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第二十七回『うらのうら』

今回はほとんど戦闘であり、技なども出てないので、裏話として語るべき内容は少な目。

そこで、メタな部分の話などもしていこうかと思います。

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あらすじについて

講談あるいは浪曲風

本作は各話の冒頭部分に、かならずナレーションによるあらすじが入っています。

なぜそういう構成にしたかと言いますと、もちろん時代物の空気感を出す意味もあるのですが、もっと別の意図があります。

具体的には、電子媒体で配信されるからです。

本作の執筆時点で掲載場所は決まっていなかったのですが、電子媒体で配信されることはほぼ確定的で、そこで、様々な電子漫画サイトを改めて確認しました。

すると、たいていの場合、最初の3話くらいが常時無料で、最新の1、2話が無料という形式が非常に多かったのです。

その場合、読者は最初の数話で気に入ったなら、いきなりコミックスを買ったり、続きを単話購入したりするのではなく、まず無料で読める最新話を読むでしょう。

とはいえ、内容は大きく飛んでいるわけですから、話がつかみにくいのは事実。

そこで、最新話を読んでも、せめて直前の内容がわかるようにしようと考えてつけたのがこのあらすじです。

が、ご存知の通り、のちに決まった掲載媒体は、時間で無料になるタイプのものであり、順番に各話を読んでいくことが出来たのでした。

というわけで、結果的には時代物の雰囲気を出すためのギミックとしてその名残をとどめているわけです。

なお、締めにもナレーションがありますが、あれは冒頭に入れる以上、対として入れたものです。

『SDガンダム』のプラモであるBB戦士の説明書には漫画が載っており、幼少期それを楽しみにしていたのですが、それが必ず「次回を待て!!」のナレーションで締められていて、強く印象に残っているのも要因です。

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正気を失った人々

万象の目的は?

万象ばんしょう一味のまいた麻薬により正気を失った人々ですが、ではなぜ万象はそんなものをまいたのでしょうか?

ここで明かすととんでもないネタバレになってしまうので、ヒントに留めますが、実は彼らは金曜十三きんようじゅうざと本質的には非常に近い存在です。

これは万象が第二十六話で語っていた七剣に関する内容とリンクしているため、あの辺りを読み返すと、わかってくるかもしれません。

いずれにせよ、万象にとっては四剣豪よんけんごうも、破輪はりん七剣しちけんも、正気を失った人々も、目的のための過程に過ぎません。

しかしこうして人々の耳目に触れるようになった以上、彼の計画が一気に動き出す段階であることも間違いないのです。

さて、次回、第二十八話ブログは10月16日(水)、『しごにんの侍』第二十八話はその前週、10月9日(水)に公開予定です。

といったところで、今回ここまで。また次回のおたのしみ。