そんな環境の中で、息子たちも日本のことを快く受けいれてくれます。
昨今のアニメーションをはじめとする日本ブームの力も大きく、
同級生たちにも色々と日本文化を教えたりしているようです。
日系の同級生はいませんから、ありがたいなあと思います。

和食はあまり得意ではない私ですが、おせち作りはできる限り、
自分のためにも息子のためにも続けていこうと思っています。
母の作るおせちとお正月をいつまでも記憶にとどめていてほしい。
使い終わったお重を洗ってしまいながらそう思いつつ、、、
同時にまた一年、新たなスイーツを試しながら自由に楽しく、
アメリカ生活をお届けできればと思っております。
今年もよろしくお願いいたします。

サポートありがとうございます。重病に苦しむ子供たちの英国の慈善団体Roald Dahl’s Marvellous Children’s Charityに売り上げが寄付されるバラ、ロアルド・ダールを買わせていただきたいと思います。