伊良コーラに学ぶ「誰かに言いたくなる」魅力
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伊良コーラに学ぶ「誰かに言いたくなる」魅力

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「伊良コーラ(いよしコーラ)」をご存じでしょうか。下落合にある総本店が常に行列ができるほどの人気を博し、2021年4月に渋谷・キャットストリートに二号店をオープンさせたクラフトコーラ専門メーカー/専門店です。今回はその話題の渋谷店の体験レポートですが、商品紹介も念のため。

■IYOSHI CRAFT COLAとは
コーラの概念を覆す、スパイスが効いたフレーバー。
「IYOSHI CRAFT COLA」は世界初のクラフトコーラ専門店「伊良コーラ」代表・コーラ職人「コーラ小林」によって作られたクラフトコーラです。
100年前のオリジナルコーラレシピをベースに、コーラの実、カルダモン、ナツメグなど15種類のスパイスを調合し、東京・下落合の自社工房で作られたクラフトコーラシロップを用いて作られています。
※引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000036766.html

初めて見た方は、この説明文だけでも色んなコメントが出てくると思います。
・ああ、「いら」じゃなくて「いよし」と読むのか。
・クラフトコーラ?そもそもコーラって「実」があるの?
・職人で想起する頑固さと「コーラ小林」というポップな名前のギャップがすごいな。
などなど。私もご多分に漏れずそんな感想を持ちながら、渋谷店へと向かいました。賑やかな明治通りの一本奥に忽然と現れる旧渋谷川遊歩道。そこの広場のちょっと不思議な雰囲気を作り出しているのは、間違いなくその中心でピンク色の光を放っている伊良コーラでした。
シンボルマークのカワセミや、家紋を想起させる「伊」のネオンサインが醸し出す謎の浮遊感。後ほど店舗の世界観テーマが「宇宙」だと知ってなるほどとなりました。

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そして一歩店内に足を踏み入れるとそこにはまた違う趣きが。コーラの材料となるスパイスが陳列された壁面や原液の入った調合機器などが整然と並べられており、一気に職人のこだわり的な色合いが強まります。

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正面カウンターの横にある商品棚に飾られている写真には、100年前のレシピを考案した和漢方職人だった祖父への敬意(家族愛)を感じて何だかほっこりします。

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店舗では三種類のコーラが提供されており、定番のスパイシーな「THE DREAMY FLAVOR」、ミルクと混ぜた「MILKOLA」、そして今回トライしたゆずや山椒など国産の厳選素材を調合した「THE JAPAN EDITION」。以前に瓶で「THE DREAMY FLAVOR」を飲んだときに‘イメージしているコーラの味わい’を良い意味で裏切られ、味覚の新しいスイッチを見つけてもらったような嬉しい気持ちになったのですが、「THE JAPAN EDITION」もまた然り。定番よりも甘さ控えめのシャープな印象で、暑い夏の日にカアッーと飲んでスッキリしたくなりました。

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クラフトコーラ人気の火付け役として様々なメディアにも取り上げられている伊良コーラ。実際に店舗で味わってみて、直感・体感・共感・反感を巧みに刺激する仕掛けが施されているなと感じました。

① 直感:洗練されたパッケージデザインや、写真映えする空間設計・提供方法など一目で引き付けるアイキャッチの工夫
② 体感:知らなかった味覚との出会いや、コーラを混ぜて飲むという新しい発見や楽しさのある体験
③ 共感:おじいちゃんのレシピをヒントにという家族の物語や、脱サラして全財産をかけて一から地道に作り上げたという成長ストーリー
④ 反感:コーラという巨人たちのいる市場に立ち向かっていくチャレンジャー感(その裏にある半官贔屓の感情)と工業製品へのアンチテーゼ

③④の共感・反感については、①②の直感・体感を満たす商品としてのクオリティの高さが前提となりますが、メディアが取り上げたくなる要素としてとても重要なものになります。現にこれまでの取材記事を拝見すると、祖父のレシピを引き継いだという家族エピソードと共に以下のようなコーラ小林さんのコメントが多く紹介されています。

“コーラはクラフト(手作り)できないものだという常識や既成概念へ挑戦していく”
“世界中で「コカ・ペプシ・イヨシ」と呼ばれるような存在になることを目指す”

こうしたブランドに込めた強い思いは、伊良コーラがこれまで何度か活用しているクラウドファンディングの中でも語られています。今回の渋谷出店に際しても支援募集を行い、目標額350万円に対して757万円以上が集まるという成果を収められています。単純な「好き」を超え、壮大な夢に巻き込んでいくことで見事な「応援され力」を築き上げていますよね。

押されるポイントが複数あるほど人は動くと言われていますが、人に魅力を伝えるときも「分かってる感」が醸し出せるので何となく深い感じがします。だから、今日も誰かに言いたくなってしまうんだろうなぁ。

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