地域活動を振り返る@同善病院 ー広報誌のつくり方ー
こんにちは、CCH協会の福井です。
昨年2024年9月から、コミュニティプランナーとして、同善会を中心に地域とつながり、小笠原彩花さんと共に、いつまでも安心して暮らせる地域づくりを目指し活動をしています。
本記事では、地域活動の取り組み1つ1つに注目し、各種施策の目的・実践・反響を振り返っていきたいと思っています。
今回のテーマ「広報誌」です。同善会では、「同善会だより」という名称で、地域の方向けにイベント実施後のお知らせを配布しています。実はこの広報誌、広報部門ではなく一部門で自主的に作成をしています。
昨年10月に紙面をリニューアルしました。小さなよくある広報誌ですが、改めてどんな目的で、どのように作成しているのかについてご紹介します。
1.目的の整理
地域に届けるためには、スタッフが活動を知る必要がある
広報誌を作成しても、作成されたものが患者さんや地域の方に届かなければ意味がありません。地域活動について実際にスタッフに話を聞いたところ、地域活動の存在は知っていても、具体的な実施内容を知らなかったり、患者さんや地域の方の反応があったか伝わりにくい状況でした。そこで、院外への発信だけではなく、院内への活動の認知拡大も意識し広報誌を作成することにしました。
以上の目的を踏まえ、以下のコンテンツの方針に定めました。
地域の方が読みたい形式になっている
・A4一枚 (待ち時間などに、気軽に読める分量)
・新聞と類似の構成 (受け手が慣れ親しんでる形状)
スタッフが記事を読む => スタッフが活動を知る/興味をもつ
・各部署に関わる内容を入れる (関連するため読む)
・スタッフも記載してもらう (同僚の記事を読む)
2.広報誌の作成
誰でもつくれる形式にすることで、継続性と関与する余地をつくる
将来的に誰でも作成できる状態にすることを目指しています。
そのため、以下の2点を留意し作成方法を決めました。
フリーで使いやすいソフトを用いる
地域活動を一部のスタッフではなく、病院全体で進めることを目指しています。そのため、Illustratorなどの専用ソフトウェアではなく、簡単で無料で使えるソフトウェアを用いました。今回はすでに院内での使用歴もあったCanvaを使いました。他にも、Google slideや、MacユーザーとWindowsユーザーの相関性を考えなければ、PowerPointやKeynoteも良いかと個人的には思います。
項目を決める
各要素を決めることで、コンテンツ案を考えやすくなるだけでなく、一部だけ他者に依頼するなど、共同編集がしやすくなります。数回の作成を重ね、現在は以下の4つのコンテンツの記事を掲載しています。
3.広報誌の配布/掲示
実物があることで理解が深まる。まずは小さく実践する。
想像できないものに対して、人は否定的になりがちです。まずは紙面を作成し、すでに許可が取れている掲示場所を中心に配布及び掲示しました。また、お知らせコーナーを入れることで、外来に必要なものとしても認識いただくことができ、外来の待合室やトイレなど複数箇所掲示をすることができました。
4.今後の発展
患者さんと社会の接点にも。手紙のような優しさのある広報誌を目指す。
患者さんやスタッフから「記事読んだよ」と声をかけていただいたり、「病棟の待合室に貼れそう、待ち時間ある方にとっても読みものがあるのが良いと思う」など声をかけてもらえるようになりました。みるものから読むものに変わったことで、活動の認知も広まったように感じます。
また、2月号では患者さんと日常診療での関わりを取り上げました。入院患者さんや在宅患者さんにとって、日々の診療は社会との重要な接点の一つであると感じています。医療機関の広報誌の枠組みにとらわれず、まちのお知らせが載ったり、患者さんや地域の方と一緒につくったり。患者さんやまちとの関わりが、どれだけ医療者にとっても嬉しかったかも伝えられる、そんな手紙のようなやり取りにもなる広報誌をこれからも作成していきたいと思います。それが、広報部ではなく、コミュニティ支援室がつくる意義なのではないかと考えています。
同善会だよりは、2月上旬より当院クリニックのHPお知らせにて随時アップ予定です。ダウンロードも可能です。ぜひ、ご覧ください。
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