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Amazonプライム・ビデオで映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』を観る

こんにちは、東京スタジオのヤマケイです。


Amazonプライム・ビデオに2018年の映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』が入っていたので、観てみました。

私は「仲のいい老人と孫」の関係性が好きなのですが、この作品では「疎遠だった娘から問題児の孫を押し付けられる祖父」といった形で、やや不仲から始まります。

「夢(仕事)を追ったがために家族と疎遠でうまくいかない」「失礼な客」「適当に仕事したことを隠そうとする社長」「きちんと報告している部下」「事実を知っている友」など、「人間関係あるある」が詰まった映画でもありました。


老人は、超アナログで仕事をしてきたものの、そろそろ潮時と感じており、「あと一度でいいから名画にかかわりたい」と思っています。

ある日、競売をしている画廊で「これは名画ではないか」と思われる作品と出会います。

画廊の社長はその価値に気づいていないのかおざなりに扱っていて、値段は安くはないものの、名画にしてはありえない低価格からの競売スタートを切ります。

はたしてこの絵画は誰が、何を描いたのか、そしてあまり売れていない美術商の老人の目は本当に正しいのか、お金はどうやって捻出するんだ…!?というところが気になって最後まで観ました。

登場人物が全員、インフルエンサーやキレ者ではないところに現実味があって、オススメです。


老人を演じたヘイッキ・ノウシアイネンさんの「おじいさん加減」が、素なのか演技なのかわからず、ハラハラしました。

作中にも出てきますが、ヒューゴ・シンベリさんの描いた「老人と子供」の絵の前での会話がこの作品を象徴しているようで楽しめます。

皆、長生きしていただきたい。


この映画を観た後の弊害は、美術館に行きたくなることです。

世界がもう少し落ち着きますように!


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ニイザト

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ヤマケイ